教員紹介

加部 勇一郎

Yuichiro KABE 加部 勇一郎 准教授

  • 専門分野中国文学、物語と図像、児童文化
  • 所属学会 中国人文学会、日本中国学会、中国古典小説研究会、
    日本中国語学会、中国文芸研究会

これまでの研究の概要

大きく二つあります。

一つは、19世紀の音韻学者が書いた『鏡花縁』という小説の研究です。『鏡花縁』は、作者の博識と女権意識が詰め込まれた、旅行文学であり遊戯文学ですが、この長大で荒唐無稽な物語を解きほぐし、過去の小説の影響や作者独自のこだわりを抽出し、それらの要素を解釈することに従事してきました。

もう一つは、児童雑誌や漫画、連環画(絵入り読み物)やアニメーションの研究です。これら20世紀の児童向けメディアにおける、物語の図像化や歴史的変遷の分析に従事してきました。

食マネジメント学部における今後の研究の方向性

・清代文人の日常生活と世界認識
・20世紀における中国古典小説の視覚化
・自伝や回想録に見える食の記憶

主な研究業績

  • 武田雅哉・加部勇一郎・田村容子編著『中国文化 55のキーワード』ミネルヴァ書房、2016
  • 中国モダニズム研究会編『ドラゴン解剖学 竜の生態の巻:中華文化生活誌』分担執筆。関西学院大学出版会、2018
  • 加部勇一郎著『清代小説『鏡花縁』を読む:19世紀の音韻学者が紡いだ諧謔と遊戯の物語』北海道大学出版会、2019