現役教員インタビュー

Interview #7

厳しさの中に
優しさと愛情があふれる
教師でありたい。
教育への熱い思いは変わらない。

立命館中学校・高等学校
山下 沙理 [中学2年担任/英語科]

“All English”の授業で
英語が伝わる喜びを感じさせる。

高校時代に1年間アメリカに留学し、英語力だけでなく、困難な状況を自分の力で乗り切る経験を積んだことが、英語に深く関わる出発点。その後、立命館大学の言語コミュニケーションプログラムで、英語教師としての基盤を築きました。立命館中学校・高等学校を志望したのは、当時附属校で教師をしていたある先生との出会いがきっかけです。多様でアクティブな本学の教育の魅力や、まっすぐ生徒と向き合う大切さを教えてくれた先生のような教師を目指し、本学に赴任しました。

立命館中学校の英語の授業では、中学1年からなるべく日本語を使わず、“All English”で行います。「英語で」生徒に理解させるのは、教師にとっても高いハードルです。生徒が理解でき、かつ答えられるレベルの英語で質問を投げかけ、それでも伝わらない場合には、表現や言い回しを変えて何度も同じ質問を繰り返すことで、「理解できた」という体験を積ませます。また生徒の答えには必ず反応して、生徒の英語が伝わったこと、言葉のキャッチボールが成立したことを明確に表現し、「伝わった!」という喜びを感じさせることを大切にしています。最初は「日本語で言って」と泣きついてくる生徒も、“You can do it. Don’t be afraid to make mistakes.”と励まし続けるうちに、次第に英語に対する抵抗が薄れ、「山下先生の授業、好き」と嬉々として取り組むようになる。そんな姿を見た時は、本当に嬉しいです。

多様な人間関係を築き、社会で夢をかなえる
源泉となる豊かな「心」を育てたい。

教師の努力や力量が如実に表れるのが、授業のおもしろさであり、同時に苦しいところでもあります。一生懸命準備し、工夫を凝らした授業に、生徒が目をキラキラさせて取り組んでくれた時は、「がんばって、良かった」と力が湧いてきます。しかし少しでも「準備不足だったな」と悔いを残した日は、コミュニケーションもぎくしゃくしてかみ合わず、生徒の理解も進みません。そんな時は、常に努力を怠らず、向上し続けなければならない教師という仕事の厳しさをひしひしと感じます。

学力を伸ばす以前に大切にしているのが、「心」を育てること。他人を思いやる心、自分の弱さに打ち勝つ心、そうした豊かな心を持って初めて多様な人間関係を構築し、社会の中でさまざまな人に支えられ、夢を実現できると思うからです。そのために、授業だけでなく、時間を見つけては生徒一人ひとりに話しかけ、心の通ったコミュニケーションを取るよう心がけています。

笑顔を忘れて厳しさを押しつけ
愛情を伝えられていなかった。

いつも自分に言い聞かせているのは、「笑顔」でいること。それには、教師になったばかりの頃の苦い経験があります。

「しっかりしなければ」と肩に力が入る余り、生徒の失敗や間違いばかりが目につき、気がつけばいつも誰かを注意したり、叱りつけたりしていました。ある時、生徒から「先生は私たちのことが嫌いなんだ」と訴えられて初めて、自分が厳しさばかりを押しつけ、愛情を伝えられていなかったことに気づいたのです。

そんな試練を乗り越えられたのは、支えになってくれるたくさんの先輩・同僚教員がいたからです。「一番大切なのは、“心”だよ」と諭してくれたのも、学年主任の先生でした。分け隔てない愛情で生徒に接する先輩の先生方をお手本にし、忘れていた笑顔を取り戻すことができました。それからは、厳しく指導しなければならない時こそ、愛情を持って向き合うよう肝に銘じています。

いつも笑顔を絶やさず、厳しさの中に優しさと愛情があふれる教師になるのが、目標。「教えることが好き。人が好き」という気持ちで採用試験に臨んだ時の熱いハートを今も大切にしています。

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