研究科ポリシー

立命館大学大学院文学研究科における人材育成目標、
入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)、
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)、
学位授与基準(ディプロマ・ポリシー)について

文学研究科の理念・目的

本研究科は、人文学の総合的な研究の場として、新たな学問的可能性をひらく高度な能力を養成するとともに、人文学研究への社会的・現代的要請にもこたえていくことを目的とする。

文学研究科の教育目標・人材育成目的

21世紀を迎えた現在、「人間とは何か」を追究する人文学の意義は、ますます深まってきている。
過去から現在にわたって蓄積されてきた人文学の知を修得し、新たな知の枠組みを構築することは、私たちの大きな課題であるといえる。半世紀余の歴史をもつ本研究科では、人文学の諸分野における専門的、学際的、国際的な研究を展開することによって、学界の第一線に立つ研究者や、研究で培った能力を生かして社会の各分野で活躍する高度職業人の育成をめざしている。

具体的には、次に述べるような人材育成を目的としている。

博士課程前期課程
①人文学専攻
研究一貫コース
人文学の各専門分野に関する高度な能力を養成するとともに、その分野の研究者を養成することを目的とし、コースを修了後は、博士課程後期課程に進学することをめざす。
高度専門コース
人文学の各専門分野に関する高度な能力を養成するとともに、社会的要請に対応する専門的な知識と技能をもち、現代の多様な問題に対処すべく研究や実践的活動などを行うことができ、将来は教員、公務員、研究員、学芸員などの高度な職業人として活躍することができる人材を育成する。
②行動文化情報学専攻
研究一貫コース
人文学と情報科学を有機的に統合し、伝統的な人文学と実践的な情報科学が探求してきた内容や方法論を修得し、情報技術を活用して成果を外向きに共有・発信できる能力を備えた人材を育成する。また、その分野の研究者を養成することを目的とし、コースを修了後は、博士課程後期課程に進学することをめざす。
高度専門コース
人文学と情報科学を有機的に統合し、伝統的な人文学と実践的な情報科学が探求してきた内容や方法論を修得し、情報技術を活用して成果を外向きに共有・発信できる能力を備えた人材を育成する。将来は教員、公務員、研究員、コンサルタントなどのほか、国内外の博物館や美術館の学芸員など、高度な職業人として活躍することができる人材を育成する。
博士課程後期課程
①人文学専攻
  • 博士論文の執筆に必要な高度の専門的知識と技能(文献読解力、調査力、語学力、資料収集と分析力、実験実習に関する能力など)を備えた人材を育成する。
  • 将来、大学などの教育・研究機関において、教育・研究を行うための高度な専門的知識と技能をもつ人材を育成する。
  • 専門領域について高い見識をもつと同時に、人文学の新しい分野を開拓することができ、学際的研究に対処していけるだけの柔軟な思考をすることができる人材を育成する。
②行動文化情報学専攻
  • 博士論文の執筆に必要な高度の専門的知識と技能(文献読解力、調査力、語学力、資料収集と分析力、実験実習に関する能力など)を備えた人材を育成する。
  • 将来、大学などの教育・研究機関や、国内外の博物館・美術館において、教育・研究を行うための高度な専門的知識と技能をもつ人材を育成する。
  • 専門領域について高い見識をもつと同時に、人文学に情報系研究の知見を融合させ、新しい研究分野や学際的研究に対処していけるだけの柔軟な思考をすることができる人材を育成する。
    人文学と情報科学を有機的に統合し、伝統的な人文学と実践的な情報科学が探求してきた内容や方法論を修得し、情報技術を活用して成果を外向きに共有・発信できる能力を備えた、その分野でのリーダーとなる人材を育成する。

Ⅰ. 文学研究科の求める学生像(アドミッション・ポリシー)

博士課程前期課程
①人文学専攻
研究一貫コース
各領域の研究者になるために必要とされる、深い教養を身に付け、豊かな創造力を培う志をもつ人を求める。博士学位の取得を目指す学生を求める。
高度専門コース
中学・高校の教員、公務員、学芸員を含む、専門的知識や技術が要求される職に就くことを志す人を求める。また、現在、教員、公務員、研究員、学芸員などの有職者で、専門的な技能や知識を身につけるために進学し、コースを修了した後に、元の職場に復帰する人を求める。
②行動文化情報学専攻
研究一貫コース
各領域の研究者になるために必要とされる、深い教養を身に付け、豊かな創造力を培う志をもつ人を求める。特に、人文学のさまざまな領域のデータを情報科学の観点から対処することに興味をもつ人を求める。博士学位の取得を目指す人を求める。
高度専門コース
中学・高校の教員、公務員、コンサルタント、学芸員を含む、専門的知識や技術が要求される職に就くことを志す人を求める。特に、人文学のさまざまな領域のデータを情報科学の観点から対処することに興味をもつ人を求める。また、現在、教員、公務員、研究員、学芸員などの有職者で、専門的な技能や知識を身につけるために進学し、課程を修了した後に、元の職場に復帰する人を求める。
博士課程後期課程
①人文学専攻

