現役教員インタビュー

Interview #6

「4・4・4制」の
一貫教育だから
子どもの成長の軌跡を
見届けられる。

立命館小学校
小林 彩 [全科]

年齢も、国籍も多種多様
熱い志を持つ先輩に支えられ、成長する。

立命館小学校は、高校までの12年間を視野に入れた「4・4・4制」の教育課程を導入し、立命館学園の一貫校としての長所を最大限生かした教育を実践しています。第1ステージに位置づけられた1~4年生では、「根っこ」となる人間性や学びの基盤を育みます。第2ステージにあたる5年生〜中学2年生では、各教科担当の教員が深く教えることになります。

1年生から英語やロボット制作を学ぶ他、陶芸や茶道や日本舞踊といった伝統文化に触れるなど、立命館小学校にしかないカリキュラムも充実しています。また高学年になると、短期留学や語学研修、交換留学など海外へ赴き、世界や英語に触れる機会も増えていきます。それだけ子どもたちが「好きなことに夢中になれる」仕掛けがたくさんあるのが、立命館小学校の魅力。幼い顔をした1年生が、高学年になるにつれて1年生のお世話をしたり、海外留学先で英語でスピーチしたり、中学生になって力強く部活動に打ち込んだり……。そんな子どもたちの成長の軌跡を長期にわたって見届けられるのが、一貫教育のすばらしいところです。

子どもたちの成長を支える教職員も、全国、さらには世界から集まり、個性豊かな顔ぶれが揃っています。年齢や出身国・地域は多種多様でも、子どもを思う気持ちは共通。熱い志を持つ先輩の先生方から日々多くのことを学んでいます。

先進教育と人とのつながりを大切にする教育
両方を融合させる力が必要。

立命館小学校の教師になってまず実感したのは、ここでの指導は決して集団教育ではないということです。教壇に立つ時はいつも、生徒という集団を相手にするのではなく、「一人ひとりと向き合っている」ことを意識しています。

喜びを感じるのは、子どもたちが自分で考え、自然に学びの連鎖が広がっていく瞬間です。ある児童の発言に「なるほど!」と納得したら、「じゃあ、次は」「それなら」と、次々と意見が飛び出してくるのが理想。そうした学びの連鎖を導き出すよう工夫を凝らしています。「あの子はさっきの授業で失敗したから、ここで輝かせて自信を持たせてあげよう」「休み時間に喧嘩していた二人に仲直りしてもらおう」などと考えて生徒を指名し、一緒に作業させるなど、それぞれの個性を発揮させるためには、授業の時だけでなく、一日中、生徒一人ひとりを注意深く見守ることが欠かせません。

ある日の算数の授業でのこと。1mの定規を使って教室にあるさまざまなモノを測り、長さについて学習しました。一人の児童にホワイトボードの長さを測らせたところ、「ボードの下にマス目があって、それを測ると一区間90cmでした。それが5つ分だから、4m50cm。測らなくても計算できました!」との答えが返ってきました。クラスのみんなが「すご~い!」と感嘆の声をあげると、その子は「これはAさんが気づいて教えてくれたんです。だからAさんのおかげです」と続けたのです。友達のスゴイところを認める温かい気持ちや、共に学ぶ楽しさを共有する。どんなに高度な教育よりも、友達と関わる喜びを感じながら学ぶことに大きな価値があると実感したできごとでした。

一方で本校は、先進的な教育にも力を注いでいます。「ICT教育」担当として、iPadなどの情報機器を教育に効果的に取り入れる方法を考えるのも、私の役割です。こうした先進教材を活用する高度な教育と、人と人とのつながりを大切にする教育の両方を融合できる力が教師には求められると感じています。

小学生からの国際教育で
子どもたちの可能性を目の当たりに。

とりわけ子どもたちの限りない可能性を目の当たりにするのが、「世界」と触れた時。立命館アジア太平洋大学(APU)で学ぶ留学生と触れ合う “World Week” 企画では、イギリス・オックスフォード大学での10日間の語学研修、2ヵ月にわたるオーストラリアでの海外留学などに参加した子どもたちは、言葉や文化の壁などものともせずに積極的に外国人学生の中に飛び込んでいきます。その中で「世界の人と話してみたい」「世界の国々をもっと知りたい」という気持ちを膨らませる子どもたちを見て、国際教育に関わることで、生まれた国や育った環境が異なっても互いに一人の人間として思いやる心を育てていきたいと思うようになりました。

めまぐるしく変化する時代、子どもたちが大人になる頃にはどんな社会になっているのか、想像もつきません。どんな時代、どんな社会でも、自分の力で好きな道を見つけ、切り拓いていける人になってほしい。そのために欠かせない基盤を育んでいるという自覚を持って、日々子どもたちと向き合っています。

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