研究科ポリシー

01情報理工学研究科の教学理念・人材育成目的

【教学理念】

最先端の情報科学技術とその応用分野の教育・研究を通じて、幅広い視野と高度な専門性を持ち、社会的課題を自ら発見するとともに革新的に解決できる研究者および高度専門技術者を育成する。また、人類の幸福と平和の実現のため、国際的に卓越した教育・研究を推し進め、人と自然との調和に基づいた真に豊かな社会の創造に貢献する。

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【人材育成目的】

情報理工学研究科は、情報学の高度な専門性を有する人材の育成を目的とする。

博士課程前期課程

情報理工学専攻博士課程前期課程は、情報処理、ネットワークおよびシステムの構築の基盤技術、情報メディア、人および知能におよぶ応用技術、情報技術の最先端領域に至る理論および技術ならびに倫理に関する知識、問題分析能力、問題解決能力ならびにコミュニケーション能力を備え、情報化社会の課題に取り組んで解決し、国内外で活躍できる研究者および高度専門職業人を養成することを目的とする。

博士課程後期課程

情報理工学専攻博士課程後期課程は、情報技術の応用、最先端の高度な理論および技術、研究倫理に関する知識、創造的問題発見能力、問題分析能力、問題解決能力、研究遂行能力ならびにコミュニケーション能力を備え、社会の重要な課題に革新的に取り組んで解決し、分野によらず国内外の第一線で活躍できる研究者および高度専門職業人を養成することを目的とする。

02学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

博士課程前期課程

情報理工学専攻博士課程前期課程では、人材育成目的を踏まえ、修了時点において大学院生が身につけておくべき能力(教育目標)を次のように定めている。これらの能力の獲得は、情報理工学研究科が定める所定単位の修得と博士課程前期課程における学位論文評価基準に基づく審査を合格することにより、その達成とみなし、修士学位を授与する。

  • 1. 自然科学および専門領域における確かな知識と技術と研究能力を備えている。
  • 2. 論理的な文章力、プレゼンテーション能力およびコミュニケーション能力を備えている。
  • 3. 情報化社会の課題に対して、研究者・技術者としての責任と倫理観をもって取り組むための、専門領域における問題設定・分析・解決能力を備えている。
  • 4. 国際社会の一員として活躍できるように、グローバルな視野と異文化に対する理解を有している。 

<学位論文評価基準>
修士論文は、学位申請者の専門領域における研究能力とその基礎となる学識を示したものと認められるものでなければなりません。また、以下の諸点について、修士の学位に相応しい水準の論文でなければなりません。
  ①論文の独創性
  ②研究課題の学術的意義
  ③研究方法の適切性
  ④先行研究との関連性・相違点などについての言及の適切性
  ⑤研究結果に対する分析の論理性・実証性
  ⑥研究課題に対する研究成果の妥当性
  ⑦論文の完成度

<研究指導計画書>
博士課程における研究指導については、学生に対してあらかじめその内容、計画等を明示することとなっています。情報理工学研究科博士課程前期課程および後期課程のいずれに所属する学生についても、指導教員が学生と面談を行い、研究指導計画書を作成します。研究指導計画書には、研究題目のほか、「研究指導計画」として、過年度総括と今年度計画が記載されます(教員が記入します)。作成した研究指導計画書は学生に提示し、両者確認の上で研究指導が進められます。前期課程の学生は、入学後に課程修了までを見越した計画書を毎年度作成・確認します。また、後期課程の学生は、毎年度当初(9月入学者は 9 月)に、計画書を作成・確認します。


博士課程後期課程

情報理工学専攻博士課程後期課程では、人材育成目的を踏まえ、修了時点において大学院生が身につけておくべき能力(教育目標)を次のように定めている。これらの能力の獲得は、情報理工学研究科が定める所定単位の修得と博士課程後期課程における学位論文評価基準に基づく審査を合格することにより、その達成とみなし、博士学位を授与する。

  • 1. 自然科学および専門領域における正確で深い知識と研究倫理観を有している。
  • 2. 創造的問題発見能力と専門的問題分析能力と問題解決能力を備えている。
  • 3. 独創的な研究を計画的に遂行する能力を備えている。
  • 4. 研究成果の国内外での発表や、世界の最先端で活躍する研究者・技術者との交流ができる研究能力とコミュニケーション能力を備えている。  

<学位論文評価基準>
博士の学位論文は、学位申請者が情報理工学分野の研究者や高度専門職業人に必要な専門的な研究能力とその基礎となる豊かな学識を示したものと認められ、以下の点に留意したものでなければなりません。
  ①論文の独創性
  ②研究課題の学術的意義
  ③研究方法の適切性
  ④先行研究との関連性・相違点などについての言及の適切性
  ⑤研究結果に対する分析の論理性・実証性
  ⑥研究課題に対する研究成果の妥当性
  ⑦論文の完成度

