参加学生によるプログラム・レポート

Bandungからの留学生によるレポート一覧

2019.02.28

アクティビティレポート⑦(2018年派遣:バンドン工科大学)


経営学部 堀内 友貴さん(3回生)


留学を通して学んだこと・達成したこと
 

留学が終了して、日本に帰ってきてから一か月以上が経ちました。帰ってきた当初は帰ってきた実感がわかなかったのですが、今じゃ行っていた実感がわかないほど遠い昔の記憶のようになっています。


留学に行く前の僕は、想像のつかない環境で生活することや、文化の違う人々と接することができるのが楽しみで楽しみで仕方なくて、インドネシアで友達100人作ろう!くらいの勢いでインドネシアに向かいました。実際に100人できたのかはわかりませんが、インスタグラムのフォロワーは100人くらい伸びたのでもしかした目標達成したのかもしれません。

けど実際に行ってみて感じたことは、友達を多く作るより、一緒に濃い時間を送れる本当に仲の良い友達を数人でも作ることの方が何倍も価値のあることだということです。英語力向上の面でもそうですし、文化や考え方の違う友達たちと、人生観、恋愛観、家族観、政治の問題や将来のことなどの深い話を真剣にしたことや、何にも考えずにお酒を飲んで大騒ぎしたことなど人生の宝物みたいな経験がたくさんできました。出会えてよかったと思える人たちに出会えたことがインドネシアでの一番の成果かもしれません。


また、僕は運よく友達を通じて、デザイナーや建築家、絵描きやバンドマン、コーヒーファーム運営の人など普段生活していて関わったことのないような職業の大人たちと仲良くなることができました。多くのことを学べたし自分の人生設計を考えるうえでいろいろな角度から人の話を聞けたことはいい経験になったと思います。


最後に留学を通して学んだ一番のことは、みんな同じ人間ということです。あの国は貧しくて、あの国はお金持ちで、あの国は時間が守れて、あの国の人はあの国が嫌いみたいなステレオタイプとか偏見みたいなものは意識的でも無意識でもみんな持っていると思います。けど、僕みたいに日本人なのに時間を守れない人もいるし、インドネシア人なのに集合時間の10分前に来る人もいます。どの国にもいい人もいれば悪い人もいます。つまり何が言いたいのかというと、国とか人種とか宗教とか性別とか顔とか関係なくて、みんなおんなじ人間ということです。何が言いたいのか自分でもよくわかりませんが、インドネシアにて何か大切なことを学んだ気がします。


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2019.02.27

アクティビティレポート⑥(2018年派遣:バンドン工科大学)


経営学部 池 拓馬さん(3回生)


カルチャーショックについて
 

経営学部3回生の池拓馬です。バンドン工科大学ビジネスマネジメント学部アントレプレナーコースに留学しました。

今回はインドネシア留学中に感じたカルチャーショックについて書いていきます。自分がインドネシアに渡航する前に抱いていた発展途上国、イスラム教への認識の違いがたくさんあったので紹介していきます!


1.ヒジャブをつけてないイスラム教の女性もいる
ムスリムの女性の方はヒジャブと呼ばれる布を頭に巻いていることが一般的です。留学前同じ授業を受けていたインドネシアの女子学生は一定数ヒジャブをつけていたのでイスラム教の方は全員つけなければいけないと思っていました。しかし、現地に行ってみるとヒジャブをつけている方もいればつけていない方もいて、インドネシア人の友達に聞いてみると人によって信仰心の強さも違うのでそこは人それぞれだそうで、自分が思っていた宗教は狭量という偏見を変えてくれました。


2.監視カメラがほぼ無い
スーパーなどにいくとセキュリティの方々がたくさんいるのが目につきました。なんでこんなにセキュリティが必要なのだろうと疑問に思いつつコンビニに行くと、こちらにも小さい店舗に五人も従業員がいました。人件費の無駄だろうと思いインドネシア人の友達に話してみると、コンピューターより人間の目の方が安心するだろう?と言われ唸ってしまいました。本当に価値観の差という一言に尽きました。発展途上国と先進国で180度考え方が違うことに対し、驚きつつ面白さも感じました。日本人は監視カメラのある社会に慣れすぎて監視カメラはもう空気みたいな存在ですよね。ぜひ発展途上国に行った際は監視カメラがあるか探してみてくださいね。


3.高速道路で飛びます
この言葉を聞くと想像つかないですよね。メインキャンパスのガネーシャキャンパスからジャティナゴルキャンパスは片道一時間ほどかかるのでバスでの移動だったのですが、その際高速道路を走行中何度か車体が浮くように感じました。浮くというより飛ぶというほうが近いですね。インドネシアの高速道路は、見た目は綺麗ですしほとんど整備されていますがところどころ凸凹があり、スピードに乗ってる車は少しだけ飛んだような感覚に陥ります。日本や先進国では高速道路が凸凹なんて考えられないですよね。ここでも日本との違いを感じました。


4.端数を気にしない
コンビニやタクシー、デリバリーを利用する際、自分が丁度の金額を持っていなくてお釣りが出る時などに、お店側がお釣りの小銭がないからといってお札を渡してくれ得することがあります。例えば百五十円のものを買ったとして僕が二百円しか持っておらずお釣りが五十円出てしまう時、五十円玉ないからといって百円玉をくれます。しかも店員さんの独断で。インドネシア人のおおらかさを感じました。


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現地の大学の図書館の床が大きく剥げている様子


異なる文化に対してのストレス耐性や寛容さが本当についたと思います。コンビニでレジが二つあるのに一つしか稼働させず、にお客さんが並んでいたとしても他の従業員はレジの裏で携帯をいじったりして早くお客さんの対応をしようとしない光景を見てもイライラしなくなりました。インドネシアでは日本と異なる価値観が随所に見られて楽しいので、機会があればぜひ挑戦してみてください!!


