教員紹介

Makiko NAKA

仲 真紀子

仲 真紀子
所属領域
心理学領域(博士前期・後期担当)
職位
教授
専門
発達心理学、認知心理学、法と心理学
主な担当科目
応用心理学特論、心理学演習、人間科学プロジェクト演習
おすすめの書籍
子どもへの司法面接仲真紀子 有斐閣2016年

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

私は子どもの語彙習得や会話、自伝的記憶などの研究をしています。子どもの供述の分析を依頼されたことをきっかけに、子どもの証言の信用性や,法廷でのコミュニケーションにも関心をもつようになりました。

現在の研究テーマは「司法面接」です。司法面接とは、被害者・目撃者となった可能性のある子どもから、正確な情報を、心理的負担をできるだけかけることなく聴取することを目指す面接法です。面接法に関わる基礎研究(語彙の習得、記憶の発達、会話方略等)、面接法の開発(ラポール形成、質問の種類と得られる情報の関係性等)、研修プログラムの開発や効果に関する研究を行っています。記憶やコミュニケーションの基礎的な過程を明らかにし、心の不思議に迫りつつ、実務家・専門家の方々に使っていただける知識・知見の提供ができればと思います。

研究の社会的意義について、教えてください。

司法面接は、年頃から主として欧米で開発されてきました。面接で問題となる誘導や暗示は、クローズド質問、たとえば「××が叩いたの?」のように「××」という人の名前や「叩く」等の問題となる行為が含まれる質問によって伝えられます。そこで、司法面接ではオープン質問(「何があったか最初から最後まで全部話してください」などの広く情報を収集する質問)を用い、子どもに自発的に、自分の言葉で話してもらいます。また、子どもが何度も面接を受けなくても済むように、福祉と司法の専門家がチームとなり、面接を原則1回行い録音録画します。

私たちの研究は、こういった面接法の開発や実務に活かされてきました。例年実施している「司法面接研修」には多くの専門家が参加されます。このようなかたちで、ささやかながら社会貢献をしています。

この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。

私たちは日本科学技術振興機構(JST/RISTEX)や文部科学省新学術領域「法と人間科学」のプロジェクトを通し、司法面接に関わる基礎研究や実践研究を行ってきました。2017年の秋からは、立命館大学人間科学研究所の「司法面接支援プロジェクト」としても活動しています。

科学的証拠に裏打ちされた聴取方法の構築は、多分野・多領域の連携や融合により可能になります。認知心理学、発達心理学、臨床心理学等を専攻された方々、そして司法、福祉、医療、教育等の背景をおもちの専門家や実務家の皆様にぜひいらしていただければと思います。社会人学生も大歓迎です。

「事実の調査」を一つのキーワードにしながら、司法・福祉場面でのコミュニケーションや意思決定、そして広く人の認知活動や行動、その発達に関わる研究を進めていきたいと思います。

著書等

  • 子どもへの司法面接 (有斐閣、2016年)

  • 法と倫理の心理学 (培風館、2011年)

  • 認知心理学 (ミネルヴァ書房、2010年)

論文

経歴・業績について