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SGH フォト・ジャーナリストの安田菜津紀さんによるRSGF特別講演会を実施

2016.11.30

Super Global High School (SGH)
SGH
 RSGFでの取り組み報告

 

SGH 安田菜津紀さんによるRSGF特別講演会を実施しました

 

先日開催されたRSGF ( Rits Super Global Forum ) 2016期間中の11/16()GLコース23年およびGJクラス1年生の一部、加えて海外生・海外教員総計200名近くを対象に、フォト・ジャーナリストの安田菜津紀さんによる特別基調講演を実施しました。  

RSGF2016のディスカッションテーマである、世界の貧困問題に私たちは何ができるかということを考える生徒たちにとって、安田さんのご講演は非常にタイムリーなものとなりました。「こんなキーノート・レクチャーがあったのか!」。海外教員・生徒の反応です。従来、基調講演といえばややもすれば学術的な用語を駆使しながらの講演が多いなか、今回の安田さんのそれは写真スライドを多く用いながら、それについての説明をきっかけに様々な問題をご自身の生の言葉で語りかけるようにされていて、そのあり方が非常に新鮮であると同時に、聴いている人たちの心の深いところにスッと入っていくようでした。

  

パーソナル・ヒストリーから語りはじめ、気がつけば核心的な話にどっぷり浸かり、考えさせられる。世界の紛争地や貧困地域の人・モノなど多くの写真を提示してご説明いただきましたが、その優しい語り口のなかに潜む現実の冷厳さ・過酷さを目の当たりにされてきた安田さんならではの社会的課題についての現状認識と、それを踏まえて我々が考えるべきことなどを提示していただきました。シリア内戦で取り残される子どもたち。東日本大震災後の陸前高田の子どもたち。社会的弱者に寄り添おうとされる安田さんのスタンス。お話を聴いて悲しみに涙を流す生徒もいれば、食い入るように凝視する生徒もいました。

全編英語での講演後の質問でも、本校生や海外生たちからの質問に真摯に答えてくださり、移動のために講演後すぐに去られた後も質問し切れなかった生徒や海外教員等も多く、その反響の大きさを物語っていました。また、その衝撃の大きさから、今回の企画に合わせて本校生協に設けられた安田さんの著作特集スペースから、講演後に写真集等を購入していく海外教員もありました。

 終了後、安田さんからは立命館高校にお邪魔させて頂きました。在校生さんや、世界各地から集まった
70人の高校生たち。その熱量にたくさんエネルギーを頂いて。あんな環境に10代のうちに触れられるのは
羨ましいし、もっと大人としても、心と言葉に触れる場を築かなければ、と気持ちを新たにしました。
感謝です。」 (安田菜津紀さんfacebook 2016/11/16より)
とのお言葉をいただきました。
これからディスカッションをはじめていくにふさわしいすばらしいご講演をいただくことができました。
 
以下は生徒の感想からです(一部抜粋)
「お話を聴いて衝撃を受けた。いつも自分に『私に何ができるだろうか?』と問いかけているという
安田さんのお話は、私自身も常に考えていることであって、私もそのことについてもがいています。
そのようなタイミングで安田さんのご講演を聴くことができたのはよかったです」
「過酷な環境のなかで育ってこられた安田さんのこれまでの人生の歩みを聴いてショックを受けた。
貧しい人々のために何らかの行動を起こすような人になったのは、そのことがきっかけだったんだと
考えると、余計に心を打たれた」
「(安田さんのご講演は)これまで聴いたなかで最高のプレゼンテーションだと思った」
「それぞれの写真について、その意味や意図をご説明されているのを聴いて、その言葉にショックを受けた」
「たくさんのことを学ぶことができたと思う。それをいまここで言葉で表現するのは難しいかもしれない。
ただただ驚くばかりだった。特に(提示された)数々の写真に強い印象を受けた。でもその多くが笑顔の
写真だった。貧しいことは不幸で、お金があることが幸せではないということを、その写真から知ることが
できた」