法科大学院

FD活動

2007年度 第3回

  • 日時 2007年11月6日(火)17:30~19:30
  • 場所 205号室
  • 出席者 19名
テーマ 未修者へのサポート、授業方法の検討
報告者 ①「未修者のための入学前学習プログラムの検証」二宮周平
②「前期基幹科目(民法1)の授業を担当して」生熊長幸

1)未習者のための入学前学習プログラムの検証

 立命館大学法科大学院は、今年度の後期に、日弁連法務研究財団の認証評価を受けた。本年2月1日に提示された法務研究財団の認証評価報告書原案では、授業参観に関する第4分野(2)の評価は、授業アンケートを継続的に実施し、授業改善に役だてる組織的継続的な取組みをしている点でB評価であったものの、学生の自由な回答ができる環境になっているか検討の余地があるとの指摘があった。

 現行の授業アンケートは、「理解度」「教員の説明のわかりやすさ」「満足度」等の幾つかの項目について、例えば、1 非常にわかりやすい 2わかりやすい 3 やや判りにくい 4 非常に判りにくい などの中から数字を選んで書く方式と自由記述欄の組合せをしたA4・1枚のアンケート用紙を授業中に配布して、最後に回収する方式で実施している。匿名ではあるが、少人数クラスが多くなる中で、自分の筆跡により誰が書いたのか特定されてしまうのではないかとの懸念が学生に生じ、そのことが自由な回答を阻害しているとすれば改善が必要であろう。

 松本委員長の方から、考えられる改善案としてA案:インターネット方式、B案:現行の授業アンケート方式をとりつつ、事務室でデータ化して教員に返す、FD委員会での分析もデータにしたものを対象にし、従って、教員は生のアンケートを見ないようにし、筆跡での特定問題を解消する、C案:現行の質問項目に対する回答を数字で書かせるのではなく、チェック方式にし、また自由記述欄で定型的に多い、「説明がわかりやすかった」「双方向的授業で良い」「添削が丁寧」というような意見は、新たに、授業の中で最も良い部分はどこか、最も改善は必要な部分はどこかという質問項目を作り、それに対する幾つかの選択肢を用意し、その中から3つまでを選ばせるなどの質問形式で代替し、それ以外の自由記述だけ別途インターネット入力してもらうなどの提案をした。また、FD委員会では、D案として現行方式も残しておき、それも含めて検討すべきとのことであったのでその点についても説明した。

 議論の中では、A案のインターネット方式は、匿名性は担保できるかもしれないが、現行方式と比べて回収率が下がるとの懸念、一部の者が長々と誹謗中傷的なことを書き込む懸念などが指摘された。B案については、データ化の時間的・費用的コストを考えると妥当でないとの意見が強かった。C案については、自由記述をインターネットで入力させると、選択肢のチェック欄での回答の理由が良くわからなくなるという懸念が指摘された。結局、どの案も一長一短があり、現行方式も捨てがたいとの意見が多く寄せられた。

 また授業アンケート方式とは独立に、誹謗中傷的な回答への対応についても議論がなされた。

 次年度の授業アンケートを具体的にどうするかは、本日のフォーラムでの議論も踏まえ、次期FD委員会で検討してもらうことを確認して第3回FDフォーラムを終了した。

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