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SGH 東北復興防災研修報告会を実施しました

2016.04.11

Super Global High School (SGH)
東北復興防災研修報告会

SGH 東北復興防災研修報告会を実施しました

 4月8日(金)新年度最初の全校集会の場において、SGH東北復興防災研修報告会を合わせて実施しました。研修後数回の事後指導を重ね、発表原稿を考え、映像資料を編集して臨みました。報告会には新2年生2名と新3年生1名が代表してプレゼンテーションをおこないました。
 昨年度末の3月下旬に実施されたこの研修について、研修を通して考えたことや伝えたいことなどの想いを強く持った生徒たちにより実現したこの報告会ですが、研修に参加していない、あるいは別コースなど様々な生徒たちを前にして、研修の概要にはじまり、南三陸町をはじめとする実際の現場で体験したことや、現地住民の方々との触れ合いを通して考えたこと、また、復興とはなにかについて、政府レベル・個人レベルでできることがあり、それらのことについて当事者意識を持つことの大切さを強く訴えました。
 今後も、これら研修で得たことを全校に伝えていくことを通して、他者へ想いを届けることの喜びや難しさや、他者と共同して取り組んでいくことの大切さを学んでほしいと願っています。今年度3年目に入った本校SGH事業ですが、「貧困の撲滅と災害の防止・対策~世界平和の実現のために~」をテーマとして、様々な取り組みを生徒たちとともに実施していきたいと思っています。

 以下は研修参加生徒の総括文からです(一部抜粋)


「この研修に来るまでは自分の心の中のどこかで、東日本大震災のことを他人事だと思っていました。もちろん震災が起こった直後はどのテレビ番組も特集ニュースになり、画面には幾度となく被災地の映像が流れていました。けれど月日が経つにつれその数はどんどん減ってゆき、今ではあまり見ることがありません。それに私の住んでいる京都市には海が無く、津波がどのようなものなのかを全く想像できませんでした…」
「私は研修に参加するまで自分の友人関係や部活動などについて悩んでいましたが、それがほんの些細な悩みだと気付き、内向きな姿勢になっていたことを後悔しました。どんなことだって目標を定め、その目標に向かって前向きに取り組めばきっとその努力は実を結ぶ。そう信じてこれからの学校生活を過ごしていきたいと思います。」
「(現地の方の話の)なかで印象に残ったことの一つが「『5年目ということで節目です』という言葉は正直嫌いです。それはなぜかというと、まだ復興もなにもかもが続いているからです。」という言葉でした…」
「“語り部バス”の意味することとは、観光客に震災の当時の状況や復興の現状を伝えて、震災がそこに起きたことを忘れてもらわないようにするということと、南三陸がただ被災地であるということだけではなく、こんなにたくさんの良さがあるということを知ってもらうということです。この活動によって防災に関心を持ち始めた方はたくさんいると思うし、この活動は、被災した方、そして観光客のどちらにも意味のあることだと思います。私たちはよく、未来を変えよう、と言いますが、現地の方が『今を知って、未来を変える』とおっしゃっていたことにはすごく共感できました…」