2019.02.07

アクティビティレポート⑤(2018年派遣:バンドン工科大学)


経営学部 堀内 友貴さん(3回生)


PBL科目以外の科目について
 

 インドネシアに来てから、五ヶ月が経ちました。既にすべての授業と、テストが終わりました。もうすぐ私も日本に帰国するので、インドネシアで出会った、一緒に授業を受けた友達、一緒に遊びに行った友達やほかの国から来ていた交換留学生の中には、もう一生合わない人もいるのかと思うととてもさみしい気持ちでいっぱいです。インドネシアに留学をするという決断をしなければ、この人たちともそもそも出会うことすらなかったのかと思うと、インドネシアに来て本当に良かったと思います。私は、自分と全く違う文化・考え方を持った人たちと生活してみたくて、留学に行ってみたいと思ったので、人口のほとんどがムスリムのインドネシアで生活できた日々は大変充実していました。


しかし、一番感じたことは、私がインドネシアへ留学する以前に考えていたよりもインドネシア人と共通する点が多いという驚きでした。個人的にはヨーロッパから留学に来ていた留学生たちのほうが文化の違いを感じました。思いのほかヨーロッパから来ている留学生が多く彼らとの交流も非常に面白い体験でした。日本で過ごしている時では、自分が日本人である、アジア人であると自覚することがほぼないので、日本人、アジア人としてのアイデンティティを考えるきっかけになりました。


このような世界規模で見た文化の違い、地域によっての考え方の違いを学ぶことのできる授業を受けていました。それはCCCM(cross culture conflict management)という授業で、PBL科目以外の授業でした。各国から来た交換留学生とインドネシア人が一緒に授業を受け、世界の文化の違い、それによって起こる問題の解決方法をみんなで話し合うという内容の授業で非常に内容は面白いのですが、学生全員の英語力が非常に高く、僕の知らない英単語が飛び交うハイレベルな授業だったのでついていくのが大変でした。ほかの国の学生は非常に積極的にもかかわらず、日本人の僕らはなかなか自分から発言できずに悔しい思いもしましたが、それが勉強に対してのモチベーションにもなりました。

PBL科目の授業はグループワークで自分たちで主体的に動いて活動するものが多く面白かったですが、PBL科目以外の授業であるCCCMも大変ためになる授業でした。

2019.02.06

アクティビティレポート④(2018年派遣:バンドン工科大学)


政策科学部 塚口 勇真さん(3回生)


立命館大学政策科学部3回生、PBLプログラムバンドン工科大学留学中の塚口勇真です。
今回のレポートでは、私が履修しているPBL四科目の授業を紹介します。その中でもそれぞれ二つの授業はリンクしていて、同じグループメンバーで毎回授業を行うのでまとめて紹介します。

1. New Product Development(NPD)・Mentoring Entrepreneurship(ME)
これらの授業では、現地の学生がグループで実際に行っているビジネスに参加し、その運営や新商品の開発、起業家に必要なスキルを学びます。グループワークを中心に行われるので、必然的に発言する機会も増え私たちのような留学生にとっては、非常にやりがいのある授業だと感じています。特にMEは少し日本の授業の形とは違い、複数のグループに一人メンターが付きそれぞれのグループが活動内容を共有し、メンターからのアドバイスや学生同士で意見を交換することでビジネスを成長させるという、授業というよりはコンサルティングに近いような印象を持っています。そしてこの授業の中間テストが非常に特殊で、MEを履修している学生は一泊二日のキャンプに参加しそこで課される課題の結果が成績に反映されるというものでした。ここでもグループなのですが、このグループは全ての学生がランダムで振り分けられるので、今まであまり関わりの無かった学生とも交流することができました。キャンプ中は携帯、時計、財布を預けなければならなかったので、集中できる環境があり、とてもいい経験になりました。


2. Business Model Canvas(BMC)・Technology Based Business(TBB)
 この二つの授業では、これからビジネスを始めたい学生の企画段階の授業です。BMCではビジネスモデルキャンバスを使い、どのような商品、サービスをどのような人に、どのように提供するかについて考える授業です。そしてTBBでは、そのビジネスにどのような技術を取り入れ、どのように他社との差別化を図り、自社の製品、サービスをどのように改善させるかという授業です。私が所属しているグループはオートマチックプラントを企画しており、これはボタン一つで家庭菜園ができるという植木鉢です。実際にカナダでは実用されているものの、インドネシアでは状況が違い、価格面や需要の面で課題が多く残されている状況です。このような課題にともに取り組みながら授業が進むので、毎回いろいろなアイディアを共有し刺激的な授業だと感じています。
 
バンドン工科大学での授業はこのように日本ではなかなか経験できないものが多く詰まっているように思います。留学生活も残り少なくなり、期末テストも近づいてきていますが、残りのインドネシア生活を全うしたいと思います。

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MEの中間テスト時のキャンプファイアーの写真

2018.11.16

アクティビティレポート③(2018年派遣:バンドン工科大学)


経営学部 池 拓馬さん(3回生)


インドネシアで生活し始め早三ヶ月が経とうとしています。私たちはバンドン市内にあるガネーシャキャンパスに週4回、郊外にあるジャティナンゴルキャンパスに週一回通っています。ジャティナンゴルキャンパスはバンドン市内からバスで一時間なのですが、ガネーシャキャンパスから無料のシャトルバスが出ています。運転が荒く時々宙に浮く時がありますがそれはそれでおもしろいです。友達の多くがガネーシャキャンパスの近くに住んでいて車で通っているので、帰りは家まで送ってくれます。日本車の普及率が高く、知っている車も多く目にします。


お昼は基本的にガネーシャキャンパスのSBMの建物の前にあるご飯屋さんが並んでいるタマン・サリというところで食べています。インドネシア人もよく食事をしている場所なのですが、友達の店があったりと賑やかな所です。
放課後は、基本的にインドネシア人学生は授業を終えるとカフェに行って課題やお喋りをするという文化があるので、私も放課後は学外で活動することが多いです。キャンパスの中に留まらず学外で作業するという所に日本との違いを感じました。色んな場所に行くというのは色んな発想が生まれるということなので、自分のビジネスを持つ学生が多いこのキャンパスでは、こういった傾向が特に強いのかなと思います。


課外活動としては、フットサルをしています。同じくPBLプログラムで留学している他の立命生がインドネシア人のフットサルのチームに所属しているので、そのチームに混ざりゲームをしています。人工芝のコートもある近くのフットサル場を借り楽しく活動していますが、国柄か集合時間に全員が集まることは少ないです。


