法科大学院

FD活動

2006年度特別FDフォーラム

  • 日時 2006年6月27日(火)午後6時~7時40分
  • 出席者 20名
テーマ 「アメリカのロースクールの教育方法」
報告者 デヴィット・チャブキン氏(法科大学院客員教授・アメリカン大学ロースクール教授)
司会:指宿信教授
コーディネート・通訳:市川正人教授

今回のFDフォーラムでは、今年5月から8月まで、立命館大学法科大学院の英米法科目の担当教員として、アメリカン大学ロースクール(WCL=Washington College of Law)から招聘しているデヴィット・チャヴキン教授を講師として、アメリカのロースクールの教育方法、FD活動などについての特別報告をしていただいた。

チャヴキン教授は、WCLで民事実務リーガル・クリニック(Civil Practice Clinic)の担当教授として、年間90名の学生を指導し、また、Health Law科目を担当している。臨床法学教育に造詣が深く、アメリカロースクール協会(AALS)でも、Clinical Legal Education部門の委員会の執行役員を歴任されている。

今回の報告のポイントは、従来、アメリカのロースクール教育でスローガン的に叫ばれてきた“Think like a lawyer”(法律家のように考える)ことを目標とする教育が、今では批判の対象となっていること、むしろ重要なことは、法律家のように考えることではなく、いかにして法律家たるか(to be a lawyer)であり、そのためには、過去の判例についての知識の詰め込みではなく、実際の紛争や契約書などに触れて自分で必要な法情報を集め、法知識を吸収し、応用することであるという点にあった。この中で、従来のソクラティス・メソッドが多人数に双方向的な講義を行うことに成果をあげたが、それだけでは足りないとして、臨床法教育の重要性などが指摘された。

また、チャブキン氏が所属するWCLでは、毎週1回ランチを兼ねたFDミーティングが行われ、専任教員と外からの講師を半分ずつ招いて、教育内容や方法について熱心な議論が行われているとのことであった。

我々も非常に刺激を受けた今回の特別FDフォーラムであった。なお質疑を含めた概要は、後日発刊のFD委員会ニューズレターで紹介したい。

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