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03.22

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2020

立命館大学経済学部・経済学研究科を卒業・修了される皆さんへ

立命館大学経済学部、経済学研究科を卒業・修了される皆さんへ

 

この春立命館大学経済学部・研究科を卒業、修了し、社会へ巣立たれる皆さん、ご卒業おめでとうございます。経済学部の教職員一同を代表して心からお祝い申し上げます。

とはいえ、卒業式、学位授与式を中止とし、皆さんに直接お目にかかることなく、また直接学位記をお渡しすることもできず、こうした形でお祝いの言葉を贈ることは大変無念であり残念至極です。

その理由は皆さんご承知の通り、現在世界中で猛威を振りまいている新型コロナウィルスのためなのですが、ではなぜ卒業式を中止するまでに至ったのかについて、ここでは少し踏み込んで考えてみます。今回卒業式の中止を判断したのは、卒業生の皆さん自身の命と健康を重んじてという単純な話ではありません。政府の専門家会議の医師の方々は次のように言われています。

 

仮に皆さん自身が感染したとしても軽傷に終わることがほとんどでそれ自体はほとんど心配ない。でもそのままだと知らないうちに他人にうつす可能性があって、うつされた人がお年寄りや持病をもった人だと重篤になりやすい。

 

こうした考え方を踏まえ卒業式を中止した訳ですが、そのことはつまり、皆さんの喜びの機会よりも社会全体の安定を考慮したことになります。教育に携わる者として晴れの門出の場を奪うなど何としても避けたいが、社会に対する相互扶助の精神でもって一度きりのお祝いの機会を控えてもらうことをお願いしなければならない。冒頭に言った「無念」ということには、そうした忸怩たる思いがあります。

現在私たちは、社会総体の存続のために個人の自由が大きく制約されるという異例の事態にあり、具体的な打開への道は未だ前途遼遠であるわけですが、ひとりひとりが身近な社会のことを真剣に考える、そうした努力によってこそ自由で闊達なキャンパスライフは戻ってくるのだろうと思っています。

立命館大学はよくもわるくも「面倒見の良い」大学だと私自身は思っています。ですから、皆さんが晴れて経済学部を巣立たれたからといってそれで皆さんとの関係が終わるわけではありません。立命館大学経済学部は卒業生の皆さんの人生を支援し、いつでも気軽に戻ってくることのできるセーフ・ハーバーでありたいと思いますし、そうあり続けるよう教職員一同努力してまいります。同時に、卒業された皆さんは本日から立命館の校友であり経済学部の同窓生です。校友・同窓生という新たな立場から、後輩たち学生や私たち教職員を叱咤激励いただければ大変ありがたく思います。

現在の難局を乗り越えて、大いに成長した皆さんと近いうちに再会できることを楽しみにしています。

卒業おめでとう。

 

2020322

 

立命館大学 経済学部長

河音 琢郎

立命館大学 経済学研究科長

松本 朗

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