みなさまからのメッセージ

ご支援者インタビュー

立命館学園は、校友(卒業生)、企業、父母はじめ多方面の方々からご支援を得て運営しています。このページでは、学園の教育・研究充実のために、ご支援くださっている方々をご紹介します。

第20回


瀨古 数久(せこ かずひさ) 氏

瀨古 数久(せこ かずひさ)

1993年 産業社会学部 卒業  株式会社滋賀銀行 総合企画部ICT戦略室 調査役
第20回は、瀨古 数久さんにお話を伺いました。

立命館入学にまつわるエピソード 

Q:立命館への進学を目指された理由やきっかけをお教えください。

瀨古(敬称略) 高校3年生の時、担任の先生から勧められたのがきっかけです。担任の先生も立命館大学の出身でした。進路相談の際にご自身のゼミのお話をしてくださったのを覚えています。先生の大学時代が充実したすばらしいものだったから、立命館への進学を勧めてくださったのだと思います。
産業社会学部を選んだのは、様々な分野について幅広く学ぶことができると感じたからです。高校3年の私は興味や進路がなかなか絞り切れずにいました。そんな私に産業社会学部の「人間・文化コース」は大変魅力的に映りました。「人間」・「文化」という切り口は間口が非常に広く、一体その先に何があるのか強く興味をかき立てられたからです。

学生生活にまつわるエピソード    

Q:どのような学生生活を送られたかお教えください。

瀨古 立命館大学交響楽団(以下「交響楽団」)に所属し、オーケストラでの音楽活動に取り組んでいました。入団したきっかけは、中学時代にブラスバンドの経験があり、大学でもう一度楽器をやってみたいと思ったからです。また「オーケストラ=大学・大人」という憧れもありました。楽器はホルンを担当していました。この楽器は表現力の豊かさと演奏の難易度の高さが魅力だと思います。交響楽団の中では、3回生の頃、学生課や他の音楽系団体との学生会館利用の調整役を行っていました。
学生生活はまさに交響楽団の活動に“没頭”していました。朝、正門から入り、授業のある学而館や研心館に向かおうとするのですが、途中にある学生会館からの「強い引力」が働き、そのまま朝から晩まで楽器の練習、ということが多々ありました。学園生活の大半は衣笠の学生会館で過ごしたといっていいかもしれません。

 

 

学生時代 交響楽団のメンバーとのお写真(前列左が瀨古様)


Q:学生時代に「成長した」「困難を乗り越えた」と感じるご経験についてお教えください。

瀨古 
立命館の創始120年・創立90周年を記念した演奏会(会場:大阪 ザ・シンフォニーホール)でベートーヴェンの第九を演奏したことです。学内関係者から一般の方まで幅広い方々にお越しいただいて1800ある観客席の多くが埋まりました。もう20年以上前のことですが、昨日のことのように覚えています。交響楽団のメンバーだけでなく、学内の合唱団や一般公募の合唱メンバーと一緒に演奏会に向けた練習に取り組み、感動的な演奏に仕上がったことが一番の成長体験です。
オーケストラは、目的を一つにした多くの人が多様な楽器で多様な役割を担うことによってすばらしい合奏が成立します。このことは今もなお、自分の組織観に大きく影響していると思います。ビジネスの世界でも、その組織がすばらしいハーモニーを奏でるために必要な要素は「多様性」だと思います。

 

ご卒業後のエピソード

Q:これまでのご経歴および現在のお仕事についてお教えください。

瀨古 平成5年に滋賀銀行に入行し、平成7年に事務部(現在のシステム部)に配属になったことをきっかけに、銀行員生活の大半をシステム開発業務に従事してきました。
現在は、総合企画部のICT戦略室に所属しており、ICT(情報通信技術)の活用を通じてお客さまに最適な商品・サービスを提供するための調査・企画に取り組んでいます。
システム開発業務は、自分たちが一生懸命考え抜いて作ったものをお客さまや社内のユーザーに使っていただき、喜んでもらえることが何よりのやりがいです。開発のプロジェクトを終えた後は達成感や自らの成長を感じますし、どんなに大変なプロジェクトであっても終わるとまたやりたくなるのが不思議です。

