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SGH 「ECCE HOMO(この人を見よ)2」GL特別講演会 古田到氏の講演会を実施しました

2018.07.12

Super Global High School (SGH)
ECCE HOMO 2 古田到氏講演会


SGH 「ECCE HOMO(この人を見よ)2」
GL特別講演会 古田到氏の講演会を実施しました

 7月12日(木)4限、GLコース2、3年生対象にWFP(国連世界食糧計画)職員である古田到氏によるGL特別講演会を実施しました。古田氏は、1998年から2000年にかけて青年海外協力隊員としてネパールで活動したことがきっかけで国際協力分野に携わることとなり、大学院にて行政学修士を取得後、国連ボランティアとしてケニアに赴任。WFPには2007年から勤務されており、イタリア、セネガル、カメルーン、南スーダン、ミャンマーにて食糧支援業務に従事されてこられ、これまでに100か国以上の国をご訪問されているとのことでした。
 ご講演の前の週までミャンマーで活動されておられ、そこで体験された数々のエピソードやマスコミ等のニュースには上がってこないお話などをお聴きすることができました。「貧しさってそういうものなんですよ。何にもできないことなんですよ」。ロヒンギャの方々の窮状や人として当たり前のことができないということはどういうことかを鬼気迫る語りでお話され、生徒たちは食い入るように聴いていました。
 また、地図好きだった古田少年がWFP職員になるまでのお話は、生徒たちのこれからのキャリア形成にとって大いに刺激になったようでした。また、生徒たちへのメッセージとして、ホームとアウェイの話、自分で見たもの聞いたこと感じたことを大事にする、人として関わり続けるとのお話についても、これをきっかけに改めて自分自身を見つめることができたようでした。



 本校SGH活動の集大成である、11月13日から5日間にわたって開催される国際フォーラム“RSGF( Rits Super Global Forum ) 2018”。今年度のメインテーマは「食糧安全保障」で、今回のご講演がさらに生徒たちの意欲を掻き立てたようでした。
 古田様には、イエメン赴任直前のご多忙のところ本校でご講演いただきましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。

以下、生徒の感想を紹介します。
「この世界でたくさん起こっている紛争や内戦、難民の存在をニュースや授業を通してよく知っているはずなのに、どこか他人事で歴史を学ぶかのような心持ちでいた部分が私にはありました。でも、今回の話を聞いて、本当にこういう悲しい出来事が起こっているんだと、受け止めたくない現実を突きつけられた感じがして、今こうやって普通に暮らしている自分に腹が立ちました」「メッセージの一つ、『人として関わる続ける』という言葉は実に共感ができた。よく、グローバル人材、グローバル人材と聞くけれど、外国語が話せるのがそんなに大切かな。外国に行くのが、外国人の友達が沢山いるのがそんなに異質に映るのかな。相手はあなたと同じ『人』であるのに。人と関わってしか生きていけない狭い世界の中で、私たちはじっくり考えてみなければならない」「お話を聴いていると、自分の仕事や好きなことに対する熱いパッションを感じた。国際問題を解決するために一生懸命働くことは、口で言うのは簡単だが実際にやるとなったらそう甘い気持ちではできない」「話の中の『ソーシャルメディア戦争』という言葉が一番気になりました。正確な情報を見極めるということは大切だと思いました。自分で見たもの、聞いたもの、感じたものを大切にしようと思いました」「古田さんの言葉は壮絶な感じたもの、見た映像、聞いた声に基づいていて、私たちに多くのことを訴えかけてきました。古田さんのお言葉をお借りすれば、自分が確かに見たもの、聞いたもの、感じたものから自らの考えを深めていらっしゃるんだなあと思います」「世界中で捨てられる食べ物がなくなり、全員に食糧が行き届くようなシステムが将来できたら、もっともっと幸せになり救われる人がいるのではないかと思います」