博士課程後期課程においては、所定の期間中に博士学位の取得を志す人、また課程を修了した後は、大学などの高等教育・研究機関で教育・研究に従事することを目標にする人が望まれる。

そのために自己の専門領域の研究を極め、その領域において従来の研究には見られない独創性あふれる研究を展開するとともに、隣接する他学問領域へも幅広い関心をもち、研究を学際的・総合的に構築しうる人が望まれる。また主要学会で研究発表を行い、主要学会誌に論文を投稿し、それが採用されるだけの力量を有する人が望まれる。

②行動文化情報学専攻

博士課程後期課程においては、所定の期間中に博士学位の取得を志す人、また課程を修了した後は、大学などの高等教育・研究機関で教育・研究に従事することを目標にする人が望まれる。

そのために自己の専門領域の研究を極め、その領域において従来の研究には見られない独創性あふれる研究を展開するとともに、隣接する他学問領域へも幅広い関心をもち、研究を学際的・総合的に構築しうる人が望まれる。人文学に応用できるだけの情報科学に関する十分な知識と技能を有する人が望まれる。また主要学会で研究発表を行い、主要学会誌に論文を投稿し、それが採用されるだけの力量を有する人が望まれる。

Ⅱ. 教育課程編成の考え方(カリキュラム・ポリシー)

文学研究科の科目は、「共通科目」「専修科目」および研究指導科目である「特別研究科目」で構成される。

博士課程前期課程

専攻共通科目は、研究一貫コースでは、前期課程修了後、後期課程へと進学し学位取得を目指すための基礎的能力(語学力、ライティング力、プレゼンテーション能力等)を養うための科目を開講する。たとえば、将来研究者として活躍するための基礎的能力を養う科目、国際学会等で研究発表を行うための語学力を養う科目などである。また、高度専門コースでは、前期課程修了後、高度な専門的能力を活かして社会で活躍するための知識・技能を身につけることができる科目を開講する。そこには専修免許状を取得して広く教育現場で活躍するための科目、将来国際的な舞台で専門性を活かして活躍するための語学力を養う科目、大学院生としての知識や技能を見つめ直し、高度職業人としてのキャリア意識を構築していく科目などが含まれる。

これらの専攻共通科目は次の科目で構成される。

①人文学専攻
  • 博士学位論文を提出し、修了後第一線の研究者として活躍するために必要な基礎的能力(ライティング力・プレゼンテーション能力等)を養うための科目である「アカデミック・スキルズⅠ」「アカデミック・スキルズⅡ」。
  • 専修免許状を取得して教員として広く教育現場で活躍するための科目(取得可能免許:専修免許・学校心理士)(「教育実践研究(国語)Ⅰ」「教育実践研究(国語)Ⅱ」「教育実践研究(地理)Ⅰ」「教育実践研究(地理)Ⅱ」「教育実践研究(英語)Ⅰ」「教育実践研究(英語)Ⅱ」「学校カウンセリング特論Ⅰ」「学校心理学特論」「特別支援教育特論」「生徒指導・教育相談特論」)。
  • 将来国際的な舞台で専門性を活かして活躍するための語学力を養う科目(「実践英語Ⅰ」「実践英語Ⅱ」「実践中国語Ⅰ」「実践中国語Ⅱ」「実践朝鮮語Ⅰ」「実践朝鮮語Ⅱ」)。
  • 俯瞰的な視座から、自らの専攻教学を見直すことができる科目。具体的には、各専修の教員が、自らの研究領域における最新のテーマを取り上げ、一専修教学のみでは解決困難な普遍的原理や今日的課題等について新鮮な視点から考察可能な科目を提供する(「人文学の最前線」)。
②行動文化情報学専攻
  • 博士学位論文を提出し、修了後第一線の研究者として活躍するために必要な基礎的能力(ライティング力・プレゼンテーション能力等)を養うための科目(「統計解析演習Ⅰ」「統計解析演習Ⅱ」「アカデミック・スキルズⅠ」「アカデミック・スキルズⅡ」)。
  • 専修免許状を取得して教員として広く教育現場で活躍するための科目(取得可能免許:専修免許・学校心理士)(科目名は人文学専攻に同じ)。
  • 将来国際的な舞台で専門性を活かして活躍するための語学力を養う科目(科目名は人文学専攻に同じ)。
  • 学芸員、GIS専門学術士(地理学)として活躍するための科目(「テキスト情報の処理」「デジタル・アーカイブⅠ」「デジタル・アーカイブⅡ」「学芸員のためのデジタル技術」「博物館コミュニケーション論」「文化遺産保全継承論」)。
  • 俯瞰的な視座から、自らの専攻教学を見直すことができる科目。具体的には、各専修の教員が、自らの研究領域における最新のテーマを取り上げ、一専修教学のみでは解決困難な普遍的原理や今日的課題等について新鮮な視点から考察可能な科目を提供する(「情報人文学の最前線」)。
博士課程後期課程

