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「運動生理・生化学特論」の授業において、首都大学東京の眞鍋康子先生に「骨格筋の分泌器官としての役割 -マイオカイン研究の現状と今後への期待-」について授業をして頂きました。


2016/06/09 「運動生理・生化学特論」において、首都大学東京の眞鍋康子先生に「骨格筋の分泌器官としての役割 -マイオカイン研究の現状と今後への期待-」について授業を行って頂きました。

 マイオカイン(myo:筋、kine:作動物質)とは骨格筋から分泌される生理活性物質であり、血液を介して他の臓器および骨格筋自身に作用するホルモンの1つであるといわれています。従来、骨格筋は身体を動かせる(動作や移動などの運動を行う)ための臓器であるといわれてきましたが、骨格筋からホルモンを分泌することができることが明らかになり、骨格筋から他の組織に対してメッセージを送ることができる臓器であることが明らかになってきました。現在までに複数のマイオカインが同定されてきていますが、運動によって分泌亢進あるいは分泌低下することで運動による適応メカニズムに関与することが明らかになりつつあります。

 健康寿命を延伸させるためには、筋量の維持・増進が必要ですが、運動の刺激によりマイオカインが分泌され、骨格筋自身や他の臓器に対して作用することが運動効果に貢献しているかもしれないということを非常に分かり易くご説明して頂きました。