ニュース

AIMS卒業生インタビュー(2015年受入:チュラロンコン大学)

チュラロンコン大学からAIMSプログラムで本学に留学をしたチャッチャナイ・アッカワタナグンさんにインタビューをしました。チャッチャナイさんは2015年4月から7月にかけて、政策科学部で学びました。留学生活や日本について印象に残っていること、帰国後についてお聞きしました。

留学先として日本、その中で立命館大学を選択した理由は?
日本にはこれまで行ったことがありました。しかし、一週間ほどの短い期間でした。日本を好きになり、また行きたい、長く過ごしたいと思いました。チュラロンコン大学で留学プログラムを探していた時、先生から立命館大学のプログラムを紹介してもらい、すぐに興味を抱いて留学すると速答しました。

実際に留学してみて、いかがでしたか?
チュラロンコン大学では建築学を専攻していましたが、留学時は政策科学を学びました。最初は政策科学の科目に慣れませんでしたが、勉強し始めると、建築学に活かすことができるとわかりました。政策科学はタイでメジャーな分野ではありませんでしたが、役に立つと思いました。

プログラムやPBL科目について
このプログラムは、インドネシアやタイの学生を対象としたプログラムですが、チュラロンコン大学やタマサート大学などに留学したことがある、これから留学をする日本人学生と一緒に学びます。この学生とともに、経済や社会、環境について、海外や日本でおこった問題の、解決方法を考えます。主な科目は国際PBLセミナーです。タイの問題としてゴミ処理問題、インドネシアの問題なら移民問題、日本の問題として高齢化問題に取り組みました。クラスメートと母国でどのような問題があるのか、良い解決方法があるのか、議論をしました。

その他にも、政策科学部では様々な授業を受講することができます。例えば、ビジネスの科目で、民間の大手企業が経済や社会をどのように捉えているのかについて学びました。ゲーミング・シミュレーションという授業は、もし社会や国で事件が起きたら政策科学でどのように解決できるかというシミュレーションを行います。また政策科学部の基礎科目、統計、インタビューについての科目もあり、取材するときに役に立ちました。タイに帰国して卒論を執筆する際、これらの知識も活用しました。

日本について印象に残っていること
色々ありますが、まず人ですね。初めて日本に来て日本人に会ったときの、都会である東京の人々の印象が残っています。少し冷たくて、知らない人とあまり話をしたくないような印象です。でも実際に日本に住んでみると、日本人は優しいと思いました。外国人の私たちに慣れないのは言葉で通じないからでしょう。日本に3月に到着したとき、最初はとても寒かったです。宿舎に足りないものがあり、買い足す必要がありました。毛布を販売しているおじさんと出会って、見慣れない顔だから留学生なのかと質問を受けました。おじさんは半分の値段で売るから友達に言ってねと、快く値下げしてくれました。日本人はよく挨拶します。すれ違うだけでお辞儀をしたり、挨拶をしたりします。日本人はいい人だと思います。

もう一つ感動したことは、立命館大学のキャンパスです。私が留学するとき、大阪いばらきキャンパスが新しく開設されました。私は、新しいキャンパスで勉強する最初の留学生グループでした。フレンドリーでモダンな大学だと思います。教室も違います。一般的な教室では机は黒板に向かっていますね。でもここの教室ではアイランド型のレイアウトの机があって、先生は学生たちとグループをつくって一緒に座ります。先生の希望によりパターンの変更もできます。例えば、グループ活動なら、机を移動して向き合うことができます。教育も施設もすばらしいです。図書館や食堂では、外部の人も使うことができます。食堂で地域の方をお見かけしたことがあります。

留学生活を始めた頃、私は自転車で転倒してしまいました。最初、あまり日本語が話せませんでしたが、腕を骨折し、通院しなければなりませんでした。国際教育センターのスタッフが始めから一緒に付き添ってくださり、毎回のように、病院へ一緒に来て通訳をしてくれました。具合を聞いたり、連絡してくれたりしました。今後留学生がこのような問題に遭わないように、と思います。

最後に学生です。国際的な大学ですので、色々な国の人と勉強することができます。一緒に勉強すると思っていなかったアフガニスタンの学生とも一緒に学びました。ワークショップに参加したり、インタビューを行ったり、遊びに行ったりしました。良い経験になりました。様々な国の人と出会うことができました。多様な学生と一緒に学ぶことができると、思っていませんでした。

卒業後の進路について
私はチュラロンコン大学建築学部都市計画学科を卒業しました。現在、都市計画のリサーチャーアシスタントをしています。政策科学について、立命館大学で勉強したことを活用できると思っています。政策科学の知識を活かして、タイの都市計画や法律について議論をしています。将来は都市計画を専門に従事したいと思っています。日本の大学院に進学したいとも思っています。日本は都市計画の研究が活発と先生の指導も受けました。機会があればもう一度留学する可能性も高いと思います。

後輩へのメッセージ
留学は、一生に一度の経験です。これまで留学したことがある人も多いと思いますが、立命館大学では、様々な国の人と一緒に学ぶことができます。知識や経験をたくさん吸収してもらいたいです。自身と違う、多様な考えをもった人々の意見を聞くことができる、貴重な機会です。また楽しく過ごしてください。私が留学中に勉強した科目は、自分の専門ではなかったのですが、将来活かすことができると思います。最後に事故のことです。気をつけてください。うまく自転車を運転できない場合、危険ですので日本では運転をしないでください。