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ガネーシャキャンパスの写真


2018.10.30

アクティビティレポート②(2018年派遣:バンドン工科大学)

経営学部 堀内 友貴さん(3回生)


インドネシア、バンドンでの滞在も二か月目が終わろうとしている。最初の一か月目には軽いカルチャーショックもあったが二か月目になると、日本とは異なる水回り事情や、激辛料理、ストリートフードにも慣れ、日々の生活で精いっぱいだった一か月目には感じることができなかった新たな発見もあった。


同じドミトリーに住んでいる、ベルリンの大学から来た、サラという女の子と仲良くなった。サラはベルリン生まれベルリン育ちだが母親が日本人なので、日本語を話すことができる。英語ではなく自分にとって第一言語である日本語で文化の違いについて外国で生まれ育った人と話すことでより深く文化の違いを体感することができた。

日本から離れて客観的に日本や日本の文化について考えることで、僕の中での日本の良い部分悪い部分というのが少しずつ分かってきた気がする。例えば、サラのつながりで、すでに働いている30~50歳くらいのインドネシア人たちとも仲良くなることができた。日本では自分の周りいる人達は大体が自分と同じ年の人、学生ばかりなので、自分よりも大人な人、しかもインドネシア人と遊びに行ったり、旅行に行ったことは非常に興味深かった。インドネシアの人たちは20歳近く年下な僕に対しても、年齢関係なく一人の友達として接してくれた。日本人は年齢というものを気にしすぎているのではないかと思う。年上を敬うのが日本の文化なのかもしれないが僕は年齢関係なくフランクな関係になれる方がいいと思う。

2018.10.30

アクティビティレポート①(2018年派遣:バンドン工科大学)

政策科学部 塚口 勇真さん(3回生)


バンドンの街・大学・授業

バンドンは他の地域に比べ標高が高いため、昼間でも過ごしやすい気温でとても快適に生活しています。ですが、朝晩は少し冷え込むため私は常に長袖と長ズボンを着て寝ています。現在は乾季なので雨もほとんど降らず、気候の面では日本よりも過ごしやすいように感じています。11月頃から雨季が始まり、1日1回強い雨が降り、感染症などが増えてくるそうなので、注意が必要になります。


街の様子は、私が思い描いていたインドネシア像そのままで、車やバイクが行きかい、時間に関係なく道路は渋滞しており、道路の脇には食べ物などを売っている屋台が並んでいます。また、インドネシアの人口の大半はイスラム教徒のため、豚を使った料理を目にすることはなく、レストランに行ってもお酒を飲むことはできません。さらに1日5回、お祈りの時間に音楽が流れ、不思議な雰囲気に包まれます。このような日本では味わうことのできない宗教、文化はとても刺激的で毎日新しい発見があり、非常に有意義な生活をしています。
大学のキャンパスは非常に広く、様々な施設があり、図書館、ジム、プール、食堂など学生にとって便利なものが多くあります。また建物は、伝統的なものと近代的なものが混在しており、歴史を感じられます。私の学部の建物は比較的新しく建てられたもので、清潔感があり私たちにとって使いやすく、いい環境で学習できています。


授業に関しては、私が専攻しているアントレプレナーシップの授業では多くの授業が実際にビジネスを始めている学生のグループに参加しそれをベースに授業を行います。このビジネスに関わることができるという形が私にとって非常にプラスになるように考えています。グループのメンバーと話をする機会も必然的に増え、本気でビジネスをしている学生から学ぶことも多く、インターンシップとは少し違った経験ができているように思います。その他の授業でも、全体的に少人数での議論の時間が多く、1授業内で学ぶことが非常に多いように感じています。また日本と大きく違うのは1コマの時間で、長いものでは約4時間の授業があり、集中力が自分に欠けていることを実感しました。


まだ授業が始まって2週間ほどなので、これから多くを学び、吸収できるように頑張りたいと思います。



街の様子



屋台の様子


2018.04.06

アクティビティレポート⑥(2017年派遣:バンドン工科大学)

経営学部 大槻 光平さん(3回生)

Selamat Siang!
経営学部国際経営学科3回生の大槻光平です。僕は国際PBLプログラムを通じて、バンドン工科大学のビジネスマネジメント学部・アントレプレナー学科に留学しました。このプログラムを志望した理由として、「成長しかない」と言われる新興国のインドネシアでビジネスを学びたい、アジアが好きで、しばらくの間生活してみたいという単純な好奇心があったという背景がありました。このレポートでは、この留学を通して学び、得たことについて紹介したいと思います。

◆ビジネスの楽しさ、難しさを学んだ
僕が留学したアントレプレナー学科は少し特殊で、起業について学ぶため、生徒は全員何かしらのビジネスを持つことが義務付けられます。しかし、起業といっても日本でイメージされるようなハードルの高いものとは異なり、飲食(レストラン・カフェなど)やファッション、インテリア、化粧品など、衣食住の生活に寄り添ったものが多く、インドネシアが発展に向けて拡がっていく段階なのだと実感したことは印象的でした。それでも、ビジネスモデルを一から落とし込み、実際に店やホームページを構え、商品・サービスを客に届けるまでを自らで手掛けることは非常に興味深く、それに一員として携われたのは貴重な経験でした。僕は鉄板焼き×インドネシア料理のレストランを経営しているチームに参加し、マーケティング業務を務めたのですが、生活基盤が異なる国ということもあり、実際に集客をする事は思っていたより難しく、ビジネスの難しさを知りました。また、自分がしたいと思ったことがあれば、それを拡げていける機会・ステージが大いにあるということを体感したのも大きな学びです。


 

レストラン「RasaKhano」のメンバー(イベントの為、露店販売)

