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SGH 台湾平和研修(KIFOSH)を実施

2017.08.25

Super Global High School (SGH)
SGH台湾平和研修報告

 

SGH台湾平和研修を実施しました

2017 高雄人文社會國際論壇

Kaohsiung International Forum of Social Science and Humanities(KIFOSH)実施

 

Kaohsiung International Forum of Social Science and Humanities (KIFOSH) に参加するため2017817日から24日まで、台湾高雄市立高雄女子高級中學を20名(高1~3年 男子5名・女子15名)の高校生が訪問しました。KIFOSHは、立命館高等学校の主催するSGHの取り組みであるRits Super Global Forum との交換プログラムとして、高雄高級中學(KSHS)と高雄女子高級中學(KGHS)が交互に主催し、今年で4回目を迎えます。KIFOSHは、メインテーマに沿って日台の生徒が英語で論議し、協働で高校生としての提案をプレゼンテーションにまとめ発表する取り組みです。また、期間中生徒たちは期間中ホームステイを経験しました。

今回のKIFOSHのメインテーマは“Pursuing a Better Life”でした。メインテーマに沿っての論議が深まるよう、高校生が身近に感じる5つのトピックスがあらかじめ準備されていました。5つのトピックスは、以下の通りです。

1.Dietary Issues
 2.Publishing Culture and Reading Habit
 3.News and Mass Media
 4.Fast Fashion
 5.Travel Culture

これらのトピックスに対応して5グループに分かれ、事前学習を行ってきました。本番では、論議前にポスター発表、口頭発表等でそれぞれのグループがトピックスの中で課題であると考えたことを共有することになっています。そのため、出発前までにポスターやスライドを完成させ、発表練習を行ってきました。

1日目:午前に関西空港に集合し、台湾高雄國際空港にむけ出発しました。到着とともに、盛大な出迎えを受け、今後の日程に期待が膨らみました。本校の参加する他の取り組みですでに顔なじみになっている生徒もおり、再開を喜び合う姿も見られました。その後、ホストファミリーのもとに分散していきました。

2日目:まずオープニングセレモニーの開催です。KSHSKGHSの校長から歓迎の挨拶をいただきました。両校とは、長い交流の歴史に言及いただき、どの取り組みも、両校の生徒を大きく成長させるものとなっているので、第4回目を迎えたこの取り組みもさらに発展させたいとの強い意気込みを表明されました。それによって、生徒たちの意識がさらに高まったようです。その後、担当教員・TAの紹介、各校の学校紹介、文化交流、グループ内での自己紹介がおこなわれ、お互いの理解を深めました。午後からは、事前に準備していたポスターやスライドを使って、調べてきたことや課題の共有を行いました。その後は、各グループに分かれ、ディスカッションの開始です。各グループには、教員1名とTA1名がつき、行き詰まったときなどにアドバイスをいただけるようになっていました。お互いの発表した内容を比べ、共通点や違いを見つけ、それはなぜかを考えるところからスタートしました。予想以上に力を発揮し、実質的な論議に入っているグループ、苦労しながらもなんとか相互の主張を理解しながら進めているグループと、状況は様々です。しかし、どのグループの生徒も、何とか発言をして論議に加わろうとする態度を見せており、これまでのSGHの取り組みによる生徒たちの変貌を実感しました。

3日目:この日は土曜日にあたるため、Cultural Tripに出かけました。午前の目的地は、美濃という客家の村です。客家の人たちの食文化を体験したり、傘への絵付けなどを楽しんだりしました。午後からは、高雄市New Port地域にある、コンテナを使った近代的な空間に若者向けの飲食店などが並ぶKUBICへ立ち寄りました。

4日目:日曜日にあたるため、ホストファミリーと1日過ごしました。旗津島、西子湾、竜虎塔、ショッピングモールなど、過ごし方はいろいろであったようですが、台湾文化を肌で感じる体験ができたようです。

5日目:午前中Cultural Performanceとして、それぞれの学校が歌や踊りを披露しました。午後からは、フィールド調査が行われ、台南市、デパート、スーパーマーケット等、それぞれのトピックスに関係ある場所へ出向き、街頭でインタビューを試みるなど、精力的に調査活動を行いました。なお、Publishing Culture のグループは、6日目午後に開館間もない近代的な高雄市立図書館を訪問し、新しい図書館の形を知りました。

6日目:午前中、Andrew Crellin氏による”Tastes and Cuisines: A Cross Culture”と題した講演が行われました。味覚嗜好の違いが、“食文化が異なるから”といってしまうのではなく、様々な要因によって理由づけられるのではないかと、ご自身が17年前にカナダから台湾に移住してきた経験をもとに話されました。その後、各グループに分かれ、最終発表に向け論議を深めました。多くのグループは、プレゼンテーションの概略ができあがり、最終の詰めの段階に達していました。

7日目:午前中は,プレゼンテーション作りの最終チェック及びリハーサルが行われました。午後はいよいよ本番です。金賞として表彰されたグループはNews & Mass Mediaで、日本と台湾の報道の現状、特に新聞報道が横並びになりがちな日本の新聞に疑問を呈しながら、報道のあるべき姿と自分たちが取るべき態度をまとめ上げました。Farewell Partyでは、プレゼンテーションの表彰・講評、両校長の挨拶、本校生徒から謝辞が行われました。

最終日:バディの生徒達と、KGHS近くの愛河などを訪れ、最後の交流を行いました。

今回の参加者は、高1から高3までの混合チームのため、中には海外が初めてという生徒もいます。一方で、この夏だけで3つの海外研修をこなしてきた生徒や留学を経験してきた生徒もおり、全体の良い手本となってくれたと思います。また、参加者は、プレゼンテーションの中にスキットを取り入れたり、会場とのインターラクションを意識したりするなど、完成度の高いプレゼンを学ぶことができ、実り多い研修となりました。