<研究指導計画書>
博士課程における研究指導については、学生に対してあらかじめその内容、計画等を明示することとなっています。情報理工学研究科博士課程前期課程および後期課程のいずれに所属する学生についても、指導教員が学生と面談を行い、研究指導計画書を作成します。研究指導計画書には、研究題目のほか、「研究指導計画」として、過年度総括と今年度計画が記載されます(教員が記入します)。作成した研究指導計画書は学生に提示し、両者確認のうえで研究指導が進められます。前期課程の学生は、入学後に課程修了までを見越した計画書を毎年度作成・確認します。また、後期課程の学生は、毎年度当初(9月入学者は 9 月)に、計画書を作成・確認します。

03教育課程編成実施方針(カリキュラム・ポリシー)

博士課程前期課程

情報理工学専攻博士課程前期課程では、教育目標を踏まえ、情報処理、ネットワークおよびシステムの構築といった基盤技術から、情報メディアや人、知能などの専門領域について、「共通科目」、「固有専門科目」、「特殊研究科目」、「自由科目」を科目分野として設定している。これらの科目の継続的で総合的な履修により、自然科学および専門領域における確かな知識と研究手法を体系的に学修できるカリキュラムを編成し、教育目標を達成する。教育目標の各項目に対する各科目の設定意義は次のとおりである。

  • 1. 自然科学および専門領域における確かな知識と研究能力を身につけるために、「共通科目」と「固有専門科目」を設定している。「共通科目」では、自然科学における確かな知識や技術経営、知的財産マネジメント等に関する知識を習得する。「固有専門科目」では、情報理工学の各専門領域における確かな知識と研究を遂行する能力を習得する。
  • 2. 論理的な文章力、プレゼンテーション能力およびコミュニケーション能力を身につけるために、「特殊研究科目」を設定している。「特殊研究科目」は、ゼミを主体とした小集団科目で、研究内容を日英両言語で論理的に表現することやプレゼンテーションに取り組む。
  • 3. 研究者・技術者としての責任を自覚した上で、専門領域における問題設定・解決能力を身につけるために、「特殊研究科目」では、専門領域における問題設定・解決に取り組む。
  • 4. 国際社会の一員として活躍できるように、グローバルな視野と異文化に対する理解を深めるために、「共通科目」および「固有専門科目」のうちグローバル科目(英語開講科目)において、英語での講義やグループ・ディスカッションやプレゼンテーションに取り組む。

博士課程後期課程

情報理工学専攻博士課程後期課程では、教育目標を踏まえ、「特別研究科目」、「実習・演習科目」、「自由科目」を科目分野として設定している。これらの科目の継続的で総合的な履修により、教育目標を達成する。教育目標の各項目に対する各科目の設定意義は次のとおりである。

  • 1. 自然科学および専門領域における正確で深い知識と研究倫理観を身につけるために、「特別研究科目」では、ゼミを主体とし、専門分野における研究活動に取り組む。
  • 2. 創造的問題発見能力、専門的問題分析能力や問題解決能力を備えているという目標の達成のために、「特別研究科目」で自ら研究プロジェクトを企画する。
  • 3. 独創的な研究を計画的に遂行する能力を備えているという目標の達成のために、「特別研究科目」で計画的に研究活動に取り組む。また、「実習・演習科目」では、国内外の企業、大学、研究所などの機関において協働しながら研究活動に取り組む。
  • 4. 研究成果の国内外での発表や、世界の最先端で活躍する研究者・技術者との交流ができる研究能力とコミュニケーション能力を身につけるために、「特別研究科目」の研究成果の学内外での発表に取り組む。また、「実習・演習科目」において外国の研究者・技術者と協働してプロジェクト活動に取り組む。

04入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)

博士課程前期課程

情報理工学専攻博士課程前期課程では、人材育成目的を踏まえ、以下のような能力や意欲を持つ者の入学を期待する。

  • 1. 博士課程前期課程において研究を進める上で必要となる基礎的学力を身につけている者
  • 2. 計画に基づいて、研究活動を進めることができる者
  • 3. 正しい倫理観、創造的問題発見能力、問題分析能力、問題解決能力を高めることに強い意欲を持つ者
  • 4. 自己の考えや研究成果を国内外で発表することに強い意欲を持つ者