◆“sabar”の精神
“Tidak apa-apa”(大丈夫)は少し有名かもしれませんが、それに似た、僕の好きなインドネシア語の一つに、”sabar”という言葉があります。この言葉が、明るく、何とかなる精神のインドネシア人の性格をうまく表しているように感じるからです。直訳すると「辛抱強く」という意味ですが、友人と会話の中で話すときには「まあぼちぼちいこう」ほどの感覚で使います。
前提として、インドネシアという国では、日本での常識はほとんど通用しません。トイレ、時間感覚、宗教観、食べ物・食べ方、交通手段など、あらゆるものが異なるので、慣れない最初の一か月は驚きの連続で、生きているだけで精いっぱいでした。ですが、人懐っこいインドネシア人と生活するうちに、彼らと同じような価値観を持つようになり、気付けば毎日が楽しいと思えるようになったのです。
渋滞がひどくても、動くのが嫌になるくらい暑くても、友達が待ち合わせに1時間遅れても、電気・水道やwi-fiが急に止まっても、部屋にヤモリやゴキブリが発生しても、出したはずの洗濯物が返ってこなくても、インドネシア語だけの会話にまざれなくても、”sabar ya”と心で一言いえば、「まあいいか、ぼちぼちいこう」という気持ちになります。
これから就職活動も本格化し、卒業後進んでいく道を決めなければいけませんが、思い詰めすぎず、”sabar”の精神を大事に自分のペースで歩んでいこうと思います。


お風呂がない集落に泊まった際の、自然のシャワー



家庭料理。手で食べることも多い



2018.01.31

アクティビティレポート⑤(2017年派遣:バンドン工科大学)

政策科学部 織田 陸矢さん(3回生)

政策科学部3回生の織田陸矢です。バンドン工科大学ビジネスマネジメント学部アントレプレナーコースに留学しました。今回はインドネシア留学中に感じたカルチャーショックについて書いていきます!私は日本にも何人かインドネシア人の友人がいまして、少しはインドネシアについて知ったつもりでいました。ですから、現地に着いてから、インドネシア人(ムスリム)なのに〇〇なの!?と驚いたことが多く、よくイメージしがちなムスリムの姿とのギャップを感じる場面が多くあったことを覚えています。それでは、参りましょう。

1. 意外と「お酒」を飲む
ムスリムのご法度といえば、「お酒」と「豚」。ほとんどのムスリムの方はお酒を飲まず、豚も食べないのでしょう。しかし、私が留学生だったからかはわかりませんが、ちらほらとお酒を飲む学生がいました。日本でお酒を飲む(ムスリムの)インドネシア人に会ったことがなかったので、そのユルさに驚きました。

2.「アンコット」は想像以上にしんどい
みなさん、アンコットはご存知でしょうか?アンコールワットではないですよ!アンコットというのは、乗り合い用のバスのことで、一回あたり大体20円から40円ほどで乗ることができます。最近はゴジェックやグラブ、ウーバーの登場で必要とされてない感が出始めていますが、まだまだ市民の足として活躍しそうです。そんなアンコットを「カワプティ」という観光地まで行くために利用しました。そして、背中、腰、お尻が崩壊しました(泣)。アンコットには横向きに縮こまるようにして座るのですが、これがしんどい。写経を3時間通しでするほうが楽なんじゃないかと思いました。くれぐれも長距離移動にはお気をつけください。

バンドン近くの観光地カワプティにて撮影

3. 意外と「ヒジャブ」を着ていない
最初に書いたお酒の話と似ているのですが、ムスリムの女性の方はヒジャブと呼ばれる布を頭に巻いていることが一般的です。留学前の講義で来日していたインドネシアの学生はもれなくヒジャブを身に着けていました。現地のモールを歩いていると、ヒジャブを巻いていない女性を多く見かけます。イスラム教の方もいるのですが、比率としてはそれほど多くないはず。同じ講義を受けていたムスリムの現地学生も何人かはヒジャブをみにつけていませんでした。同じ宗教であっても多様性を感じるインドネシアは奥が深いな~と感心したのでした。

4. 母校(学部)愛が強い
留学生活を通じて一番印象に残っている出来事の一つかもしれません。卒業式や何かの大会といったイベントがあるたびに、学部の応援歌を歌いみんなで盛り上がります。日本ではそういったことが一切なかったため、非常に新鮮でした。また、学部ごとに異なるオフィシャルカラーがあることにも驚かされ、母校にたいする思いの強さを感じました。

バレーボール大会優勝後に撮影

留学生活を通じて、インドネシアではいろいろなトラブルに見舞われました。到着初日から帰国寸前までアパートのオーナーとずっとトラブルを抱えていましたし、着いてから1ヶ月経ってから右側上下の親知らずの抜歯もしました。1ヶ月に一回は必ずお腹を下したりなど、人間として成長できたかはわかりませんが、打たれ強くはなったのかなと思います。常になんらかのストレスを持ちながら日々の生活を送っていたので、やり過ごす力がついたのかなとも。留学生活全体では、非常にいい経験と楽しい時間を過ごせたので、興味のある方は是非チャレンジしていただきたいです。

2017.12.26

アクティビティレポート④(2017年派遣:バンドン工科大学)

経営学部 永田 隆さん(3回生)

こんにちは、経営学部国際経営学科3回生の永田隆です。僕は現在インドネシアにあるバンドン工科大学アントレプレナーシップ専攻に留学しています。僕からは履修しているPBL科目、PBL以外の科目について紹介したいと思います。

PBL科目
はじめに僕が履修しているEntrep. Mentoring Ⅱ(P)についてご紹介します。僕が所属しているアントレプレナーシップ専攻の生徒達は、生徒一人一人が既にビジネスを始めており、この授業はそのビジネスに基づいて行われています。
授業の始めは生徒それぞれが専属のメンター(教員)に自分たちのビジネスについて成果を発表し、メンターからアドバイスを受けます。このメンタリングについてはインドネシア語で行われるので、後に生徒に何を話していたか教えてもらいます。僕は服を作る会社に参加させてもらっていますが、ビジネスモデルやタイムライン、プロモーション活動など全てにわたり細かくメンターに指摘されるので、このメンタリングで頭を抱える生徒もいるそうです。

 

授業の後半はゲームを通じてアントレプレナー精神について学びます。ゲームはカードで橋を作る、輪投げ、5人6脚などシンプルなゲームですが、ゲームに制約があったりルールが突然変更したりと頭を使うゲームです。また料理をするクラスがあったり、みんなでキャンプをしたり、フィールドワークに行ったりと課外授業も多いです。一見ただの遊びのように見えますが、ゲーム後にはゲームをビジネスに照り合わせた講習があり、それについてのレポートも課されるので、楽しみながら学習していると実感します。

