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2013年12月のニュース

2013.12.25

杉本菜々さんが錯体化学会第63回討論会、第3回CSJ化学フェスタ2013にてポスター賞を受賞

錯体化学会第63回討論会(11月2日―4日、琉球大学、錯体化学会主催)および第3回CSJ化学フェスタ(10月21日―23日、東京 タワーホール船堀、日本化学会主催)の両学会において、博士前期課程1回生の杉本菜々さんが、優秀ポスター発表賞を受賞しました。「2013年日本液晶学会討論会」(9月8日―10日、大阪大学豊中キャンパス)における、虹彩賞の受賞http://www.ritsumei.ac.jp/gsls/news/article.html/?id=27)に続く受賞となり、1つのシーズンにいろいろな学会で三件も受賞することは大変珍しいことです。



発表タイトル
「キラル液晶性金錯体の相転移挙動と発光特性」(錯体化学会第63回討論会)
「キラル部位を有する棒状金錯体の液晶挙動と発光特性」(第3回CSJ化学フェスタ2013)

研究概要
 一般的な発光性の有機化合物は固体などの凝集状態において発光効率が著しく低下することが問題となっています。われわれは固体中でも強い発光を示す材料を合成しようと考えました。そこで固体状態でも強い発光を示すことで知られる金(Au)錯体に注目し、いろいろな構造の錯体の開発を行っています。今回、杉本さんは、不斉炭素をもつ全く新しい金錯体を世界で初めて合成し、この化合物が室温より少し高温に加熱することで液晶状態(キラルネマチック相)になることを発見しました。金原子と結合する「配位子」の構造を系統的に変化させた多数の錯体を合成し、液晶挙動や発光特性におよぼす分子構造・分子凝集構造の影響を詳細に検討し、両学会で発表しました。
 合成した錯体は固体中や液晶相でも強く発光することが確認されました。また、分子の構造と分子の並び方を変えることで発光色を制御できることも見いだしました。キラルネマチック相で発光させることで、レーザー発振など非常におもしろい機能を示すと予想されており、今後の研究の発展が楽しみです。

 杉本さんは、先に受賞した日本液晶学会 虹彩賞と併せて、今シーズン3件目の受賞となります。おめでとうございます!

 

高分子材料化学研究室

http://www.ritsumei.ac.jp/lifescience/achem/tsutsumi/Tsutsumi_Group/Top.html