教員紹介

Yuko YATO

矢藤 優子

矢藤 優子
所属領域
心理学領域(博士前期・後期担当)
職位
教授
専門
比較発達心理学、乳幼児心理学
主な担当科目
発達心理学特論、心理学演習、人間科学プロジェクト演習
おすすめの書籍
気になる子どもの早期発見・早期支援安梅勅江 日本小児医事出版社2009年

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

おもに乳幼児期の子どもの発達について、周りの環境(養育者、家族、地域、文化など)とのかかわりに重点を置いて研究しています。特に子どもの社会性に注目し、行動観察、行動計測、生理指標、質問紙などさまざまな指標を用いて養育者や仲間とのやり取りの定量的分析を行っています。

2016年から立命館大学大阪いばらきキャンパスを拠点に「いばらきコホート」を展開し、科学的根拠に基づく子育て支援のあり方について長期縦断研究を進めています。同時にアメリカや中国の研究者とも連携をとりつつ、親子関係の国際比較研究も行っています。

また、フランスの研究者とともに行動計測機器デジタルペンを用いた乳幼児の書字・描画研究も行っています。デジタルペンは「何を描いたか」だけでなく、筆速、筆圧、描き順など「どのように描いたか」という情報を分析対象とすることを可能にするので、今後の研究や臨床の場での活用が期待できます。

研究の社会的意義について、教えてください。

近年、少子高齢化や女性の社会参加・核家族化の影響によって育児環境が大きく変化し、養育者、特に母親の育児に対する負担感、育児ストレスが懸念されています。また、高齢出産化が進み、妊娠・出産に対する不安も増大する傾向にあるといえます。子どもを取り巻く社会的環境の変化から、子どもの自己制御や協調性といった社会性の育ちも問題視されがちです。保育・教育の場においては気になる子どもたちへの理解と具体的な支援のあり方に対する関心も高まっています。

私の研究では、親の子育てと子どもの育ちを客観的かつ多面的に定量化し、養育者の子育てと子どもの発達、それらに影響を与える社会的・物理的環境要因を解明し、親子関係の中で生じるつまずきの早期発見・早期介入を促進する子育て支援システムの開発と社会実装をおもな目的としています。科学的根拠に基づく子育て支援のあり方を提案するものとして、社会的意義は大きいといえるでしょう。

この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。

本研究科が持つ総合性・多様性を生かして、私の研究室でも研究領域・方法論・文化など、さまざまな垣根を超えた学融的な研究テーマを取り扱うことを目指しています。行動観察、行動計測、質問紙、面接、生理指標など多面的な方法を用いた定量的・定性的研究、産官学連携事業、国際比較研究など、多様なアプローチによって本大学院の院生さんとともに子どもの発達について研究していきたいです。

私は2016年度から,拠点形成型R-GIRO研究プログラムの研究プロジェクトリーダーとして「学融的な人間科学の構築と科学的根拠に基づく対人援助の再編成」というテーマのもと、大規模な発達研究を遂行しています。ここでは少子高齢化時代に生きるそれぞれの世代が抱える課題について学融的な研究を行い、科学的根拠に基づいた対人援助を実現していくことを目的としています。本プロジェクトにも多様なバックグラウンドを持つ国内・海外からの大学院生さんが参画してくださることを希望します。

著書等

  • No cover

    0歳〜12歳児の発達と学び: 保幼小の連携と接続に向けて (北大路書房、2013年)

  • No cover

    パーソナリティ心理学ハンドブック (福村出版、2013年)

  • 困ったときの子育てQ&A 育児の疑問・質問に専門家が答えます (楓工房、2010年)

論文

経歴・業績について