 


PBL科目以外の科目
次に僕が履修しているTechnology Based on Businessという授業について紹介します。この授業では身近で起こっている問題を、テクノロジーを使った製品・サービスを用いてビジネスプランを作るという授業です。授業内容は基本的に毎週与えられる課題についての成果報告です。僕たちの班では自動移動式のゴミ箱を作るビジネスプランを考えたのですが、街の人にアンケートを取って製品の需要を確かめたり、試作品を作ってくれるエンジニアを探しに他の学部の生徒に話を聴いたり、また試作品を作るのに金銭面の交渉が必要になったりと、授業内の活動では留まらない、より実践的な授業だと思います。僕たちの班の製品はコストがかかりすぎるため、試作品は制作できなかったものの、実際に作る予定であった製品案を潜在顧客に持って行ったときに購入したいと言ってくれたので、達成感を感じることができました。

 

このようにPBL科目以外の科目でも、グループワーク・実践的な演習を通じ、ビジネスの基礎的な部分から本格的に学ぶことができます。

 

2017.11.22

アクティビティレポート③(2017年派遣:バンドン工科大学)

国際関係学部 高岡 みのりさん(2回生)

こんにちは。バンドン工科大学ビジネスマネジメント学部マネジメント専攻に留学をしています、国際関係学部2回生の高岡みのりです。最近ではすっかりこちらの生活に慣れてきましたが、留学期間は早いもので残り2か月を切ってしまいました。私からは宿舎について、報告します。

宿舎について
まず初めに、私は現在大学の学生寮に滞在しています。学校からは徒歩で約30分かかる場所に位置しており、学校へは“アンコット”という乗り合いバスに乗って通学しています。片道2.000IDR(日本円で約20円)です。近くという近くにはスーパーはもちろんコンビニもありません。というよくあるフレーズを言ってみたかったのですが、歩いて10分ほどのところにコンビニがあります。ですが、少し奥まったところに寮があるので不便を感じることも多々あります。私が住んでいる寮は、完成(?)してから間もないため、比較的きれいです。しかし、ホットシャワー・Wi-Fi・エアコン・洗濯機・キッチン及び冷蔵庫などの「快適な生活に必要なモノ」が欠落しています。先ほど完成(?)と書いた理由はこのためです。実際、寮内には沢山のWi-Fiが飛び交っているのですが、どれも設定されていないため、全く使い物になりません。

この様に不満ばかり書いていたら、楽しくない生活なのかと思われてしまいそうですが、全くもってそんなことはありません。実は、インドネシアに来てから初めの1か月は別の宿舎に滞在していました。現在住んでいる寮に欠落している「快適な生活に必要なモノ」は殆ど揃っていましたし、その上ランドリーサービスやドリンクも常備されていました。ではなぜ、そのような充実した宿舎から今の寮に移ったのか、疑問に思われるかもしれません。一番の決定打となったのは、寮に友人が住んでいたことです。前の宿舎に住んでいた時は、同じ宿舎に友達が住んでいなかったのですが、現在は友達と同じ寮なので、毎日誰かしらと話したり、ご飯を食べたりと、とても楽しい日々を送っています。学校以外でも異文化を感じられるこの環境はとても刺激的で、週末には一緒に出掛けたり、課題をしたり、本当に引っ越してよかったと感じています。引き続き、わずかではありますが残りの留学生活も頑張りたいと思います。


2017.10.26

アクティビティレポート②(2017年派遣:バンドン工科大学)

国際関係学部 辻本 奏子さん(2回生)

こんにちは、国際関係学部2回生の辻本奏子です。私はインドネシアのバンドン工科大学ビジネスマネジメント学部・アントレプレナーシップ専攻に留学しています。現地で生活し始めて約2ヶ月が経ちました。今回はキャンパスライフ・課外活動について紹介します。

キャンパスライフ
私はバンドン郊外に位置するジャティナンゴルキャンパスで週に3回、バンドン市内にあるガネーシャキャンパスで週に1回の授業があります。ジャティナンゴルキャンパスはバンドン市内から車で約1時間半の場所に位置し、移動に車が欲しくなるほどの広大なキャンパスです。授業はほとんどがグループワークで屋外に出て話し合ったり、猫がなついてきたりと自然豊かな場所です。私はこのキャンパスから徒歩20分ほどのアパートに暮らしていますが、クラスメートのほとんどがバンドン市内に住んでいるため、彼らは授業が終わると帰ってしまいます。したがって、このキャンパスにはほとんど授業を受けるためだけに通っているのが現状です。一方、ガネーシャキャンパスはバンドン工科大学のメインキャンパスで、多くの学生が通っています。そのため大学内は様々な施設があり、大学周辺には学生向けのストリートフード店が栄えています。学生が主体的に行うサークル活動もガネーシャキャンパスには多く存在します。

課外活動
私は高校生の時にバレー部に所属していた経験もあり、こちらの大学では学部のバレーボールチームに参加しています。練習は屋外で行われるだめ、私が住んでいる場所の近くにあるジャティナンゴルキャンパスではなく、メインキャンパス内で行われるため、1時間半かけて通ったり、友達の家に泊まらせてもらったりしています。ただ、活動は厳しい縛りがなくみんなが集まれる日に突然練習が始まったりとゆるく楽しく活動しています。

また、現地で知り合った友人が行う教育活動にも参加し、バンドン市から離れた村にある小学校を訪問し、日本語を教えたり、日本という国の紹介をしています。訪問する小学校は山奥や村の外とのつながりが少ない場所に位置し、そこでは教育の優先順位が低く、小学生の多くは卒業後結婚します。この活動では現地の学生や外国人である留学生が半日ほど授業を受け持つことで、彼らの学びに対する興味関心を引きだすことを一つの狙いとしています。一緒に踊り、日本の歌を歌ったり子供たちとともに遊び、普段はいけないような村に訪問することができるので、私自身もこの活動からの学ぶことが沢山あります。

2017.09.14

アクティビティレポート①(2017年派遣:バンドン工科大学)

政策科学部 巽 晃和さん(2回生)

私はバンドン市内のアパートからバンドン工科大学の建築計画政策学部に通っています。住み始めてから20日間程が経ちました。今回、街や大学、所属学部について報告します。


