立命館大学 エクステンションセンター

株式公開支援

クライアントと志を共有する中で 生まれる、強い絆が原動力です。

嶋田 大地さん

2002年法学部卒業

2004年監査法人に入所

Q. 公認会計士を目指したきっかけを教えてください

短期集中で資格が取得でき、さまざまな経験を積める点が魅力でした。

 独立開業できるサムライ業(士業)に興味があったので、大学では税法ゼミに所属しました。最初は漠然と税理士を目指していましたが、資格取得まで長期戦も予想される税理士より、短期集中で試験勉強に取り組める公認会計士資格の方が自分に合っていると思い、公認会計士に方向転換しました。当時は公認会計士の役割や業務内容を具体的にイメージできなかったところが、かえって好奇心をかき立てましたし、パンフレットに書かれていた「いろいろな企業に行って、様々な経験ができる」という言葉にも背中を押され、4回生の前半になって資格取得を決意。就職活動に励む同級生の中で、1人取り残されるような孤独感を感じましたが、資格取得という目標が心の支えになり、不思議と焦りはありませんでした。専門学校にも通いながら一心不乱に机に向かう毎日は、今振り返っても希望に満ちていたと思います。

Q. 現在の業務や仕事のやりがいについて教えてください

監査業務とIPO支援業務を担当。経営者と議論を重ね、会社の成長を支援できるのが誇りです。

 入所した監査法人の大阪事務所で、5年間監査業務に携わった後、神戸事務所に異動し、株式公開(IPO)支援業務も経験しました。現在は大阪事務所に戻り、法定監査(金商法、会社法)の監査業務とIPO支援業務を兼務しています。
 就職するまで、監査業務は会計上の不正を厳しく是正し、会社を成長に導く「教師」のような役割だと思っていましたが、駆け出しの頃の私は担当企業の方から教えられてばかりで、自分の力不足を痛感する毎日でした。ですが、数年の経験を経て支援業務を担当し、内部管理体制の構築や組織編成に対するアドバイスをするなど、上場準備に携わる中で、自分の経験と知識が企業成長につながっていると実感でき、大きな自信になりました。
 IPO支援業務は、スタートアップ企業やベンチャー企業の経営トップと直接議論を交わしながら、経営管理上の問題点や課題解決に挑める醍醐味があります。IPOの実現はとても難しく、ときには5年以上にわたり携わる企業もありますが、一緒に目標に向かって歩む過程で「戦友」とも呼べる強い信頼関係が生まれ、上場達成の際に喜びを分かち合うことができるのは、公認会計士でしか味わえない経験だと思います。

Q. 将来の夢は何ですか

新しいテクノロジーやサービスを生み出しているスタートアップやベンチャーに経験を提供したいと思っています。

 現在の職場環境に満足しているので、今は大きな変化を望んでいませんが、仮にこの先、私にキャリアチェンジの時が訪れるとすれば、IPO支援業務で得た経験を存分に生かしたいと思います。アドバイザリーや監査の実務から得た知識や、独立開業に役立つ専門的なスキルがあるので、スタートアップやベンチャー企業の最高財務責任者(CFO)の立場からIPOをサポートすることも可能ですし、コンサルティング会社を開業することも夢ではないでしょう。公認会計士の社会的ニーズは、時代とともに高まっているので、活躍できるフィールドは今後も豊かに広がっていくに違いありません。

Q. 公認会計士を目指す後輩の皆さんに一言お願いします

努力を怠らなければ必ず報われます。自分を信じて挑戦してください。

 日本企業のグローバル化やデジタル化が急速に進む中、公認会計士にも語学力を駆使した質の高いコミュニケーション力やIT監査技術力など、新たな能力が求められるようになりました。日々の研鑽や実務を通じて、知識や経験の幅を広げていくことにより、公認会計士としての魅力はさらに高められることになると思います。
公認会計士が、大きな可能性を持つ職種であることは間違いありません。努力を重ねた先に広がる明るい未来を見つめ、チャレンジを続けてください。