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【SSH】大阪大学の研究室を訪問し,生命科学を学びました

2020.12.23

本校のSSコースの2年生4名が、大阪大学大学院生命機能研究科の甲斐歳惠教授の研究室を訪問し,甲斐教授の講義と実習を受け、最先端の生命科学を学ぶ機会がありました。

今回の講義と実習のテーマは,動物の体内で生殖細胞が分化する過程で,その遺伝子が守られるしくみについて。卵細胞がもつ遺伝子を守るために、卵細胞の核膜近傍にあるnuage(ヌアージュ)と呼ばれる構造体が働くことが分かっています。講義に続く実習では,ショウジョウバエの卵巣の観察により,その構造体を蛍光顕微鏡で観察させていただきました。実験操作はかなり難しい作業も含まれ,生徒たちは苦戦していましたが、甲斐先生と大学院生のサポートを受け、核の周りにあるヌアージュの蛍光タンパク質を観察することができました。
研究室のみなさんには,実習中や講義中の生徒たちからのたくさんの質問に丁寧に答えていただき、生徒たちの生命科学への理解がより深まりました。この経験を大切にし、次につなげてくれることを期待しています。
最後に、このような貴重な機会を与えてくださった大阪大学の甲斐教授とテルモ⽣命科学振興財団関係者様にはこの場を借りて御礼申し上げます。また、今回の取り組みの詳細は,テルモ⽣命科学振興財団、⽣命科学 DOKIDOKI 研究室(中⾼⽣の研究者訪問、「これから研究の話をしよう」)HPにおいて掲載される予定です。

参考文献
Ai Khim Lim and Toshie Kai. (2007) PNAS vol. 104, no. 16, p6714–6719
Ryan J. Gleason, Amit Anand, Toshie Kai and Xin Chen.(2018) Genetics, Vol. 208, 435–471

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