まずは街の様子について、誰しも感じることだろうと思いますが、交通量の多さに驚きました。車とバイク、特に原付が大きい通りを絶えず走っています。歩道はほとんど整備されておらず、そのせいか大通りでは歩行者をほとんど見かけません。にもかかわらず、道路を歩いて横断することがどうしても必要になります。その横断する方法にとても驚きました。渡れそうなときに手を掲げて車を止めるのです。横断歩道の白線が交差点に引かれていますが、そちらを渡る人のほうが稀なようです。どちらにせよ、車がすべて止まることはありません。そのため横断する際は毎回時間がかかります。


絶えず車が行きかう大通りですが、日曜の朝にはCar Free Dayといって車もバイクも通らなくなる時間帯があります。早朝のランニングやサイクリングをする人、出店などで普段と違ったにぎわいを見せます。
私が住むアパートの周辺は大通りからそれた道の先にあり、とても静かなところです。ダウンタウンから脇道に少し入れば民家がたくさんあり、全く違った景色を見ることができます。バンドン上空で飛行機から見えた赤い屋根はほとんど民家だったのかもしれません。かなり密集しており、よい環境ではないですが、これもバンドンの一面です。ただ、私のアパートの周りの家は大きな邸宅が多いです。


高速道路で郊外に出ると初めは多くの田畑が目に入ってきます。さらに進むと山道に入り、高所になると素晴らしい自然と広い茶畑を見ることができます。いくつか観光地になっている場所もあり、意外と人はいるのですが、市内中心部に向かう交通量は圧倒的に多く、人口集中を強く感じました。


大学のある場所はダウンタウンの中だといえると思います。交通手段も豊富で、歩かなければ通学には困りません。キャンパス内では基本食事以外にあまり人がとどまるような場所はないようです。クラブ活動は夜間に活発で夜に訪れた際は掛け声を聞きました。その点は日本の大学と似通った点であると感じました。設備も整っており、学習に意欲的な様子が、一度の授業だけで伝わってきました。しかしまだ授業については導入の段階であり、ますます活発になることに不安と期待を抱いています。私が所属する建築計画政策学部はほかにも留学生はいるようですが、授業では私が唯一の留学生です。春にインドネシアから立命館大学に来た学生をたまに見かけます。とても親切で、感謝しています。クラスメイトには博士課程の学生もいらっしゃいますが、年齢に関係なく気さくな方々です。


街の整備状況や多くの商店を見るに、全体的におおざっぱというか寛容な精神があるようですが、気にならない程度に慣れてきました。いちいち日本と比べる必要もありませんし、気にしていたら他の重要なことを十分に体感できなくなります。まだまだ先が見えてこない20日間でした。

 


2017.02.24

アクティビティレポート⑥(2016年派遣:バンドン工科大学)

国際関係学部 佐々木 統哉さん(2回生)

国際関係学部国際関係学科の佐々木統哉です。ここでは私が留学中に体験したインドネシアのイスラームについて書きたいと思います。

インドネシアは世界で最もムスリムが多い国にもかかわらず、イスラーム法に基づいた統治ではなく、世俗主義を標榜する国です。街には老若男女問わず、私の感覚ではおよそ60%の女性がヒジャブと呼ばれる布で髪を隠しています。チェーン店や高校生なども制服として統一されたヒジャブを付けた女性がいる一方で、ミニスカートの店員も少数ですが存在します。中東でイメージされるような目元しか見せないニカブスタイルの女性は少数です。

イスラームの重要な祭りの一つである犠牲祭を幸運にも友人の案内付きで見学させてもらうことが出来ました。その日は祝日となります。私の印象としては地蔵盆に牛、ヤギの解体ショーがついたものに感じました。屠殺するところから袋に入れるまでを行うところもあれば、大きく捌かれた肉の塊を持ってきて細かく分ける作業だけを集まって行うところもあるなど様々でした。どこも地域の人々が集まって男性が大きく解体したあとに、女性が細かく捌いて購入の出資金割合に応じてお肉を分配していく流れは同じだそうです。友人曰く、家族や地域の人と一緒に集まって食事をしたり、共同作業をすることがイスラーム的には重要なことですが、一方で別のムスリム友人はこの祭りが嫌いなため参加しなかったそうです。またそういった人も都市部を中心に広がりつつあるとのことです。

クリスマスが近づくと近所のスーパーやショッピングモールではクリスマスグッズやフェアが行われていました。オーストラリアに近く、常夏のはずなのに厚着のサンタクロースと雪のイメージが広告には使われていていることが、どこから輸入された文化なのか考えると興味深かったです。一方でそうした流れに対し反発する小規模なデモがイスラーム系の団体によって大学の近くで行われた現場にも遭遇しました。

また11月に行われたアホック・ジャカルタ特別州知事のムスリムへの発言に対する大規模なデモではこの国ではやはりムスリムの関心が大きな影響を持つことを改めて感じました。ムスリムの友人にこの件で話を聞きましたが、インドネシア内でもコーランの解釈の仕方や政治的派閥関係がこのデモに関係しているとし、デモは支持していないといいます。穏健と一括りにされるインドネシアイスラームの中にも色々あり、そうした違いについてより調べてみたいなぁと感じました。


犠牲祭で解体されたお肉を掲げる少年とそれを撮影する同居住区の大学生

Paris Van Java(ショッピングモール)のクリスマスフェアの広告

2017.01.26

アクティビティレポート⑤(2016年派遣:バンドン工科大学)

国際関係学部 武安 薫さん(2回生)

僕が学んだ・達成したこと
■ビジネスや交渉の難しさを知ることができた
■インドネシアでビジネスパートナーを見つけることができた。
■自分の今までの行動範囲を省みることができた。

僕はこの留学を通して多くのことを学んだ。留学が決まる前から、僕は子供の頃から好きである宇宙と何か別のことを結び付けたいと考えていて、航空宇宙工学や天文学の学部のあるITB(バンドン工科大学)を留学先として志望していた。


