株式会社リプロモ 代表取締役

斉藤 翔さん

斉藤翔さん

   さいとう・めぐる

立命館大学経営学部
企業家養成コース4回生
株式会社リプロモ
代表取締役















 


 学生の起業が注目されるなか、立命館大学でも多くの学生起業家誕生している。経営学部4回生の斉藤翔さんもその中の一人。2004年秋に学生団体リプロモを設立し、その後も積極的に活動を続けた。現在では、阪神淡路大震災の経験を生かした商品、「防災クマさん」の販売を行っている。2007年1月15日に発表された「京都・学生アントレプレナー大賞」では大賞を受賞。さらなる注目を浴びている。学生起業家・斉藤翔さんにお話を伺った。

 



防災クマさん
 


●どのような経緯で「防災クマさん」を開発したのですか。

 私は小さい頃からビジネスに興味があり、大学に入って起業をしたいという夢がありました。10円でも100円でもいいので、まず不特定多数の人から現金で利益を得ることがビジネスとして必要だと感じていました。僕自身がフランスにいた経験があることから、フランス語を使ったビジネスを考えていました。それで、実際に京都に住んでいるフランス人の知り合いに「フランス語の学校を作るぞ」といろいろ声をかけてみたのですが、あまりうまくいきませんでした。
 その後、発想を転換し、自らが阪神淡路大震災を経験したことから、防災グッズを作ることを思いつきました。私が実際に一人暮らしをする時、防災グッズが欲しくて、ホームセンターに見に行った際にしっくりくるものがなく、そこにビジネスチャンスを発見してから商品化までは早かったですね。単に防災グッズを販売するのではなく、ぬいぐるみの中に防災グッズを入れて販売するというプランを立てました。ぬいぐるみを子供にプレゼントする親を販売対象に設定したのです。早速メンバーと話し合い、工場に生産をお願いして、販売までの手続きをとりました。購入者の方を見ると、私が思っていた通りほとんどが子どもを持つお母さんでしたね。



 
●今の「防災クマさん」の売れ行きをどう思いますか。

 売れ行きに関して何を基準にするかで評価は大きく変わってきます。例えば、これを一企業の立場で考えたときは、もの足りないものがあります。ですが、学生という立場を基準とするなら大きな成功だと思います。僕は、学生の起業サークルをいろいろ見てきましたが、利益自体を出しているところは、本当に少ないのが現状です。売り上げすらないところが、ほとんどです。ですから、学生レベルで見たときは、胸を張れる結果だと思っています。「防災クマさん」は1体18000円です。簡単に出そうと思う金額ではないはずです。それに、店頭に並んでいるものでもなく、通信販売でしか買えないものなので、実際見て触ったり出来ません。購入するのには結構勇気が入りますよね。そう考えると、商品自体のコンセプトや魅力が、きちんと消費者の方に届いている結果ではないかと考えています。


●大学のサポートはどのように活用しましたか。

 大学からは場所面でのサポートを受けています。びわこ・くさつキャンパス(BKC)アクロスウイング5FのBKC学生プリインキュベーションルームを、リプロモのオフィスとして利用させてもらっています。このオフィスは「防災クマさん」のラッピングをしたり、ミーティングスペースとして活用しています。
 他にも、1人で、京都の各新聞社に「防災クマさん」を持ち込んで、商品の魅力と僕らの理念を一生懸命お伝えしたりもしましたね。すると、1つのメディアで取り上げてもらえ、それから連鎖的にたくさんのメディアで取り上げてもらえました。多くのメディアに取り上げてもらえたことは結果的に、大学に私たちの取り組みを理解してもらう良い理由のひとつにもなりました。


●京都アントレプレナー大賞の大賞受賞おめでとうございます。

 京都の商工会議所の方に「おもしろいビジネスプランコンテストがあるから出てみたら」と誘っていただいたのがきっかけでした。そもそも僕らの活動は、非常に評価しにくいものです。大賞を受賞できてもちろん嬉しかったのですが、どれくらい評価されているかということではなく、大切なのはビジネスプランを、プランで終らせてはいけないということだと思っています。今後も新しいプランを創り出していきたいですね。


●最後にリプロモの今後の展望を教えてください。

 今後はビジネスチャンスをより拡大していきたいと思っています。幸いにも現在、「防災クマさん」を作らせて欲しいと多くの企業からお声がけいただいています。私は、そういった企業の方々にライセンス販売という形でお応え出来ないかと考えています。アイデアはいくらでも出せる自信があります。「防災クマさん」の成果をもとに、今後は「ライセンス」をキーワードにアイデアをビジネス化していきたいと思います。
 



   

 

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