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SGH Rits Super Global Forum (RSGF) 実施報告(その4)

2017.11.29

Super Global High School (SGH)
GL/GJコース(クラス)SGH取組報告

SGH  Rits Super Global Forum (RSGF) 2017 実施報告 ④


11月14日(火)~18日(土)にかけて本校で開催されているRits Super Global Forum(RSGF)2017。4日目( DAY 4 ) は、の大きなヤマ場となるMini-Plenary Discussionでした。

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昨年度初めて取り入れたMini-Plenary Discussionという形式。40名規模の議論を先導し、各トピックで得た議論を一つのSolution/Action Planに収斂させていく。いわば教員のような役割で難易度は高いものだ。昨年度はそれに敢えて挑戦したが、結果は次のようであった。「…前日までの議論のシェアが行われたのち、各グループでのSolution/Action Plan作成のために意見がたたかわされたが、本校生は海外生に圧倒されていった。熱の入った彼らの言葉のスピードについていけず、またブロークンな英語は文脈依存のみでは理解に限界があり、シリアスでデリケートな問題を積み木を重ねていくように慎重に議論を重ね何とか出来上がりつつある楼閣を軽率な言葉で台無しにするわけにはいかないという思いが先走り、議論の後半になると、本校生の多くが重苦しい沈黙に支配され、プレーヤーとしてではなくオーディエンスと化していった。少なくなってきたとはいえそれでも懸命に議論に参加していた一部の本校生たちも、そのような状態に孤立感を深め、海外生との激しい議論の応酬に最後は気持ちがついていかなくなっていった…」(昨年度より)。
 今年度はどうだったか。「カオスだ」。5つのトピックには本校3年生のトピック・リーダーを配していたが、あるトピック・リーダーがそう言いながら崩れ落ちた。ピリピリしたムード、海外生徒の先鋭化する議論を捌き切れず錯綜する議論。自身の無力感に打ちひしがれ涙する生徒。「昨年度と同じなのか?やっぱり無理だったのか」。そう思った。しかし、今年度はここからが違った。他の会場でもTAと協力しながらファシリテートをするトピックリーダー。うまく議論が流れない。しかし、そこではリーダーだけではなく議論に参加している他の本校生が積極的に発言したり、リーダーをサポートしたりと、リーダーが孤立することのないよう全力でサポートしていた。また、崩れ落ちた上記リーダーに対しても教員が丁寧にサポートに入り、また生徒たちもリーダーを支えた。これは昨年には見られなかったことだった。「全員で何とかしようとしている、オーディエンスではなくプレイヤーとして議論しようとしている。すごいじゃないか」。
 実はこれらは、今年度授業のなかで意識的に改善を努めてきた点でもあった。成果は9月あたりから見えてきていた。授業でプレRSGF議論を行っても、特定の人のみが発言しその人の意見が採用されるということがなくなり、入れ替わり立ち替わり発言者が出てくる。誰かが中心ではなく全員が議論の渦の中心にいるような感覚。この共通感覚こそがディスカッションの醍醐味でもある。それを彼(女)らは体得しつつあったのだ。そして、それを本番で実践するだけだったのだ。我々教員の予想をはるかに上回る彼(女)らの動き。これぞ、enfant terribleだった。
 5つのSolution/Action Planを決定し、この日の夜までギリギリの調整等を行ったグループもあったが、翌日の最終プレゼンテーションのためのPPも作成することができた。そして、放課後のCultural Performanceに臨み、再び、和やかで笑いの絶えない時間を過ごすことになった…。

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