はじめ半年間なんてすごく短いなと考えていた留学は実際期待以上で、授業はもちろんのこと、人と会うこと、学部を飛び出して行動すること、自分の目で見ることの重要性を教えてくれた。見るものすべて日本の常識など通用しない場は新鮮で、同時に、以前の自分が大学や学部などにとらわれていたことや「自分で動き」足りていなかったことに気づかされた。ITBの授業は僕が専攻していた学部が起業家を目指すコースであったためか、フィールドワークや工場見学といった学外に出るアクティビティがたびたびあり、

バティックの工場見学


Business Negotiationの授業で

教員ではなく卒業生や学部生自らが企画するものも多く、僕の場合は後者のもののほうが回数としては多かったと記憶している。


また、すべての学生が自分のビジネスをしているか挑戦中であったために刺激を受け、自分なりにビジネスを始めようと邁進した。クラスメイトのビジネスに参加するだけでは満足できず、自分のビジネスをしたかったのと時間だけはあったので、具体的には、1宇宙食をもとにした健康的なインスタントフード、2プラネタリウムの機能を備えたカフェ、3宇宙の豆知識を学べるおしゃれなデザインの手帳などのビジネスをしようと考えた。ビジネスをするということは想像以上に困難で何度も壁にぶつかり思うように進まず、ほとんどは頓挫し、3のみ現在インドネシアと日本で海を挟んで挑戦中である。

パートナーと、友達のレストランを取材

しかし、結果として同学部の講義としては履修していない講義の教授、他学部の教授、その学部の学生団体のリーダーの方などとお会いし話をし、パートナーも見つけることができた。留学中に立ち上げることはできなかったものの、たくさんの人々と会うことによってできた経験は財産であるし、今後日本で学ぶ際も学部や大学にとらわれずに視野を広く持っていこうと思う次第である。

2016.12.15

アクティビティレポート④(2016年派遣:バンドン工科大学)

経営学部 辻 有紗さん(3回生)

私は、インドネシアの西ジャワ州バンドンにあるバンドン工科大学のビジネスマネジメント学部に現在留学しています。こちらに滞在して、早3カ月が経ちました。私の経験からして、正直なことを言うと、まだインドネシアの生活においての日本との違いにはまだ完全には慣れることができていません。特にトイレの衛生面には苦慮しています。またインドネシアでは、“歩く”という習慣があまり浸透していないせいか、歩道が設けられていないほか、大通りでさえも道路がきちんと日本のように整備されていることが少なく、道を横切るだけでも時間や労力が必要です。日本では駅から大学まで歩くことが日常的であった私にとって、道路整備の観点では、少し不便に感じているところであります。

しかしこちらにきてもちろん上に挙げたような悪いことばかりでは決してありません。授業においては、日本のように授業時間のすべてが講義形式のクラスではなく、生徒に意見を常に求めるような討論形式のタイプの授業が中心です。私よりも年下の学生でも母国語でない英語を駆使し自分の意見を伝えようとする前向きな姿勢に毎回刺激を受けています。社会に出る前にこのように自分の考えを述べることができるようになることは、必要不可欠な能力であると思います。この力を十分に習得するためには、毎日の講義の中で失敗を恐れず取り込もうとする姿勢が大変重要であると気づくことができました。

続いて授業外の私の活動に関して少しお話します。私は現地で大変親切で寛大なバディの家族に出会えたことに大変感謝しています。こちらの家族は本当の家族ではない私に、毎日たくさんの経験ができる機会を与えてくれます。このバディ一家のおかげで、私は普通では簡単に出席することができないインドネシアスタイルの結婚披露宴パーティーに参加させてもらうことができました。日本では味わうことのできない雰囲気や、伝統的な衣装を着飾る新郎新婦、参列者含め、全く身内でもない私を温かく向かい入れていただいたこと、その他もろもろすべてに対しインドネシアの方の寛大さやおもてなしの心に彼らのぬくもりを感じました。少し人見知りである私にとって、このように感じることができたことは大きな心の変化になるような気がします。また私が出会ったインドネシアの方の多くは、日本が大好きでこよなく日本文化を愛している方も大勢いらっしゃいました。この留学経験を活かし、より多くの外国の方にもっと身近に日本の文化を感じていただく、日本が素晴らしい国であると感じてもらえるような機会をつくれるよう、将来支援をしていきたいと思っています。残りの1カ月も新しいことに挑戦し続け、自分しかできない経験をたくさん積んでいければいいなと強く思いました。


2016.11.28

アクティビティレポート③(2016年派遣:バンドン工科大学)

国際関係学部 LEE JIEUNさん(3回生)

こんにちは!国際関係学部3回生イジウンです。私は2016年度国際PBLプログラムに参加し、バンドン工科大学に在学しています。学部は今年PBLプログラムではじめてできた建築計画政策学部で、今回はこの学部のPBL授業についてご紹介したいと思います。

私が履修しているPBL授業は「Infrastructure and Transportation System」という授業ですが、インドネシアが現在抱えているゴミ問題、廃水、交通などの様々なインフラ問題について学んでいます。授業はだいたい英語で行われていますが、詳しい説明や学生からの質問などはインドネシア語で行われ、どの授業でも80%は英語、20%はインドネシア語で行われています。授業内容は中間試験前までは各テーマをもって教授の授業で行われましたが、後半からは今まで学んだテーマをもって、学生たちがチームを組み、直接現場に出て調査を行います。
私が属しているチームは「交通」というテーマで、直接バンドンのスラム街に行き調査を行いました。例えばどこまでどの交通手段が動いているのか、通りの大きさや居住性、材料、タイプなど交通手段に関するすべての情報を集めました。私個人としてはこのようなフィールドトリップは初めてで、日本でも経験したことのない経験でした。そして、授業のテーマ以外にも、バンドンのスラム街を経験することができた貴重な時間でもありました。PBL授業はこの授業だけですが、他の授業でもチームプロジェクトはたくさんあって、どの授業でも直接現場に行ってみて調査するワークがあります。現在履修しているツーリズムの授業でも、バンドンの観光地に直接訪問し、調査する課題があって、その情報をもって冊子を自分たちで作ったりすることもありました。
日本ではグループワークがあっても自分のパートを担当して個人で調べることが多かったですが、ここではみんなが協力し合える課題が多いのがここの特徴だと思います。そして、このような活動は特に交換留学生、様々な経験ができましたし、もっとインドネシアについて知ることができたと私自身では思います。

