教員紹介

Makoto HIZUME

樋爪 誠

樋爪 誠
専門
国際私法

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

私の専門は、国際的な結婚あるいは国際的な契約など、国境を越えて生じる個人の法律問題に適用される法律を決定する国際私法という分野です。国境を超える問題は、国同士で話し合うという印象が強いかもしれませんが、一人一人の結婚や契約は国の主権にかかわるものではありません。他方で、日本における外国人との結婚や契約は全て日本法によると言ってしまうのも、本人たちにすれば釈然としない思いが残ります。そんな中、問題となっている法律関係に最も密接な関係を有する法を適用する国際私法が、世界のトレンドとなっており、私も30年ほど前から勉強し始めました。

どんな学生時代を送っていましたか。

高校時代から大学に憧れており、特に法学部へ行きたいと思っていたので、大学にいること自体が楽しくて、自由気ままに勉強していたように記憶しています。大学には、日本中から様々な志を持った人が集っていたので、人と出会うこと自体が刺激的でした。学生時代はよく旅行にも出かけていました。国内旅行が主でしたが、自分の知らない文化に触れることが楽しかったのをよく覚えています。それが、後々、自分の進路の選択にも影響したように思います。

現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

2年生の頃から専門を意識し始め、国際的に活躍したいと持っていたので最初は「国際(公)法」に関心を持ち、その後、個人の生活に密着した問題を考えたい思い「民法」を勉強し、この二つの融合する場面として「国際取引法」が当時としては新しい分野なのでこれを専門にしようと思いました。ただ、国際取引法的な問題をより理論的に考えるものは何かないかと探して、最終的に国際私法と巡り合いました。3年生のゼミで国際私法を選択して以来、今に至ります。

受験生のみなさんへのメッセージ

法学の中でも法的思考といわれる、いわゆる法学部で培う考え方というのは、言葉を学ぶように、長い年月をかけて習得していくものだと思います。いったん身に着けた外国語能力は衰えることを知らないように、法学も一生使える”道具”です。法学で人助けをしたいという人も多いですが、法学は自分自身を育てる道具でもあると思います。

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ハーバード流交渉術ロジャー・フィッシャー(三笠書房)

経歴・業績について