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研究内容・教員紹介

生物系薬学

臨床薬理学研究室

薬物の適正使用に関する研究

「検査」は疾患の薬物治療方針を決定する上で極めて重要です。しかし、もし検査結果が誤って解釈されると「誤診」につながり、不適切な薬物治療や不要な検査がなされ、患者さんにとって不幸な結果をもたらします。 本研究室では、種々のホルモンに対して自己抗体が出来ることを明らかにし、その病態生理の解明を行っています。脳下垂体から分泌されるプロラクチンや甲状腺刺激ホルモン、膵臓から分泌されるインスリンに対する自己抗体が出来る人がいます。自己抗体が出来ると、ホルモンの生物作用は弱くなる一方で、血液中のホルモン値は上昇します。このため、この病態を知らないと、例えばプロラクチンを産生する下垂体腺腫と誤診され、副作用の多い薬を長期間服用し、手術にまで至る症例があります。ホルモン自己抗体による「マクロプロラクチン血症」「マクロTSH血症」「マクロLH血症」「マクロFSH血症」は全国から検査の依頼が本研究室に来ており、正しい検査結果を臨床現場に還元しています。

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