専修概要

日本史学専修

壮大な日本の歴史を読み解き、時代の本質を探る学問。

日本史学専修は、古代史から現代史におよぶ文献史学と考古学の著名な研究者が築いてきた「立命史学」を着実に継承しています。それまでの歴史学が見落としてきた史料を堅実に掘り起こし、民衆の立場からダイナミックな歴史像を復元していく学風は幅広い支持を集め、立命館日本史学は文字通り「在野史学」の旗手たる地位を築いてきました。

本学グローバルCOEの「日本文化デジタルヒューマニティーズ拠点」においても、日本史学専修が大きな役割を果たしてきました。

本専修の大きな特色は、各時代を専門とする研究者が連携して学生の指導にあたる点です。そのうえで、各学生の研究テーマを進化させるために必要な研究方法、および史料の読解などについて、具体的に指導します。このような「立命史学」の学風の影響を受けた研究者・教員・学芸員、あるいは教育委員会などの文化財業務担当者は広く全国におよんでおり、各地で中核的な役割を果たしています。

過去の修士論文・博士論文タイトル(例)

修士論文

  • 十―十一世紀における東宮傅の位置づけとその展開
  • 摂関家周辺の記録作成と家記形成
  • 室町期における足利将軍家妻室の政治活動
  • 戦国大名今川氏の自他意識―禁制・〈禁制様文書〉の検討を通して
  • 南総督期における「朝鮮」の位置再定義問題―総督府の産業政策に着目して―
  • 1930年から36年に於ける重光葵の対中国外交構想―ワシントン体制から「国際社会主義的思想」への変遷―

博士論文

  • 戦国期北野社組織と「権門」
  • 近世後期日朝関係の研究――「文事」と「藩屏」認識を通じて
  • 明治維新と『公議』―『多数決』のよる政治的・社会的秩序の形成
  • 戦後日本における『国民共同体』論―佐々木惣一、和辻哲郎、津田左右吉を中心に―