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2016年6月8日、運動生理学において、奈良女子大学生活環境科学系准教授の芝崎学先生に、「運動・スポーツ時の体温調節」についてご講義いただきました。


暑かったり寒かったりしたとき、私たちは意識下ではエアコンを調節したり着衣量を調節したりします。一方、無意識下では、発汗や皮膚血管運動、ふるえ熱などによる自律性調節を行います。私たちは、36〜40℃の狭い範囲で体温の恒常性を保っており、運動時に上昇する体温を発汗などで調節する機構は、運動パフォーマンスやコンディションの維持に非常に重要です。

 

こうした導入から、本講義では、体内のどこが温度情報を感知し、どのような生理的システムによって温度調節がなされているかを、非常にわかりやすく丁寧に教授くださいました。

例えば、汗腺にはどのような種類があるのか、その機能はいつから発達してくるのか、発汗量はどのように制御されるのか、汗の成分はどのようなものなのか、暑い場所ではどうして失神が起こり易いか、などの多くの生理的知識を獲得することができたと思います。

 

特に、「良い汗をかく」という言葉に対して、どのような汗をどのようにかくことが良いのか、生理学的に教えていただき、受講生たちも大いに学ぶことができたようです。さらに、発汗に伴う脱水に対しての生理的な説明と、どのような水分補給がいいのか、高齢者はどうして脱水になりやすいのかなど、スポーツ健康科学部生にとって重要な知識をわかりやすく教授くださいました。

 

芝崎先生、ありがとうございました。