2016.10.21

アクティビティレポート②(2016年派遣:バンドン工科大学)

国際関係学部 山田 桃子さん(2回生)

私の通う、バンドン工科大学ジャティナンゴルキャンパスは、建物や生徒数は少ないですが、畑や湖などがキャンパス内にあり、とても自然に恵まれた環境にあります。私の所属しているアントレプレナーシップ専攻は、起業家を目指す生徒が集まっており、すでに自身のビジネスをもっている生徒も少なくありません。授業前後に生徒同士が自身の商品を売り買いしているのを見て、刺激を受けました。授業は、基本的には英語で行われていますが、補足の際は先生がインドネシア語を使ったり、生徒同士のグループワークはインドネシア語で行われたりします。しかし、先生が授業後に英語で説明してくれたり、グループワークでも最後に生徒が訳して説明くれたりするので、大まかな内容は理解することができます。友人たちは英語で話してくれますが、インドネシア人同士の会話はインドネシア語で行われることが多いので、出発前にもう少しインドネシア語を勉強しておけばよかったと感じました。授業時間は一つの授業が約200分と日本での授業に比べて長いですが、間に休憩があったり、1時間ほど早く終わったりすることが多いので、体感的にはそれほど長く感じません。「Communication and Business Negotiation」という授業では、複数の先生やゲストレクチャーから、実践的な交渉術やコミュニケーション方法を教えていただき、とても楽しんで学ぶことができました。また、その他の授業では、グループでの課題がでることもあり、休日に集まって課題をすることもあります。


これから中間試験もあり、忙しくなるとは思いますが、ビジネスの勉強と平行して、インドネシア語の勉強にもしっかり励みたいと思います。

 
Jatinangorキャンパスの入り口
 
グループ課題のフィルムを撮影する様子

2016.09.15

アクティビティレポート①(2016年派遣:バンドン工科大学)

文学部 藤本 直樹さん (3回生)

バンドンに到着してから一か月ほどの月日が経ちました。バンドンという街について、バンドン工科大学、そして私の所属する建築計画政策学部の様子について報告します。


多くの人から返ってくるバンドン市の第一印象はおそらく「涼しい」だと思います。私も例外なくそのような印象を最初に受けました。バンドン市は標高約750㍍の高さに位置しているため、年間を通して涼しい気候となっており、週末になるとジャカルタから多くの観光客がやってきます。涼しいという気候的魅力もありますがそれだけではなく、街としてもおしゃれなお店や大きなモール、またその質も量も十分あります。そのため、週末はショッピングやおしゃべりをしてのんびりと楽しむ人が多い印象です。これまで多くの東南アジアの都市へ行ってきましたが、バンドンのような過ごしやすい気候に合わせて都市としての発展も兼ね備えているような場所には初めて出会いました。


しかし、もちろんいい面ばかりではありません。インドネシア第三の都市といわれるバンドン市ですが、おおよそほとんどの場所がシステム化されておらず、決まりきったことがなく、その場にいる「人」が値段や量やルールを決めてしまうといった側面があります。ルールやシステムではなく人が中心となって動いている不思議な国です。日本もそういう意味では不思議な国ですが、インドネシアも割と不思議な国です。そういった意味で暮らしにくさを感じることも多々ありますが、個人的にはこのくらいがリラックスできていいかなという感じです。国が人の性格をつくり、つまり国民性となるということを肌で感じています。


バンドン工科大学にはStudent Unitと呼ばれる団体がそれぞれの学部にあり、新入生は有無を言わずにこの組織に所属することになります。これに所属しなければあらゆる情報を得られないだけでなく、友人をつくることでさえも困難になるようです。この組織では先輩が後輩に対して指導するという形で成り立っており、オリエンテーションを見に行ったときには、後輩を横一列に並ばせて指導を行うような場面をみることになり、日本のような上下関係がインドネシアでも同様に存在するのだと感じました。

インドネシア独立記念日のスラム街での様子

Student Unionのオリエンテーション

アジアアフリカ会議ミュージアム

2016.03.03

アクティビティレポート⑤(2015年派遣:バンドン工科大学)

経営学部 水谷研也さん(3回生)

立命館大学経営学部国際経営学科の水谷研也です。私は、成長したポイントについて書きたいと思います。

今回の留学で一番での学びは異文化理解です。インドネシアは人口の88%がイスラム教徒(ムスリム)であり、人口のほとんどがイスラム教徒です。そのため、街を見渡すと女性がヒジャブ(顔を隠す布)を使っていたり一日五回アッラーへのお祈りが聞こえ不思議な感覚になります。イスラム教の簡単な説明をすると、一日五回メッカへ向けてお祈りをしなければならない、飲酒をしてはいけない、豚肉を食べてはいけないなどが挙げられます。バンドン地域や、ジャカルタ地域では他の都市と比較すると近代化しており、若者が多いため宗教に関心がない人も少なくなく、飲酒を好むムスリムもいます。この点は中東地域など“厳格”なムスリムと比較すると“寛容”なイスラム教であることが分かります。

また、ビジネス面に関して、通常ムスリム向けの食品ではHALALマークが掲載されていますが、HALALマークの承認に時間がかかるせいか、外資系企業ではHALALマークを使用せずに飲食販売をしている店舗も少なくありません。インドネシアのイスラム教徒にHALALマークが印刷されていない食品を口に入れることはできるか、というインタビュー調査をしていると、豚肉、アルコールを使っておらず、おいしければ問題ないとの意見が多かったです。また、博多一幸舎の事例を挙げておきます。博多一幸舎では、豚骨ラーメンが主力商品でありますが、ムスリムが多いインドネシア事情に合わせ、鶏ベースのラーメンも用意して現地事情に考慮しています。また、ジャカルタ地域には中国人が多くチャイナタウンも存在し、その地域では豚骨ラーメンと鶏ラーメンを用意、その他地域では鶏ラーメンのみと、インドネシアの特殊性を考慮しているようです。しかし、豚を一部店舗でも使用しているとHALALマークを取得できないため、HALALマークを取得し多数のイスラム教徒をターゲットにするか、経済力のある中華系キリスト教徒や仏教徒をターゲットにするかは各店舗の戦略によるでしょう。