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国際関係学部30周年事業・記念講演会「北朝鮮の核問題の新局面とその後の展望」を8月2日に開催しました

 去る82日、丁世鉉元韓国統一部長官、李秉哲平和協力院副院長を立命館大学衣笠キャンパスにお招きし、講演会とワークショップを開催しました。なお本講演会およびワークショップは立命館大学アジア・日本研究所、立命館大学国際関係学部、立命館大学コリア研究センターの共催、国際関係学部30周年事業の一環として実施されました。

まず平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルームで行われた専門家を中心としたワークショップでは、李秉哲平和協力院副院長による「北朝鮮の核問題における査察・検証方法」と題した報告がありました。同報告では、6月の米朝首脳会談において採択された米朝共同声明を履行する上で、非常に重要な問題の1つである非核化問題における査察・検証方法について過去の事例を用いつつ研究発表がなされました。この後、崔正勲アジア・日本研究機構専門研究員による討論、フロアからの質問を基に活発な議論が交わされました。

次に創思館カンファレンスルームに移り、丁世鉉元韓国統一部長官による講演会が中戸祐夫国際関係学部教授の司会のもと行われ、当日は約90名の参加がありました。まず、講演会は君島国際関係学部学部長よりご挨拶がされ、次に「北朝鮮の核問題と日朝関係」と題した丁世鉉氏の講演を開催。第1に北朝鮮の核問題の起源を冷戦体制崩壊以後から歴史的に丁寧にたどりつつ、過去の事例と比して、現在醸成されている北朝鮮の核問題を取り巻く状況がいかに変化しつつあるかについて分析し、第2にその新たな局面の中で米朝、南北(韓国・朝鮮)、日朝といった2国間関係、北東アジアにおける多国間関係はどうなるかといった今後の展望のみならず、在日コリアンを含めた市民社会はどうするべきか、についてご提言いただきました。ご講演後は質疑応答が行われ、非常に活発な議論がなさました。

立命館大学 国際関係学部としては今年30周年を迎えるにあたって、今の日本、アジアを中心とする国際関係の変容をとらえ、様々な発信をおこなっていく予定です。今後の国際関係学部に御期待ください。