後期課程の院生は、学会等での報告や学術雑誌等への研究論文の公表を通じて、自らの研究活動を適時に社会に発信し、課程修了時には、博士論文としてその成果をまとめることが期待される。この目標を達成するために、文学研究科では、所属専修の研究指導科目である「特別研究」を必須科目として開講する。指導教員の細かな指導のもと、研究能力の涵養に努めることが院生には求められる。

Ⅲ. 学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

文学研究科は、人文学の総合的な研究の場として、新たな学問的可能性をひらく高度な能力を養成するとともに、人文学研究への社会的・現代的要請にもこたえうる人材を育成することを目的とし、下記のとおり課程の修了時点において学生が身につけるべき4能力(教育目標)を定めている。
これらの能力の獲得は、研究科の定める必要単位の修得と学位論文の評価基準にもとづく審査に合格したときに、達成したとみなされ、博士課程前期課程においては修士学位、博士課程後期課程においては博士学位を授与する。

(1)大学院生が修了時に身につけておくべき能力(教育目標)
    • 高度な研究を行うための文献読解、資料調査と分析、実験実習等を行うことができる。
    • 専門領域に関する現在の研究状況をふまえ、自らの研究を専門的水準の学術論文によって展開することができる。
    • 専門領域の研究に関して高い水準の関心を持ち、独創的な構想を持つ。
    • 人文学の学際的研究について幅広い知見を持ち、新しい学問分野の研究を行うための文献読解、資料調査、実験実習を行うことができる。
    • 人文学の学際的研究および新しい学問分野の研究をふまえ、自らの研究を専門的水準の学術論文によって展開することができる。
    • 人文学の新しい学問分野に対応する柔軟で開かれた関心を持つ。
    • 社会的要請に対応する高度な技能(文献読解力、調査力、資料収集と分析の能力、実験実習に関する技能等)と専門的知識を持つ。
    • 専門的な技能および知識に関する社会的要請をふまえ、社会的実践に資する形で発表・実践することができる。
    • 現代の多様な問題に関心をもち、実践的に対応しようとする態度を持つ。
    • 人文学の研究を推進する上で必要な実践的語学力(等)を持つ。
    • 人文学への現代的要請を理解した上で、優れた語学力(等)で成果を公表できる。
    • 人文学研究に必要な語学について高い関心を持ち、積極的に語学(等)の運用と研究に取り組むことができる。
博士課程前期課程
①人文学専攻
国際的視点に立ち、時代及び社会的背景を視野に入れながら、人文学に関して深い洞察力や豊かな創造力と広い教養的知見を培い、学際的、専門的に優れた研究を達成し、その成果として学術的価値を有する修士論文を完成すること。
②行動文化情報学専攻
国際的視点に立ち、人文学に情報系研究を導入しながら、深い洞察力や豊かな創造力と広い教養的知見を培い、学際的、専門的に優れた研究を達成し、その成果として学術的価値を有する修士論文を完成すること。また、情報科学に関して、修士学位取得者として相応しい知識と技能を身につけていること。
博士課程後期課程
①人文学専攻
国際的視点に立ち、社会の動向を深く把持しながら、人文学研究の意義と目的を常に意識しつつ、新たな知の枠組みを模索する態度を養い、高い水準と独創性を備えた学術論文発表や研究報告を展開し、その成果として優秀な学術的価値を有する博士論文を完成させること。
②行動文化情報学専攻
国際的視点に立ち、情報系研究を導入しながら、人文学研究の意義と目的を常に意識しつつ、新たな知の枠組みを模索する態度を養いながら、高い水準と独創性を備えた学術論文発表や研究報告を展開し、その成果として優秀な学術的価値を有する博士論文を完成させること。また、情報科学に関して、博士学位取得者として相応しい高度な知識と技能を身につけていること。
(2)論文評価基準(2専攻共通)
博士課程前期課程

修士論文(修士論文にかわる成果物)は、以下基準により評価する。

  1. 学術上の創意工夫・独創性
  2. 研究テーマの学問的意義、適切性
  3. 先行研究の取り扱いの適切さ
  4. 文献、資料、調査等の取り扱いの適切さ
  5. 論文の体系性
  6. 論旨の明確性・一貫性・整合性
  7. 表現・表記法の適切さ
博士課程後期課程

博士論文は、以下基準により評価する。

  1. 学界に対する学術上の寄与
  2. 研究テーマの学問的意義、適切性
  3. 先行研究の取り扱いの適切さ
  4. 文献、資料、調査等の取り扱いの適切さ
  5. 論文の体系性
  6. 論旨の明確性・一貫性・整合性
  7. 表現・表記法の適切さ

以上