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アジア各国の高校生が集い、大学教授や研究者から最先端の脳科学を学ぶとともに、研究成果を発表し、学び合う“Sunburst Brain Camp”が毎年、シンガポール国立大学の主催で開催されている。2014年は、ASEAN各国、インド、韓国、日本の11カ国から選抜された高校生が集結。最終日に行われたプレゼンテーションコンテストで、立命館高校の4人が、14チーム中、第1位に輝いた。

見ている物や色によって、ニオイの感じ方は変わるのか? そんな疑問をきっかけに、「嗅覚と視覚の関係」について研究した4人。文献をひも解き、嗅覚のメカニズムについてまとめた和田さんと雲川さんは、「専門用語や学術的な文章を英語で書くのに苦労しました」と明かす。英語に悪戦苦闘する二人をサポートしたのが、上級生の小西さん、馬部さんだ。さらに4人は文献で調べたことを確かめるべく、実証実験も試みた。実験結果を検討し、考察を一つにまとめ、完成させた論文は、4人の力が一つに結実した力作となった。
シンガポールでは、1週間にわたって脳科学についてのレクチャーを受けたり、高度な設備を使った実験を体験。海外の優秀な高校生と接して大きな刺激を受けた。「脳科学についての知識は、私たちとは比べものにならないくらい豊富。専門的なテーマについて英語で活発に議論している姿を見て、私ももっと勉強しなくてはと思いました」と馬部さんは語る。最終日のプレゼンテーションコンテスト。英語力や脳科学の知識以上に、実験を行ったユニークさや緻密な考察、4人の息の合ったプレゼンテーションが評価され、最高票を得た。

帰国後、4人はそれぞれの道を歩き始めている。「嗅覚についてさらに研究を進め、次はロシアでの国際サイエンスフェアで発表するつもり」と張り切るのは、小西さん。雲川さんは「生物学者になりたい。そのために英語の勉強も頑張っています」と言う。「言語に興味があります。言語学の視点から英語を学ぶのもおもしろい」「将来、海外で仕事をするという目標ができた」と馬部さん、和田さんも続けた。夢を描く4人の眼差しは、いずれもはっきりと世界に向けられている。