ニュース

SGH平田オリザ氏によるワークショップに参加

2016.08.22

Super Global High School (SGH)
GL/GJコース(クラス)特別プログラム報告

SGH 平田オリザ氏によるワークショップに参加しました

8月8日(月)〜10日(水)、本校GLコース・GJクラス生徒4名が立命館大学大阪いばらきキャンパスにて実施された、RITA CAFÉスペシャル「平田オリザ氏による高校生演劇教室〜演劇制作を通して多文化共生を体感する〜」(立命館大学稲盛経哲学研究センター RITA LABO主催)に参加しました。本校からは演劇部の生徒に加え、GLコース・GJクラスから選抜された各学年からの計4名が参加。灘高等学校・追手門学院高等学校の生徒たちとともに演劇を通して様々なことを学ぶことができました。劇作家・演出家としてご高名な平田オリザ先生の体感的なワークショップ・プログラムやバラエティ溢れるエッセンシャルなお話し、また、実際にグループごとに創作劇を演じるという最終ミッションに至るプロセスでの演劇指導等、生徒たちはときに喜び、ときに苦しみ・悩み、そしてわかりあえないことを理解し、そのなかから協働作業(Co-work)に没入しました。
 SGHとして、グローバル社会とはどのような社会でわたしたちはどのようなコミュニケーション能力を必要としているのか、また、集団で一つのものをつくりあげることの意義、自分とは異なる他者とはどのような存在なのか等、表現方法としての演劇を通して考えることでクリアになることが非常に多く、刺激的な3日間でした。
 また、本校の研究開発テーマである「貧困の撲滅と災害の防止〜世界平和の実現のために〜」に迫るアプローチの多様性を知ることで、ややもすれば硬直しがちであった思考を劈くことができ、参加生徒はもちろん教員も大いに学ぶことができ、今後の本校教育活動にフィードバックできればと強く思うものでした。
 平田オリザ先生、立命館大学稲盛経哲学研究センターのスタッフ皆様、その他本ワークショップにご尽力いただいた方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。
 なお、終了後に開かれた各校代表生徒による座談会の模様をはじめ、本ワークショップの詳細は上記センターRITA LABO発行の教育実践研究誌「RITA」 第4号(10月予定)に掲載予定です。

以下は本校生徒の感想です(一部)
「私が今回心にグサッときた言葉に『全体のパフォーマンスをあげるために自分はどう貢献するか?』というものがありました。このことで、私のグループ内でのみんなへの接し方が変わりました。変えようと思いました。今まではリーダーはリーダー、フォローする人はフォローに徹するというイメージがありました。おそらくそれは小学生の頃にグループで話し合いをするときに、紙を渡されて司会係、発表係、紙の回収係とそれぞれの役を決めてから話し合いを始めていたからだと思います。その固定概念が今回のワークショップで崩れました。オリザさんのたった一言のアドバイスで「個人をどうやって劇に組み込むか」ではなく「劇の中にどのように個性を生かしていくか」という考え方にグループのみんなが変わりました。それでグループ全体がぐっと成長した気がしました」
「今回のグループワークで、話し合うことはとても気持ちが重くて体力のいることであり、分かり合える部分を探していこうとすること、価値観や考え方の違いの多様性を最初に受け入れる心を持つ、という意識を感じさせられました。この、普段無意識になって話をしているところを、意識化して行動することが答えを導くための一歩なのだと思います」
「話し合いをするときやこれから社会に出るときは自分がどのポジションにいたらグループにとっていい影響を与えるか考えながらいろいろなことに柔軟に対応できる人間になるように努力したいと思いました。特に私はGLコースで海外生との交流があります。海外生は日本人より主張が強いのでどうしても私たちはそれに対抗しようとして私たちも主張を押し通そうとしてとても苦しいです。でもそうではなくてそれに柔軟に対応できるのは私たちの強みだと思います」
「今、教育の場所では“グローバル、グローバル”と叫ばれ、外国人との交流に力を入れつつありますが、日本人同士の交流がなにかおろそかにされている感じがします。日本人同士、同じ言語で話し合うからこそ、気がつくこともたくさんあると実感しました」