研究科長挨拶
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研究科長挨拶

立命館大学大学院
社会学研究科長

三笘 利幸

社会学研究科は、産業社会学部(1965年度創設)の基盤のうえに、国内外の諸課題に応え、社会にその成果を還元しうる優秀な研究者と各専門領域における専門職業人の輩出を目的として1972年に設置され、発展を遂げてきました。本研究科は、以下に挙げるような特徴を有しています。

第1に、基礎的な研究力の涵養と体系的な科目履修・丁寧な集団指導を通じ、着実な研究成果の実現に導く手厚い指導体制を構築していることです。本研究科は、2018年4月から新しいカリキュラムをスタートさせました。このカリキュラム改革では、①ディシプリンに対応した研究領域を再編してより体系的な科目履修ができるようにする、②研究の基盤となる科目(社会学研究法、研究領域基幹科目など)を「必修化」して基礎力を涵養する、③複数の担当教員による研究指導の充実と多様な大学院生への対応・支援をはかる、といった方針を掲げ、その実現に力を尽くしています。

第2に、複眼的な視座の獲得を重視している点です。現代社会において生起している諸問題には多様な要因が複合的に作用しており、環境問題にせよ格差・貧困問題にせよ、問題の根本的な解決のためには多面的な取組みが不可欠です。こうした社会的課題についての研究を深めていくさいには、これまで以上に諸科学の連携や総合が求められていると言えます。本研究科を担当する教員の専門分野は、社会学を中心としつつも、経済学・経営学・政治学・社会福祉学・心理学・宗教学・建築学などの幅広い領域にわたっており、社会諸科学の協同によって多面的・学際的な理論的・実証的研究を行うことを重視しています。本研究科では、その特徴を活かして、環境、都市、産業、家族、労働、地域、消費者、文化、人間、教育、社会理論、社会病理、余暇、スポーツ、芸術、メディア、社会福祉、発達などの多彩な分野の研究を進めていくことができます。

第3に、上述した現実の諸問題と関わる学際的な研究活動が、まさに活発になされている点を挙げることができます。たとえば、本研究科では、異なる研究領域の教員と院生が学際的な研究に取り組む「研究プロジェクト」の実施を推奨しています。教員の研究遂行の成果は、2021年度の科研費新規採択数で「社会学」分野全国2位という実績にも表れています。

第4に、院生の多様なニーズに応えるために、多様な学びの機会を設けていることも本研究科の特徴です。たとえば、国際プログラムとしては、Dual Master’s Degree Program(DMDP)やアジア・欧州の大学院生が研究成果を発表する国際会議(IPAC)を設けています。進路・就職支援では、キャリア形成支援科目や資格取得講座(「専門社会調査士課程および教職課程」)の配置、キャリアオフィスと連携した就職支援などにも取り組んでいます。また今後は留学生支援の充実にもいっそう力を入れていきます。

最後に、大学院生の教育への満足度が高いことも特徴のひとつです。毎年実施している「大学院生の学びの実態調査」の結果などにも示されているように、カリキュラムや科目編成、ゼミ形式の研究指導に対する満足度が高くなっています。

社会学研究科で数多くの仲間と出会って切磋琢磨し、ぜひ旺盛に研究活動を進めてください。「学問に王道なし」と言われるように、いかなる研究にも安易な方法や近道はなく、多大な時間と労力をかけた地道な取り組みが必要です。しかし、そうした厳しくも主体的、能動的な営為は、研究力の向上とともに研究者自身をも成長・発展させずにはおかないでしょう。みなさんの研究成果が、本学の教学理念である「平和と民主主義」における発展に寄与することを期待します。