教員紹介

Keiichi KONO

河野 恵一

河野 恵一
専門
日本法史

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

いわゆる戦国時代から江戸時代の初めごろの時期の、日本の法と裁判の歴史が専門です。当時の社会では、「やられたらやり返す」のが当たり前、とする考え方が一般的で、個人間のささいなけんかでも、親族や仲間、同僚などを巻き込んだ大規模な暴力沙汰になってしまうことがよくありました。当時の人々は、このような事態を防ぐため、争いごとがなるべく起きないように、また起きた場合はなるべく大事にならないように、慣習や法、裁判などで暴力行使のコントロールを試みていました。そのしくみや考え方を明らかにしていくことを主な研究課題としています。

どんな学生時代を送っていましたか。

基本的にまじめな法学部生ではありませんでした。あそびもアルバイトもそれなりにやり、学びの中心となる法学系の科目はどちらかといえば苦手で、成績もあまりよくなかったです。そのいっぽうで、歴史や社会のしくみを扱う科目を中心に、関心を持った分野については本をいろいろ読んだりして、自分なりに熱心に取り組んでいたと思います。そんな中で日本法史という学問分野と出会い、より深い学びを求めて大学院に進学してからは、専門分野を中心にさまざまな学問に関心を持って、研究を進めました。

現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

大学に入ってすぐ、クラス担任になった法学部教員がたまたま日本法史専門の方で、そこで日本法史という学問分野の存在を知りました。もともと歴史好きだったので、「法学部でも歴史をやれるのか」と新鮮な驚きがありました。その後、法学分野にはあまり関心が持てなかった中で、その教員のゼミを選び、日本法史に取り組むことにしました。自分なりに勉強を進めていく中で、昔の法と裁判の世界への興味がどんどん深まりました。そして、より高いレベルでの研究を目指し、大学院への進学を決め、この分野の研究者の道を選ぶことにしました。

受験生のみなさんへのメッセージ

月並みな言い方ですが、学生時代はいわば人生の「夏休み」だと思います。もちろん宿題がたくさんあるわけですが、自由な時間も豊富にあります。いろいろなことに興味を持ち、やりたいことを見つけて、没頭してください。それが何であれ、必ず将来への貴重な糧となるでしょう。よい休暇を取ることは必ずその後のよい仕事につながります。充実した「夏休み」を立命館大学で過ごしてください。私たち教員がその助けになれば幸いです。

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経歴・業績について