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SSH 北海道自然科学研修を実施

2016.08.02

Super Science High School (SSH)
SSH自然科学研修実施報告


SSH 北海道自然科学研修を実施

 7月28日(木)から7月31日(日)に、北海道自然科学研修を実施しました。

 本研修は、本州とは気候帯の大きく異なる北海道の自然について、演習林研修や各種科学館見学等を通し、自然科学の雄大さとそこから得られる科学的知見に触れること、生態系(植物、動物)の保護、及び、低温環境での科学について学ぶことをねらいとして実施されました。また、北海道大学苫小牧研究林においては、立命館慶祥高等学校の生徒たちと共に研修を行いました。苫小牧研究林に行く前日に、立命館慶祥高校にて「森林の生物多様性」というテーマで、お互いに意見交換をしてから研修に臨みました。


北海道大学苫小牧研究林

講師 北方生物圏フィールド科学センター 柴田 英昭先生、齋藤 隆 先生、日浦 勉 先生

・苫小牧研究林の概要、シカ柵実験区の観察

 苫小牧研究林の位置や気候、動植物の多様性や森林形成についての講義、調査・研究についての説明をいただきました。

 講義後、シカ柵実験区の観察に行き、高密度区の区域とシカの居ない区域と対象区(シカが自由に入ることのできる区域)の植生や鳥類の影響をそれぞれ観察しました。


・陽葉、陰陽の比較と土壌の観察実習

  林冠観察専用のゴンドラに乗せていただき、イタヤカエデ、ミズナラの陽葉と陰陽の照度、葉緑素(緑色吸収度で置き換え)、葉の暑さを測定しました。また、研修林の土壌の成り立ちも観察しました。

・森林資料館訪問
 本州(京都)と北海道の植生の違いなどについて質問が出されました。多くのことを学ぶことができました。


・研修のまとめ、総合討論

 自分たちの得てきた内容を分析し、討論し、発表を行いました。

 講師の先生方からは、さまざまな角度からのご助言をいただきました。



旭山動物園

・園内自由見学

・旭山動物園 飼育展示係 佐賀 真一 様 ご講演

「ボルネオへの恩返しプロジェクト」~オランウータン・ボルネオゾウの保護活動~

  ボルネオ島では森がプランテーション(畑)に変わってきており、森林の減少が進行しており、オランウータンの数が20年前には14.9万頭だったのが、現在では4.9万頭に減少している状況で、2008年より保護活動を始められたことについて講演いただきました。

  旭山動物園では、「命を伝える」ことをコンセプトに活動されており、さまざまな動物のもぐもぐタイム(エサやり)においても、必ず最後に野生の環境の話をされているとのことでした。プランテーションで栽培されている「パーム油」など身近な生活に関連している内容でもあり、生徒たちの興味関心が高まりました。また、植物や、動物についての詳しい説明掲示もあり、園内を有意義に散策できました。