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【SSH】高校2・3年SSGクラスの「核融合科学研究所」研修を実施しました

2022.06.20

 高校2年SSGクラス40名が6月7日(火)、高校3年SSGクラス35名が6月10日(金)、2日間にわたり核融合科学研究所を訪問し、研修を行わせていただきました。この取組は、生徒達が最先端科学に触れることで課題研究や学習に向けての意欲を高め、将来の研究活動に繋がることを目的としたものです。2003年からお世話になって継続してきた研修ですが、コロナ禍ではオンラインでお世話になり、今回3年ぶりの訪問となりました。

「核融合」は安全な新しいエネルギー源として注目されており、核融合科学研究所では核融合発電を実現することを目指し、幅広い科学技術についての研究が行われています。最初に、エネルギー問題の現状や核融合についての講義を受けました。その後、4つのグループに分かれて、施設内の見学と実験・実習を行いました。4つのグループは
  2年では、「プラズマ放電」「プラズマ閉じ込め模擬実験」「真空」「超電導実験」
  3年では、「プラズマの電気計測」「プラズマと光」「超電導実験」「バーチャルリアリティ」
でした。まだ学習していない高度な内容も多く含まれましたが、日常の授業では経験できない、研究者の方からのお話やワークショップに、生徒達は興味深く取り組みました。

 多くのご準備をいただき、有意義な研修を実施いただきました核融合科学研究所の方々に厚くお礼申し上げます。


【参加生徒感想】
  • 私は核融合という単語すら知りませんでしたが、今日1日の研修を経て少し分かった気がします。初めの講義では、核融合が地球の未来を良くするかもしれないことを学びました。人々が生活する上でエネルギーは必要不可欠ですが、そのエネルギーを生み出す過程が問題となっています。日本ではその地形から再生可能エネルギーを用いることも難しく、核融合が未来の希望であることが分かりました。

  • 共通の性質を用いることで自分達の欲しい結果が得られることを予測し続けて実験すること、目的を持って行うことの重要さを知れてよかった。自分も新しい性質を見つけられるような研究者になりたいと思った。課題研究では今回の模擬実験のように失敗続きでも諦めずに考えながら実験したいと思う。プラズマがなんなのか研修に参加するまでわからなかったが今回の研修で知ることができてとても嬉しかった。

  • 実習発表を聞いて、私は全てのものが繋がっているんだなと思いました。例えば、超伝導実験では電気抵抗をなくすための実験をしましたが、これは電気を生産した時のロスが少なくなるということです。これは、大量のエネルギー消費が必要となる私たちにはとても重要なことだと思いました。また、核融合は核分裂と違い、危険ではない点も魅力的です。2025年からプラズマ実験が開始されて、2035年から核融合実験が開始されるのは意外と遠い未来なんだなと思いました。何故なら、もうすでに始まっていると思っていたからです。研究に沢山の時間がかかると知り、やはり新しいことを始めるのには、時間がかかると思いました。

  • 核融合がクリーンなエネルギーである事を知り、知識がついたことによって未来で実現する時に起こるであろう誤解などにも対処することが出来るので、たくさんの人に説明出来るようになりたい。また、科学の力によってさらに社会を便利にすることに貢献したいと思った。この研修は自分の研究のさらなるモチベーションの向上に繋がり、これからも科学を愛し、科学に愛されるような人になりたいと感じた。

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