Reportレポート・参加者の声

2016年度夏期休暇 復興支援活動ボランティア旅費支援について(報告)

2016年8月から9月にかけて、復興支援ボランティアの活動に参加した本学学生を対象に、活動にかかる旅費の一部を支援しました。
福島県、宮城県仙台市、気仙沼市、岩手県、熊本県を活動地域として、31名の申込みがあり、29名の旅費を支援しました。活動の様子は、写真やコメントで、それぞれSNSに投稿して共有しました。(ここに掲載した写真の一部は学生が撮影したものです。)

10月6日(木)の事後報告会には、旅費支援対象者のほか、同じく夏休み期間、ボランティア活動や復興インターンに参加した学生なども参加し、有意義な時間を過ごしました。
また、事後報告会には、熊本ボランティアでお世話になった名門大洋フェリーの片田さんや、日頃、災害復興支援室の業務を担っている職員も、各部課から多数集まり、学生たちの発表や活発な討議の様子を温かく見守っていました。職員から、差し入れもありました。
茶話会では、岩手、宮城、福島のお酒やおつまみ、お菓子など、味わいながら交流を深めました。


(事後報告会の風景)


巨大な日本地図に自分が活動をおこなった場所に付箋を貼る。
こんなに様々な活動をした人がいるんだなぁと、実感。




活動発表は、山口先生が代表者にインタビューをし、活動内容の報告を聞いた。


4~5名のグループに分かれ、写真を用いながら活動の詳細や、活動で感じたことなどを共有した。
その後、5つのテーマを設け、関心のあるグループに分かれてそれぞれの考えや学びを深めた。


参加者の声

町の方から「若い人がたくさん来てくれるだけで元気がもらえる」といった声をかけて下さり、こうして立命館や明治大学など多くの学生がこの祭りの盛り上げ役の一員になることは、とても重要な意味があるのだと改めて感じることができました。東北は、今も復興に向けて進んでいます。そうした方を支えることができるよう、様々な活動をこれからも行っていきたいと思います。

三陸国際芸術祭2016にイベントスタッフとして参加した学生


「震災や原発事故があっても、自分たちのふるさとは捨てられない」と感じている人は多く、それはキャンプに参加してくれた小学生たちも同様であった。とてもキラキラした目で、楢葉町に住んでいた頃の思い出話をあれこれと聞かせてもらい、「やっぱり地元に戻りたい?」と尋ねると 、皆口をそろえて「戻りたい」と言う。その中の数名は来年度から再開される福島県楢葉町の学校へ戻るそうだ。楢葉町を震災発生前の状態へ完全に戻 すことは不可能であるが、今後町の未来を担っていくであろう子どもたちが、住み続けたいと思える環境づくりが進むことを願うばかりである。

「めちゃめちゃよくばりキャンプ」に参加した学生


印象に残っていることは、(1)被災地の目に見えるものの復興のスピード(2)目に見えない心の復興のスピードの二つです。 (2)について。対話というコミュニケーションを通して、たくさんの言葉を聞きました。特に印象に残っているのは、「大熊町出身って言わないよ うにしてるの。黙ってるのが1番」というおばあちゃんのセリフ。故郷に愛着を持てない気持ちとは、どのようなものでしょうか。 これは第3者の私たちボランティアだからこそ聞けたことだと感じています。また、今でも東京電力への不満をこぼしている原発被災者を見ると、 お金では解決できない問題が山ほどあると感じました。

「まるっとふくしまプロジェクト」に参加した学生


熊本の 報道は今ではほとんど見かけなくなりましたが、人手不足や震災当時のままの現場等、課題は目に見えるだけでも多くありました。今回は成果が目に見える草刈りという活動でしたが、先に述べたように目に見えない課題もたくさんあると思います。しかしだからといって動か ないのではなく、小さくても自分にできることをひとつひとつ積み重ねていくことが大切だと感じました。

「「九州ふっこう割」で熊本へボランティアに行こう!」に参加した学生


一番印象に残っていることは被災された方々は被災当時、町や財産を失ったために希望ややる気を失っていたとおっしゃっていたことです。しかし、ボ ランティアの方々が一生懸命に自分たちの支援をしてくださる姿を見て、もう一度立ち直る決意を心に決めたともおっしゃっていました。また、地域住民の方々は県外から来訪する方々と会話することがとても楽しいとおっしゃっていました。ボランティアとして参加するだけでなく 、観光や様子を見にいくことも被災地復興に繋がっていくと感じました。

「石巻市牡鹿半島プロジェクト」に参加した学生


一番印象に残った言葉は中浜小学校跡地で山元町語り部の会の方がおっしゃっていた「今、元気に生きられていることを当たり前に思っちゃだめ。生かせてもらっていることに感謝して生きてください。」でした。この言葉を聞いて私はとても心が痛くなりました。生きたくても生きられなかった人たちがいる中で、私はただ一日一日を過ごしているような気がして、自分が情けなくなりました。この言葉をきっかけに私の人生に対する思いが強くなったように思えます。またボランティアに参加した私たちを支えてくれた、福井さんをはじめ山元町の方々の心の温かさに感動しました 。

「夏ボラ山元町クールプロジェクト」に参加した学生


現地に行き、津波の高さを示す目印や唯一流されずに残った家を自分の目で見て、また被災者の方のお話を直接聞くことによって、当時の様子を実感し恐ろしく感じた。語り部企画では、ニュースを通して知る情報よりも、具体的で心にずっしりとくるものがあった。5年前のことをすぐこの前のことのように目を潤ませて話す姿が印象的だった。ニュースで流れる「○名死亡」という言葉を聞いても感じることは少ないが、やはり実際 被災された方から、知り合いや友人が亡くなられたというお話を聞くと、もし自分がその立場だったら、と想像して心苦しかった。この気持ちを 感じたことだけでも被災地に行く意味を感じた。こういったことは、関西にいるだけでは、日常生活の中で感じられることはないと思うからだ。

「石巻市牡鹿半島プロジェクト」に参加した学生