教員紹介

Sachiyo ONISHI

大西 祥世

大西 祥世
専門
憲法

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

憲法学です。人権編はジェンダー平等が、統治機構編は二院制が主なテーマです。2006年に『女性と憲法の構造』(信山社)、2017年に『参議院と議院内閣制』(信山社)を出版しました。 本学に着任する前、参議院(議長秘書)や内閣府(男女共同参画局)で仕事をしていました。こうした憲法と憲政の実践の現場に立ち会った実務経験から、国会のあり方や内閣との関係の新しい展開について、憲法理論・制度論として研究に取り組んでます。

どんな学生時代を送っていましたか。

3年生から行政法のゼミに入りました。同期の仲間たちとディベートの準備をしたり、食事をしながら将来について語ったり、ゼミ中心の学生生活でした。また、地域の弁護士会や自治体の女性センター(男女共同参画センター)で開催されるシンポジウムなどにしばしば出かけて、大学のキャンパス以外でもいろいろな専門家の方々のお話を聞きました。

現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

大学生のとき、中国の北京市郊外で開催され、世界中から約3万5千人が参加した「国連第4回世界女性会議・NGOフォーラム」に参加しました。世界の人々は、外見も価値観もそれぞれ異なるという「ダイバーシティ(多様性)」は、頭の中ではわかっていたつもりでしたが、実際に間近に体験して、大きな衝撃を受けました。加えて、世界はほんとうに多様であるのに、先進国でも途上国でも「法律を整備・改正したり、解釈を見直したりしてジェンダー平等を実現しよう」という共通のテーマで活発に議論していることに興味をもち、大学院に進学して憲法学をもっと勉強したいと思ったのがきっかけです。

受験生のみなさんへのメッセージ

法学部は、ひとりの自立した個人として、他者を尊重して自分も尊重されるような、論理的な応答や議論をする力をつけることができるところです。皆さんと一緒に勉強できたらいいな、と思います。 おすすめの書籍は、高校生が主人公の小説です。個人や国民、国家や政治、法の役割は何かについて、読書を楽しみながらさまざまな考え方を知り、より深く考えるきっかけになるのでは、と思います。

おすすめの書籍
小野不由美『十二国記』シリーズ(新潮社)。とくに『風の万里 黎明の空』。

経歴・業績について