教員紹介

Takao SATO

佐藤 隆夫

佐藤 隆夫
所属領域
心理学領域(博士前期・後期担当)
職位
教授
専門
知覚心理学
主な担当科目
基礎心理学特論、心理学演習、人間科学プロジェクト演習
おすすめの書籍
脳のなかの幽霊V・S・ラマチャンドラン、サンドラ・ブレイクスリー (著) 角川文庫 妻を帽子とまちがえた男オリヴァー・サックス(著) ハヤカワ・ノンフィクション文庫 意識とはなにか―「私」を生成する脳茂木 健一郎 (著) 茂木健一郎の脳科学講義茂木 健一郎 (著)

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

視覚のメカニズム、主として運動や奥行きを見るしくみを解明するのが仕事です。子どもの頃は単なる科学少年というよりも、本好きの雑食理社科少年でしたね。小中高とずっとそんな感じでした。科学者になるのが夢で紆余曲折、心理学も科学だから夢は実現されているのかも。現在のメインテーマは、視覚系は「もの」や「世界」を見ることに最適化されている。ここから様々な研究に取り組んでいます。最近は「ミニチュア効果」、「モナリザ効果」といったポップなトピックにも手をつけています。もう一つのテーマは、「世界はなぜこんなに美しく見えるのか」を解明したいということ。視覚系の性能、今知られている性能はとても私が今見ている「視覚」の美しさを支えるようなものではありません。ではなぜ私たちはこんなに美しい世界を見ることができるのか? まだ判っていないことがいっぱいあるからです。こんな謎解きに興味がある人はいませんか?

研究の社会的意義について、教えてください。

コンピューターは人間よりも速く、正確に、大量の計算をこなします。でも人間はまだ最高の情報処理機械でしょう。文字を読む、音声を理解するパターン認識、状況を理解し、判断を下す推論といった面ではコンピューターは人間にはかないません。心理学の出番がここにあります。人間の仕組みを解明すれば、それを新しい機械に応用することができるかもしれません。私が昔、NTTの研究所で働いていた理由もここにあります(役に立つことは全くやりませんでしたが)。より見やすい、理解しやすい表示を開発するヒューマンエラーの分析をするといった仕事もあります。知覚心理は新しいエンターテイメント(例えば新しい錯視)の開発にも関われます。私は20年以上、VRの世界にもかかわってきましたが、VRの世界では思いつきのイタズラが何年か経つと楽しいエンターテイメントや、時に実用的な技術に発展したりということがあります。知覚研究もその一端を担っているのです。

この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。

立命館大学の総合心理学部、人間科学研究科は素晴らしい教員陣を擁し、最新のすばらしい設備を備えています。学生の質も素晴らしいと思います。私は2016年、総合心理学部の創設とともに立命館に移り、前任校で20数名の博士課程学生の指導をしてきましたが、立命館大学でもこの素晴らしいリソースを活かし、立命館大学を素晴らしい研究機関として立ち上げる。それが私のやるべき事だと思っています。

そのためには高い水準のサイエンス、研究を進めていくことも重要ですが、楽しく活き活きとした環境、人間環境を作り上げていくことが重要だと思います。しかし厳しさも必要です。厳しくかつ楽しい。そんな大学院をみんなの力で実現していきましょう! とにかく、新しい大学院です。何をやってもOKです。

著書等

  • 画像と空間の情報処理 (岩波書店、2000年)

  • 人工現実感の基礎 (培風館、2000年)

  • 実験心理学 (東京大学出版会、1984年)

論文

経歴・業績について