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立命館大学 国際関係学部 国際関係学部 校友会
立命館大学国際関係学部 校友会 IR校友 友達の輪 毎月、国際関係学部の校友を友達の輪形式で紹介します。
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一門 真由美

  さん
ICHIKADO Mayumi
2007年(平成19年)3月卒 小林ゼミ(学部3回生)、板木ゼミ(M1回生)、星野ゼミ(M2回生) 熊本県・真和高校出身
Profile
一門 真由美(いちかど まゆみ)
国際関係学研究科(博士前期課程)修了後、経済産業省に入省。通商、貿易、外資系企業誘致や経済指標作成に携わる。結婚とともに退職、名古屋大学で非常勤職員として勤務。現在は女性起業家として、転勤族向けのサポート事業を企業や自治体の協力を得ながら展開。フードコーディネーターとしても活動。フードスタイリングや、パン・テーブルコーディネートのレッスンを通じたグローバル人材育成に携わっている。
 

大学院卒業式

大学時代の思い出

○カルチャーショックを受ける毎日

きっかけは高校1年生、ドイツでのホームステイでした。世界を飛び回る職業に就くことを目指し国際インスティテュートに入学。九州でほのぼの育った私が突然、帰国子女や都会育ちの同級生に囲まれ、毎日が新しい価値観との遭遇でした。

○国家公務員を目指した原点

3回生の春、ドイツ・フライブルク大学に留学。EU機関の視察を通じ、国の機関の一員として、日本のグローバル競争力の向上と地域活性化に取り組むことを決意。その後、飛び級制度を利用して博士前期課程に進学、公務員試験と両立しながら日系製造業の海外進出について研究(その頃は全く意識していなかったのですが、社会人3年目に担当した海外/対内投資促進業務と密接なつながりを持っていたことに運命を感じ、ひとりゾクゾク身震いしました)。

○課外活動

同級生に比べると、勉強よりも課外活動にパワーを注いでいました。2回生~M1まではオリターとして活動。「後輩から面倒をみてもらう先輩」として有名(?)でしたが、世話好き、企画好きな性格はあの頃に開花したのだと自認しています。

院生時代には、現在の三重県知事(鈴木英敬氏)を中心に官民学生が集まったソーシャルアクションスクールで各界のリーダーから学び、また竹中平蔵大臣(当時)に「子育て支援政策」を提言。その頃からパブリックマインドが強かったのかもしれませんね。

そして食べることが大好きなのは昔から。パンが大好きで、時間をみつけては自転車をこいで京都じゅう(ときには大阪まで!)パン屋さんめぐりをしたり、アルバイト先のカフェで西陣織の職人の方と楽しくお話させていただいたことを覚えています。


1人でデリゲーションを率いて北米出張
 

レッスン風景

社会人になってから

○経済産業省での4年間

当初、外交官を目指していたのですが、心から惚れ込んだ経済産業省に入省。世界を飛び回って日本のグローバル競争力をもっと高めたい、でも地方活性化もしたい、両方やるならビジネスの切り口から取り組もうと考えたからです。入省したその日に米韓FTA締結、そして大臣への表敬訪問に同席し議事録作成。それから1カ月もたたずに、日米首脳会談の準備や共同記者会見の議事録起こしを任されたことがとても印象に残っています。「こんな人になりたい」と憧れる上司や同僚に恵まれたことがいちばんの財産。今でもときどきビジネスプランなどの相談などをさせてもらっています。

○結婚から起業まで

大好きな経済産業省を泣く泣く退職して右も左もわからない名古屋へ。憧れの専業主婦生活は3日ともちませんでした(笑)。
すぐに名古屋大学の「大学の国際化」を担当する部署へ就職。半年後に妊娠が発覚し、体調と相談して退職。その後夫の転勤で臨月に東京に引っ越し、ドタバタのまま出産。

この経験から、国内/海外問わず、転勤族女性のキャリアやライフプランニング を支援する「海外駐在/転勤族/単身赴任の妻を応援するプロジェクト」を設立。立ち上げから1か月足らずでご縁がご縁を呼び、なんと一部上場企業とのコラボ企画でフリーペーパーを創刊することに。私自身もロールモデルとして誌面に掲載されるほか、編集企画も担当。行政からも関心を持っていただき、現在複数の自治体との協働事業展開に向けて準備中です。事務局として会社を立ち上げることになり、今夏には代表取締役に就任予定です。

このほか、「大切なひとと一緒に食卓を囲んで、食事をする幸せ」をもっと広めるべく、フードコーディネーターとしても活動。テーブルコーディネートのスキルを活かし、メディアでのフードスタイリングを任されたり、結婚後にひっそりと始めたパンのレッスンも、今では外部から呼んでもらえるように。有名企業のアンテナショップでコラボレッスンを開催。今後は教育機関への出張レッスンも予定しています。

公務員として国のロードマップを描くことはできないけれど、パンと異文化理解を結びつけた「パンで巡る世界の旅」講座や、趣味で始めたテーブルコーディネートや、季節行事の解説を組み合わせた「卓育」講座を通して、子供たちに将来グローバルに活躍する際に大切にしてほしい日本人としての心を育成しています。


子供と過ごす時間も大切にしています

将来の夢

「女性の力で日本を元気に。世界で輝く女性を応援!」が今の私のモットー。

前職で担当していた海外広報、それからテーブルコーディネートで培った「魅せ方」の経験を活かし、引き続き女性の応援を進めていきたいです。また、今後は日本ならではの商品や技術を海外に効果的に発信し、ビジネス展開していくサポートにも取り組む予定。全国そして世界じゅうを出張しながら子育ても楽しむ。その姿を自分の子供が見て、何かを感じ取ってくれたら言うことなしですね。

仕事と子育てとの両立は難しいけれど、今の私たちの努力がロールモデルとなり、20年後の「女性がしなやかに働き、高い生産性に貢献する日本」を作っていくと信じています。

 

校友へのメッセージ

国際関係学部の校友の方が、世界じゅうで活躍されるのを知るたび、とてもいい刺激をいただいています。先日も、一緒にオリターとして活動した友人と子連れで再会。卒業後10年近く会っていなかったにもかかわらず、子育てのこと、キャリアのこと、ライフプランのこと、話は尽きませんでした。
これからもいろんなところで皆さんとのご縁をいただき、素敵なコラボレーションを作っていけたら嬉しいです。

 

在校生・受験生へのメッセージ

国際関係学部に在籍していた頃、まさか自分がこんなに職を転々とし、起業してしまうとは思ってもみませんでした。皆さんも、これから多くの、そして大きな人生の壁にぶつかることがあるでしょう。でも、それを乗り越えて新たなステージに進むことはとても喜ばしいことです。ひとつひとつの点はバラバラでも、次第にそれらがつながって、素晴らしい球ができます。自分の軸が何か、しっかりと見据えながら、毎日を楽しく、そして実り多いものにしていってほしいと思います。

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