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SSH タイ Mahidol Wittayanusorn School との国際共同課題研究が本格的に始動

2018.04.23

Super Science High School (SSH)
2018
年 国際共同課題研究の取り組み

 

タイ MWITSとの国際共同課題研究が本格的に始動

 

 本校はSSH事業の一環として国際共同課題研究を推進しています。これまでから引き続き、韓国のKorea Science Academy of KAIST、シンガポールのNational Junior Collegeとの共同研究を行っていきますが、昨年度から新たにタイのMahidol Wittayanusorn School(MWITS)との共同研究を開始しています。今回の交換研修受け入れに伴って来日したタイ生徒のうち3名と本校SSGクラス2年生の3名の計6名が、MWITSと本校生物教員の指導の下、顔をあわせての共同実験を行いました。

 「イネの塩害」をテーマとしたこの共同研究は、両国とも米を主食としている点と、塩害被害が存在するという共通点から国際共同研究として興味深い結果が得られるのではないかとの考えから始まりました。エタノールを処理すると塩耐性が向上するという先行研究(Nguyen et al., 2017)を参考にし、日本米とタイ米で比較します。今回は、目的や動機をあらためて話し合い、また論文の内容を確認することで共通認識・知識の共有を試みました。この共同研究では両校でそれぞれ行う実験結果を比較するため同じ手法で実験をする必要があります。そのため、共同で実験道具を作成し、使用する材料や手順を丁寧に確認しました。

 今後、MWITS生が研修を終え帰国した5月ごろから両校で本格的な実験を開始し、適切なエタノール処理時間の探索や塩処理による形態の変化をそれぞれ観察します。さらに、8月には本校生徒がMahidol Wittayanusorn Schoolを訪れ、両校で得られた結果を比較し、サンプルを分析し、実際に植物体が吸収した塩量を測定する予定です。

 共同研究の結果は、今年のJapan Super Science FairJSSF)でも中間報告を行いたいと考えています。国際共同研究ならではの興味深い成果が得られるとともに、参加生徒が広い視野や今後も続く友情を得てくれることを期待しています。