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SSH科学技術人材育成重点枠 台湾研修

2016.01.13

 12月16日〜19日、科学技術人材育成重点枠事業での台湾研修を実施しました。科学技術人材育成重点枠事業とは、SSHの基礎枠とは別にさらに発展した目的を掲げて連携校とともに実施する事業のことです。本校ではJSSFの開催と海外校との共同研究を中心的な課題としており、その一環で台湾の学校と国内連携校との間で共同研究を企画しました。今回の台湾研修は、その最終発表を行うことを目的に実施されたものです。この事業における連携校は、
福島県立福島高等学校、早稲田大学本庄高等学院、筑波大学附属駒場高等学校、東海大学付属髙輪台高等学校、東京工業大学附属科学技術高等学校、
静岡北高等学校、大阪府立千里高等学校で、夏前に各校から参加する生徒2名を選んでいただき、いくつかの研修の後、台湾南部のトップ科学校である高雄高級中学、高雄女子高級中学とともに4つのグループに別れて共同研究を行いました。テーマは2つあり、それぞれのテーマに2グループずつが取り組みました。2つのテーマは次のものです。
 「コイルの中を走る電車の研究 Simple Train」
 「細い管の中を伝わる音の速度の遅れの研究 Delay of the sonic velocity」
テーマの設定、指導に関しては、早稲田大学本庄高等学院の影森徹先生を中心に、立命館高校からは笠巻奈月先生が担当し、高雄高級中学の盧政良先生、高雄女子高級中学の陳珮文先生にもお世話になりました。

16日、成田空港、関西空港から到着後に台北桃園空港で合流し、バスで数時間かけて高雄へ。19時頃に到着し、生徒は高雄高級中学の生徒宅でホームステイをさせていただきました。
17日、高雄高級中学へ登校し、校内見学の後、グループに別れて、研究のまとめと発表準備です。これまでメールやSkypeを通して実施してきた研究を実際に会っての意見交換です。それぞれが作ってきた制作物や実験結果、それまでにまとめたppt等を交換しながら議論は長時間続きました。夕刻から、高雄高級中学の謝佳昌先生から「共同研究の実施」に関わる講義をしていただきました。謝佳昌先生はこれまで立命館高校との間で「ツマグロヒョウモン蝶の適応戦略」をテーマに共同研究を行ってきた実践から、国際的な共同研究の目指すものや困難点とその解決法に関するもので、2時間の英語による講義でしたが、たいへん意義深い指摘が多く、生徒達の心に残る講義となりました。
18日、この日は高雄女子高級中学へ登校し、校内見学の後、グループ毎の発表とそれに関わる議論を行いました。昼食の後、仲良くなった高雄の生徒達と名残を惜しみながらお別れし、台北へ台湾高速鉄道で移動です。
19日、立命館大学と交流の深い淡江大学にお世話になり、大学構内の見学と詹閔翔先生によるレゴを使った相撲ロボットの実習を行ってもらい、午後の便で日本へ帰国しました。

多くのことを学んだ台湾研修でした。今後の学習の中で、この経験を活かしてもらうことと、今回得られた台湾の生徒との友情を大切にしてほしいと願っています。