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国際プロジェクト

国際プロジェクトについて

立命館大学大学院社会学研究科では、2008年度より3年間、文部科学省の大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)に採択され、「海外大学共同による比較調査研究型教育~アジアと欧米をつなぐ国際的な社会調査研究のスペシャリスト育成~」を実践してきました。その取り組みを継続して、2011年度から2017年度までは「Global Project」、2018年度からは「国際プロジェクト」として実施しています。

プログラムの目的

本プログラムでは、欧米一辺倒でない社会像やアジアの実態と行く末を考えられる複眼的視野を養い、実践的な調査スキルを備えて国際的に活躍できる人材・研究者を育成します。

グローバル化が著しく進む今日の世界では、国境を越えたグローバルスタンダードとしての共通性が求められる一方でその地域の文化や現状を理解し、地域的な特性をふまえた社会構築が必要とされています。本プログラムは、この課題に応えるため、欧米社会を反映した現代社会科学の理論フレームを理解しつつ、欧米一辺倒でない社会像やアジアの実態と行く末を考えられる複眼的視野を養い、実践的な調査スキルを備えて国際的に活躍できる人材・研究者を育成することを目的とします。

プログラムの内容

本プログラムでは、3つのプログラム<①履修指定科目の履修 ②メンター制度 ③IPACにおける研究成果発表>により、「国際比較に関する研究力の向上」と「国際的な情報発信能力の養成」を目指します。グローバルな社会的課題を研究テーマとする院生だけでなく、国際比較の視点から研究内容を深めたい方、研究成果を国際的に発信したい方、研究ネットワークを海外にも広げたい方を対象としたプログラムです。

① 履修指定科目の履修

本プログラムでは履修指定科目を履修することで、国際比較調査に必要となる知識とスキルを修得します。履修指定科目は以下の科目の履修を基本とします。

履修指定科目の一覧
履修指定科目 開講期間 内容
国際プロジェクトⅠ 初年度
(1年目)
春学期
社会科学に関する質的研究、量的研究の方法論の基礎理論のほか、福祉国家、家族・ジェンダー、メディアなどグローバル化の下で課題になっている諸問題を浮き彫りにする講義を英語で実施。15回の講義は、立命館大学、英国・ランカスター大学、ライプチヒ大学、韓国・中央大学の教員が主に担当する。また、TV会議システムにより韓国・中央大学の院生も同時受講する。
国際プロジェクトⅡ 初年度
(1年目)
春学期
国際プロジェクトⅠの講義に出席する受講生を主な対象とする(それ以外の学生も受講可能である)。英語で行われるリレー講義の内容について理解を深めるために、講義の前に通読することが推奨される文献を中心に、理論的研究および日本・韓国等アジア社会の変容および現状、その他のテーマに関連する研究論文や資料を講読する。
国際プロジェクトⅢ 初年度
(1年目)
秋学期
国際プロジェクトⅠ・Ⅱを踏まえ、量的および質的調査手法の理解を深めた上で、国際比較に関連する文献や先行事例の検討を行う。これにより、受講者自らが国際比較研究に関する調査手法を身に着けられるようになることを目的とした授業展開を行う。また、海外大学(韓国・中央大学等)と対面交流あるいはTV会議システムを通じた研究交流を行い、国際比較研究方法や英語でのプレゼンテーション方法に関する学びを深める。
国際プロジェクト
Ⅳ(春学期)
Ⅴ(秋学期)
各2単位
次年度
(2年目)
通年
春学期の科目と秋学期の科目をセットで履修する。国際的な視点に基づく比較研究を行うことを目標として授業を行う。春学期には、参加者間で比較研究に関する文献研究を行う。秋学期には春学期の結果として得られた国際比較の文献研究の成果を各自の研究テーマにどのように取り入れ、それを深めるのかということについて考察する。そして、それらについて、英語で論文執筆と研究報告を行う。

※各科目内容の詳細についてはシラバスを参照してください。

履修指定科目の一覧

履修指定科目は、初年度(1年目)春セメスターから2年間継続して履修することを基本とします(以下①)が、修士および博士論文の執筆計画や研究計画等に合わせて、初年度(1年目)秋セメスターから履修指定科目の履修を始めることもできます(以下②)。

期間 初年度(1年目) 初年度(2年目)
春学期 秋学期 通年
科目 「国際プロジェクトⅠ」
「国際プロジェクトⅡ」
「国際プロジェクトⅢ」 国際プロジェクト
Ⅳ(春学期)
Ⅴ(秋学期)
各2単位

※国際プロジェクトⅠ・Ⅱは他研究科在籍者を含め、本プログラムの受講生でなくても履修することができます。
また、国際プロジェクトⅢは社会学研究科の在籍者であれば、本プログラムの受講生以外でも履修することができます。

②メンター制度

英語を母国語(母国語ではなくとも同等のレベル)として話す院生の協力により、本プログラム受講者の英語による情報発信、国際調査の指導・援助を行う制度です。秋セメスターから、受講生1人ひとりについて1名のメンターが割り当てられ、電子メールやSkypeを通じたリアルタイムのコミュニケーションを日常的に行うことで、実践的な英語運用力を磨きます。

③IPACにおける研究成果発表

国際プロジェクト受講生は、日本、韓国、台湾で毎年開催しているIPAC(International Postgraduate and Academic Conference)において、発表する権利を得ることができます。IPACでの発表は英語で行います。ここでは、例年、立命館大学、韓国、台湾、そして英国等の院生、教員が多数参加し活発な研究交流が行われています。
IPACでの発表は、「立命館大学大学院二年次対象成績優秀者奨学金」(前期課程対象)および「立命館大学大学院博士課程後期課程研究奨励奨学金」(後期課程対象)の採用者を選考する際に、研究業績として評価しています。

本プログラムのサポート体制について

本プログラムの受講者を日常的にサポートする部署として、「国際調査・教育センター」が以学館2階に設置されています。国際調査・教育センターでは担当教員が、本プログラム担当教員としてみなさんの履修をきめ細やかにサポートします。履修に関する質問・相談がありましたら積極的に活用してください。また、本プログラムの受講生は、センター内にある専門書籍を利用することができるほか、英語による研究発表の際には、英語のネイティブチェックを受けることができます。