博士課程後期課程

情報理工学専攻博士課程後期課程では、人材育成目的を踏まえ、以下のような能力や意欲を持つ者の入学を期待する。

  • 1. 博士課程後期課程入学前の基礎的研究を踏まえ、自立した研究遂行能力を身につけている者
  • 2. 自らが中心となって研究プロジェクトを組織し、円滑に遂行できる者
  • 3. 創造的問題発見能力、総合的、専門的な問題分析・問題解決能力、研究マネジメント能力、研究倫理観を高めることに強い意欲を持つ者
  • 4. 研究成果の国内外での発表や、外国の研究者・技術者との交流に強い意欲を持つ者

05教職課程(教員育成に対する理念および認定課程設置の趣旨等)

大学院情報理工学研究科情報理工学専攻

情報理工学研究科は、複雑化、多様化する現代社会にあって、細分化、先端化していく情報系学問分野における大学院教育の役割とそれに対する社会の期待に応えるために設置された。その人材育成目的は、情報処理、ネットワークおよびシステムの構築といった基盤技術から、情報メディアや人、知能におよぶ応用技術、情報技術の最先端領域に至る、情報理工学の専門領域に関する高度な理論と技術に加え、創造的発見能力を兼ね備えた研究者、高度専門職業人を養成することである。
これらの人材育成目的を踏まえ、次のような教員を養成することを理念としている。

  • ①授業力(確かな学力のもと、深い授業観を持ち、授業を遂行する)
    自然科学および専門領域における確かな知識・技術とこれらに基づいた問題設定・解決能力を有し、それを児童生徒への教育に応用できる教員。
  • ②児童生徒理解力(児童生徒を理解し児童生徒と適切に関わる)
    多様な価値観を理解し、児童生徒の考えを尊重しながら適切に関わることができる教員。
  • ③コミュニケーション力(学校における多様なコミュニケーションを行う)
    日本語による論理的文章力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を有し、学校での多様なコミュニケーションに繋げることができる教員。
  • ④マネジメント力(学校における各種マネジメントを行う)
    論理的思考能力,問題発見,解決能力、自主性および協調性を有し、それを学校における各種マネジメントに繋げることができる教員。
  • ⑤教師としての自己形成力(教職に関する深い知識や倫理を身につける)
    研究者・技術者としての責任を自覚し、また専門領域における確かな知識と高い倫理観を有し、これを教職に関する深い知識や倫理の形成に繋げることのできる教員。
  • ⑥学び続ける力(学校教育をめぐる問題を解決するために学び続ける)
    社会における自身の役割を的確に把握し、生涯学び続けることで環境の変化に適応できる教員。

このような理念に加えて、情報理工学研究科情報理工学専攻では、「情報理工学」をキーワードとして理学における基礎理論と工学における方法論を両輪としながら、情報処理、ネットワーク及びシステム構築といった基盤技術から、情報メディアや人、さらには知能におよぶ応用技術まで、情報技術の最先端領域における教育と研究に不可欠な専門知識を持ち、それを基礎とした上述の三つの力を持った教員を養成することを目指している。

認定課程設置の趣旨等(高等学校教諭専修免許状(情報))

情報理工学研究科情報理工学専攻は、情報理工学部情報システム学科、情報コミュニケーション学科、メディア情報学科、知能情報学科での教育を基礎として、それを発展させるために設置される専攻である。本専攻では、上述の6つの教員養成に対する理念にもとづき、以下に示す具体的な教員の育成を目指す。

  • (1)実際のソフトウェアやシステムの開発現場、および、ものづくり現場での経験の重要性を理解し、理論と実践をつなぐことができる高い実行力を備えた教員。
  • (2)情報理工学の学問分野の広がりや国際化を理解し、その重要性や必要性をわかり易く生徒・学生には教えることができる教員。
  • (3)指導するのみでなく、自ら研究や社会に公表された研究成果を実際の生徒・学生教育に還元できる教員。
  • (4)情報理工学分野における最新の知見を常に高めることができる自己教育力・自己啓発力を備えた教員。

また、情報理工学研究科では、これを達成するために「共通科目」「固有専門科目」「特殊研究科目」を科目分野として設定し、これらの科目の継続的で総合的な履修により、確かな知識と研究手法を体系的に学修できるカリキュラムを編成している。本教育課程において専修免許状(情報)を取得した教員は、授業内容の充実のみならず、指導体制の構築や教育システムの開発など、高等学校の多くの教育現場において、求められる人材となることが期待される。
このような情報理工学(情報に関する理学と工学)を修めた教員が高等学校で情報教育を担うことは、将来の日本の高度情報化社会を支える情報技術者・研究者の養成にもつながり、その果たす役割は非常に大きい。
以上の理由により、本専攻に情報科の高等学校教諭専修免許状の取得が可能な教職課程を設置している。

以上