 Q:立命館卒業でよかったと感じる瞬間についてお教えください。

瀨古 システム開発に携わる中でIT企業のシステムエンジニアの方々と協業するのですが、そのメンバーの中に立命館大学出身の方がいると一気に打ち解け、その後の開発プロジェクトが円滑に進みます。立命館出身のシステムエンジニアは、「個性が豊か」で「スキルが高く」、「先輩・後輩の立場を重視することができる」と感じます。特に3つ目が重要です。立命館の後輩とわかった瞬間、さっきまでの敬語はどこへやら(笑)。
そのような経験が増えるたび、立命館卒業でよかったと感じます。

また、仕事以外でも大学の躍進や卒業生の活躍をメディア等で知ると、誇らしい気持ちになり、立命館卒業でよかったと感じます。私に立命館を勧めてくれた先生の気持ちが分かるようになりました。

 Q:校友会活動に参加されるようになったきっかけについてお教えください。

瀨古 社内に滋賀県校友会の事務局があるというのが直接的なきっかけとなり、現在、滋賀のRFS(*1)の委員をしています。これまで、滋賀県校友会の総会の準備やRFSRFSリーダーズ会議への参加といった形で校友会活動を行ってきました。滋賀県のRFSの指名を受けたときには、「若い世代のために力になれるよう頑張ろう」と率直に思いました。それぞれの分野において第一線で活躍する校友は大変多く、校友同士のつながりが深まることにより新たなビジネスや社会活動につながっていくことは大いにあるでしょうし、そういった出会いを「校友会活動によって支援できれば」と思います。
私も実際に自分の部署の取引先・関係者の立命館出身者を片っ端から集めた飲み会を開催したことがあります。仕事の文脈が全く違うメンバー約30名が一堂に会する新鮮な場でした。立命館の現状(新設学部や新キャンパス)のことを知らない校友も多く、立命館の今を情報共有する良い場にもなりました。

 *1RFS」…立命館未来サポーター(Ritsumeikan Future Supporter)の略称。
後輩・母校の未来のため、「未来人財育成基金」の理念に共感する人の輪を
拡大させる中心的な役割を担っています。

ご支援にかける想い 

Q:立命館にご支援くださった「きっかけ」をお教えください。

瀨古 自分を支えていただいた立命館への恩返しの想いがきっかけです。同じ立命館出身という事実が仕事を進める潤滑油となり、システム開発プロジェクトの成功等、具体的な仕事の成果に結びついた経験から、社会人になってからも立命館に支えられていると強く感じることがあります。この想いが根底にあり、RFSの着任をきっかけに「未来人財育成基金」への支援を始めました。
支援を始めてからは、「若い世代のためにいいことをしている」という満足感があります。自分の貢献は微々たるものですが、継続し輪を広げていくことで大きな成果に結びつくものと感じているためです。立命館出身でよかったと思える体験を未来の校友にも伝えていきたいと思います。皆さんぜひ校友会未来人財育成基金へのご協力よろしくお願いいたします。

2013年度「RFS・RFSリーダーズ会議」の様子(2014年2月23日)


Q:今の立命館や学生(後輩たち)にメッセージをお願いします。

瀨古 若い間、特に20代のチャレンジは積極的に数多く行ってもらいたい。何事も「質は量から生まれる」ものです。量をこなすことなく、「うわべ」で進めた仕事は必ず頓挫します。一つ一つの課題を網羅的に自分の目で確かめてから進めた仕事は、早く確実にこなすことができます。これは、システム開発プロジェクトの経験から感じたことです。成功・失敗にかかわらず若いチャレンジに無駄はひとつもない!!ともに頑張りましょう。

(掲載日:2015年1月9日)

瀨古 数久(せこ かずひさ)様のインタビューを終えて