法科大学院

FD活動

2016年度 第3回

  • 日時 2017年3月7日(火) 16:20~17:20
  • 場所 202教室
テーマ 実務総合演習の授業内容・方法について
報告者 ① 民事法総合演習 島田志帆教授
② 刑事法実務総合演習 浅田和茂教授
③ 公法実務総合演習 湊二郎教授
参加 15名

実務総合演習に関しては,2014年度第3回FDフォーラム「実務総合演習の授業内容・方法のあり方について」でも取り上げているところであるが,そこでの議論等に基づき,各部門において授業改革が行われている。今回のFDフォーラムでは,その成果および今後の課題について検討するため,上記テーマを設定した。

まず島田教授から,民事法実務総合演習に関する報告があった。法律相談形式の教材を用いて5つのテーマについて各3回の授業を行い,そのうち3回目は起案を行う方式であること,2016年度における授業見直しにより,2回目には訴状等の作成または訴訟運営(原告・被告に分かれて主張をさせる等)を行うものとしたことなどが報告された。続いて浅田教授から,刑事法実務総合演習に関する報告がなされた。刑事法実務総合演習では,2014年度より最後の3回を実務問題(尋問手続・弁論要旨)に当てており,名実ともに実務総合演習に相応しいものとなったこと,学生にとっての問題点として,準備にかなり時間・労力がかかること,実務問題に関する教材の配布が遅く予習が難しいこと等が指摘された。最後に湊教授から公法実務総合演習に関して報告があり,2016年度から模擬裁判を導入したこと,授業アンケートの結果を踏まえ,2017年度では,証人尋問を中心にした構成にすること,証人尋問の仕方については事前にレクチャーを行うこと,レクチャー・証人尋問・判決言渡しは連続させず,授業外学習のための時間を確保すること等が説明された。

報告に続いて意見交換を行った。とりわけ,実務総合演習において模擬裁判を導入することに伴うメリット・デメリットに関して多くの意見が出された。模擬裁判の導入により実務総合演習の授業内容が実務的なものになることは明らかであるが,他方で,学生にとっての負担も大きいため,特に司法試験合格レベルに達していない段階の学生には不満を抱かせる結果となるのではないかとの意見もあった。実務総合演習において模擬裁判を行うことは必須ではなく,訴状作成を重視することも方向性としてはありうるところである。科目特性を踏まえた上で実務総合演習の授業内容・方法の充実や見直しを行っていくことが重要であり,この点を確認した上で,今後の授業改善にさらに努力していくこととした。

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