教員紹介

Motoyuki KURATA

倉田 原志

倉田 原志
専門
憲法

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

憲法学で、人権論を専門としています。そのなかでも、憲法の人権規定は、基本的には国家に対して市民の人権を侵害しないように義務づけるものですが、市民に対しても他の市民の人権を侵害しないように義務づけるものなのかという問題(人権の私人間効力)を研究テーマとしています。その際、市民と市民の関係といっても、主に労働者と使用者の関係において、人権規定は効力をもつのかについて、ドイツの判例や学説を調べています。

どんな学生時代を送っていましたか。

法学系のサークルに入り、また、並行してスポーツ大会や学園祭への模擬店出店などのクラス活動、3回生以降はゼミ(演習)での活動にまじめに参加していました。3回生の終わりぐらいまでは高校の社会の教員になろうと思っていましたので、教職関係の講義にも出て、他の人よりは単位を多くとりました。アルバイトは、家庭教師を主にしていましたが、たまに劇団の大道具運搬などもしました。アルバイト代で、友人と日本各地へ旅行もしました。

現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

社会がどうなっているかを大学に入って勉強しているうちに、特に、労働者の権利の状況やそれに関わる労働法に興味をもつようになり、3回生からのゼミでは、労働法のゼミを選択しました。そのゼミの先生に接し、研究者へのあこがれのようなものを抱き、さらにいろいろなことを勉強したいと思ったため大学院に進学しました。ただ、その先生の定年退職や大学院の試験科目などとの関係もあり、労働者の権利について憲法の視点から勉強しようと、大学院からは憲法を専攻することにしました。

受験生のみなさんへのメッセージ

法学部で中心的に学ばれる法学や政治学は、すべてがそうというわけではありませんが、現実の社会の問題と関わりが深いものが多いので、現在の社会の状況にも関心をもちつつ、受験の準備をしていただければと思います。

おすすめの書籍
憲法への招待 新版渋谷 秀樹(岩波新書)

経歴・業績について