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GJ One-Day Field Workを実施しました(GLコース)

2019.06.20

 立命館高校では、高校1年生のGJ(国際コース)クラスを対象に「GJ One-Day Field Work」と題し、GLコース(文系)とSSコース(理系)の志望者に分かれ、毎年校外学習を行っています。今年度のGLコースの校外学習は、本校生徒34名と、現在立命館高校を訪問中の海外生3名で、神戸市中央区の「JICA関西」と「人と防災未来センター」を訪れました。

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 午前中は「JICA関西」を訪問し、JICAの活動の様子やSDGsについて学びを深めました。さらにここでは、エルサルバドルで青年海外協力隊の活動を行っていた山口まどかさんのお話をお聞きしました。「普段私たちが当たり前に感じている感覚は、実は発展途上国にとっては当たり前じゃない。その感覚をつい発展途上国に押し付けてしまっていないかな」と、山口さんは私たちに投げかけてくれました。だからこそ、相手を知り、自分を知ってもらうことで、共に行動する大切さを、山口さんの青年海外協力隊での実体験をもとに教えていただきました。そんな山口さんに、生徒からは「なぜエルサルバドルに行こうと思ったのか?」「文化の違いにギャップを感じたことは?」など次々に質問が出てきて、世界の現状と熱心に向き合おうとする姿が見られました。
 午後からは「人と防災未来センター」を訪問し、震災当時の映像や遺品などから阪神大震災を追体験することで、災害について学びを深めました。またここでは、震災当時に神戸市長田区の小学校教員であった語り部さんから、震災当時の実態や、教え子がその後の東日本大震災で、阪神大震災での想いを胸に活動してきた様子をお話しいただきました。語り部さんの「普段、家でほんの小さなことでもお手伝いできる姿勢が、大災害の時の助け合いにつながるんだよ」と言う、優しくも熱い思いがにじみ出るその語り口に、生徒もハッとさせられたようでした。そしてその話を真剣に聴こうとする生徒たちの眼差しからは、震災の恐怖とともに、人々の絆による減災の大切さを実感している様子が伝わってきました。
 このような世界の貧困などの現状や震災といった重い現実に、高校生が真正面から向き合うことは、時に苦しさをともなうものでもあります。しかしその苦しさを乗り越えて、そういった現実と向き合い悩む大切さを、ぜひ今後の高校生活の中でも感じ取り、成長していってほしいと願っています。

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