1869-1988

国際関係学部前史

1988年の国際関係学部創設は、日本社会の国際化への対応であり、同時に立命館大学の自己変革・教学改革の節目でした。学部の基本棟は「西園寺記念館」と命名され、学祖・西園寺公望の国際主義を呼び起こしました。東京大学教授であった関寛治氏が初代学部長に就任して、日本の国際関係学の伝統を継承すると同時に、グローバル・シミュレーション・ゲーミングや平和学等の新しい取り組みをリードしました。

1869

1869(明治2)年、新しい時代を担う若者を育てるため、西園寺公望が私塾「立命館」を創始し、1900 (明治33)年、文部大臣時代の西園寺の秘書であった中川小十郎が、その意志を引き継ぎ立命館大学の前身となる「私立京都法政学校」を創立しました。中川小十郎は、西園寺の「自由主義と国際主義」の精神を受け継ぎ、「自由にして清新」な学府、つまり自由にして進取の気風に富んだ学園の創造をめざしました。

1988-1997

先端的なカリキュラム・
国際的プログラムの展開

西日本で初めての本格的国際系学部として設置された国際関係学部は、設置初年次には定員に対し40倍をこえる受験生が出願。入学した学生たちは、西園寺記念館を中心に講演会の開催などの活動を積極的に展開し、1991年には東京で開催された「ゴルバチョフ(ソヴィエト連邦共和国)大統領、大学生と語る」では国際関係学部生が司会を務めたほか、1995年には、京都で開催された世界大学生サミットにも参画するなど、学内外で積極的に役割を担うことで国際関係学部のアクティブな学びの文化を形成していきました。 こうした学部のアクティブな学びの文化のもとで、先進的なプログラムの開設が進められました。1991 年に、University of British Columbia(UBC)との間でのジョイントプログラムが開設。1992年には、国際関係研究科が開設。国内外でのインターンシップや、協定機関との連携などによる先進的な人材育成が開始されました。1993年度には、アメリカン大学との「共同学位協定」が締結。Dual Undergraduate Degree Program(DUDP)、Dual Masters Degree Program(DMDP)が開始されるなど、大学全体で様々な国際プログラムが展開されました。

1988

開学

加藤周一客員教授就任

1989

ベルリンの壁崩壊

1991

「ゴルバチョフ大統領大学生と語る」に
多くの国際関係学部生が参加

UBC-JPスタート

1992

国際関係研究科創設

明石康(国連事務次長)客員教授の就任

DMDP開始

国際平和ミュージアム開設、
加藤周一客員教授(作家)初代館長に就任

1993

DUDP開始

1995

阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件

1998-2007

国際関係学部の新展開:
衣笠キャンパス移転と
キャンパスの国際化の取り組み

2000年、国際関係学部は衣笠キャンパスへの移転を果たします。新たに基本棟となった恒心館では、当時の最先端の情報設備(無線LANなど)が整備され、同時に、学びの成果を社会に発信するオープンゼミナールなど、新たな取組みがスタートしていきます。
恒心館移転と機を同じくして、衣笠キャンパスの他学部の支援のもと、国際インスティテュートが開始され、英語による専門系科目の開講や、独自プログラムによる留学支援など、立命館大学の国際化の進展をさらに進める原動力となりました。2003年には、国際関係研究科に英語のみで修了できる修士学位プログラム、Global Cooperation Program が開設。多くの留学生を迎い入れ、さらなる国際化が進んで行きます。研究科では、2006年には国際機関ワークショップも開始され、学部に設置された国際行政プログラムも含め、国際機関や外交官などの人材育成に注力していきます。

1997

学部創立10周年行事
「21世紀世界の平和と新秩序を求めて」
(明石康氏、森嶋道夫氏、ヨハン・ガルトゥング氏)

京都議定書

1999

ワイツゼッカー統一ドイツ初代大統領来学
「若者との対話-共生・平和の21世紀を目指してー」

2000

恒心館への移動

オープンゼミナール開始

2001

9.11 アメリカ同時多発テロ事件

2003

国際関係研究科 Global Cooperation Program 発足
(英語のみで学ぶプログラム)

2006

筑紫哲也客員教授(ジャーナリスト)着任

2007

国際関係学部創設20周年記念講演(柄谷行人氏)
「理念と仮像-世界共和国へ」

2008-2018

Global Studies 専攻の設置と
Joint Degree Programの開設

2011年に開設された「Global Studies 専攻」は、英語のみで卒業が可能な学士学位プログラムです。同時に秋学期からの入学も始まったことで、世界各地から多数の留学生を受け入れ、教職員も国際色豊かになりました。従来の国際関係学専攻の学生も、英語で実施される科目の受講(クロス履修)が可能になり、Global Simulation Gaming が2016年から両専攻合同で行われるなど、学部内での国際的な学習環境が飛躍的に整備されました。
2018年には、米国ワシントンD.C.にあるAmerican UniversityのSchool of International Service(SIS)との間で、学士課程としては国内初となるJoint Degree Program実施のための新学科(アメリカン大学・立命館大学国際連携学科)を開設しました。

2008

リーマンショック

マレーシア第4代首相
マハティール・ビン・モハマド氏 名誉博士号授与

2010

薮中三十二特別招聘教授(前外務次官)着任

薮中三十二特別招聘教授

2011

グローバルスタディーズ専攻発足

高須幸雄客員教授(国連事務次長)着任

東日本大震災

2013

アミタフ・アチャリア客員教授
(International Studies Association President) 着任

2014

ムハマド・ユヌス博士(ノーベル平和賞受賞者)来学

インドネシア
スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領に名誉博士号を贈呈

2015

パリ協定

2018

アメリカン大学・立命館大学
ジョイント・ディグリープログラム発足

国際関係学部創設30周年記念式典
「世界の変容、国際関係学の針路」

30周年記念講演
「トランプ政権は世界をどう変えるか」