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SGH 本校のGLコース3年生がアメリカの国際学会で課題研究の研究成果を発表

2018.06.01

Super Global High School (SGH)
SGH生徒の海外での活躍紹介

 

 SGH  GLコース3年生がアメリカで課題研究ポスター発表を行いました

 2018524日から27日にアメリカ・サンフランシスコで行われた科学的心理学会第30回大会(30th Annual Convention of APS: Association of Psychological Science)において、本校のGLコース3年生の河本倫妥さんがポスター発表を行いました。APSは、アメリカを拠点とする主要な心理学会の一つで、世界中に3万人を超える学会員を有しています。今回の第30回年次大会には、アメリカ国内外から約4,500人の研究者が集まりました。参加者のほとんどが大学院生以上の研究者であり、高校生の参加、とりわけ発表者として審査に通ることは非常に稀とのことです。

河本さんの発表内容はこれまで取り組んで来た課題研究に関するもので、”How a third party affects conflict situation”と題して行われました。2者のコンフリクト状況において第3者介入がどのように機能しうるかという問題に対し、独自の実験に基づく検証を行ったものです。ポスター発表の50分間は常に誰かが河本さんのポスターの前で足を止め、研究内容についての意見交換を行いました。河本さんは、「高校生であることには関係なく、研究の内容について対等な立場から議論をしてもらえてうれしかったです。これからも自分の研究をすすめ、国内外の学会に参加して、いろいろな研究者と交流していきたい」と感想を述べていました。

APSでは、社会心理学から認知心理学、脳・神経科学に至る広い学術領域をカバーしています。文理の枠を超えたアプローチが重視されており、大学間の共同研究が多いことも特徴です。河本さんは、自分のポスター発表の他にも、様々な研究発表やワークショップに参加し、個別に研究者と交流する中で、今後の研究の進め方についても多くの助言を得ることができました。また、APSの会長であるSuparna Rajaram氏(Stony Brook University教授)からは、「高校生の立場で参加してくれてありがとう。本当に素晴らしいことです。これからもどんどん自分の研究を進めてください。あなたのこれからの活躍に注目しています。」とのお言葉をいただきました。

本校SGHの課題研究テーマである「貧困の撲滅と災害の防止・対策 ~世界平和の実現のために~」について、1年次から授業や研修等において様々な角度から学び自らの関心の在処を見定める中で個人としての研究テーマを見いだし、上記テーマを直接的・間接的に経由しながらワールドワイドに独自の研究テーマを深掘りしていく。彼女のここに到るまでの道程はまさにその実践でした。そして、今回このような形で、広い研究の世界とつながることができました。これからも素直な探究心と独自の発想力を信じて、研究活動を楽しんでほしいと思います。