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SGH 高2 GLコース JICAの出張講義を受けました

2014.07.10

Super Global High School (SGH)

2 GLコース特別講義報告

 

SGH 高校2GLコース JICA出張講義が実施されました。

 

 710日(木)、高校2GLコース生徒対象に課題研究の授業において、JICA(独立行政法人国際協力機構)による出張講義が実施されました。本校がSGH指定後、JICA関西と連携して取り組む企画の第一弾として、今回は國川千晶氏に講義をしていただきました。國川氏は、2003年から約2年間、青年海外協力隊員としてシリア、アレッポのパレスチナ難民キャンプで音楽を教授される等の活動をされてこられました。今後グローバルに活躍していく高校生に対して平和とは何かについて、また、人々の平和を願う思いの強さについて考えるとともに、一方で、根深いパレスチナ問題の難しさや憎しみの連鎖というアポリアについての想い等、実際に体験された方にしか語ることのできないお話をしていただきました。

 

 本講義を受けるにあたって、GLコースでは本校教員による事前学習を実施しました。そこで生徒たちは、中東地域、特にイスラエルとパレスチナを巡る宗教間対立や領土問題をはじめとする諸問題について知りました。しかし、実際に体験された方からお聞きするお話の説得力は圧倒的で、将来どのような分野で活躍するにしても各自が心に留め置くことが必須のエッセンスに満ちていました。生徒たちは國川氏の柔和な語り口の奥に潜む、限界状況で体験した緊迫感に真摯に聞き入っていました。

 

 今後、本校のSGH企画では、これら一学期で実施してきた取り組みをもとに、夏季休暇中に各地域に実際に赴いて、フィールドワークを実施します。体験してみること。そして、ただ体験するだけではなく、それに対する準備をしたうえで体験してみること。この体験を重ねることによって、グローバルな視座、社会的弱者に対する視座、他者と協同する視座等を獲得していくことを目指していきます。

 

 生徒の感想を一部紹介します。

「内戦が激化し支援団体がシリアから撤退していっていると聞きます。残された子どもたちがどんな気持ちになるのかと思うと切なくなります」「宗教間対立で日本人が深く関わるということは難しいと思う。しかし、何かしなければと思った。平和についてもう少し別の角度からも考えるべきだと思った」「私も知らない国の人たちのために何かできることはないか、と考えるきっかけになるようなお話だった」「実際にパレスチナの人たちがどのような思いをもって生活しているのかを知って衝撃を受けました」「勝手な想像で他国の人たちを不快にしていることもあり、知ることの大切さを実感しました」