立命館大学 法科大学院 司法試験合格者インタビュー

Ritsumeikan University School of Law: Special Interview Series

  • 専門性を養い、実務に触れるプログラムで
    試験突破に留まらない力がつく。

    大久保 陽久さん

    立命館大学法学部出身
    未修者コース修了(2013年)
    2013年度司法試験合格

基礎知識の習得だけでなく
専門性を養い、実務にも触れる。

大久保 陽久さんは立命館大学在学中、「法律相談部」に所属し、学生ながら一般の方々から法律相談を受けていたことから、法律に関わる仕事に関心を持った。とはいえ最初は法曹を志望したわけではなかった。法律相談を行う一方で、サークルの後輩に教えることにもおもしろさを見出した大久保さんは、所属ゼミで勉強していた税法を研究し、ゆくゆくは大学教員となることも真剣に考えていた。法科大学院への進学を決めたのは、たとえ研究者になるとしても、法曹としての知識や司法現場の視点は不可欠になるだろうと思ったからだ。

同じ法律を学ぶといっても、司法試験合格という確かな目標を見すえてからは、学ぶ意識も、また法律に対する見方も、学部時代とは明らかに変わった。「大人数で受ける学部の講義とは異なり、法科大学院では少人数制です。また一方的に講義を聴くのではなく、教授からも次々に質問が投げかけられるので、今まで以上に能動的に講義に臨むようになりました」

立命館大学法科大学院では、基本的な法学知識を養う一方で、実務を見すえて専門性を涵養することも重視し、「先端・企業法務」「国際・公共法務」「生活・人権法務」の3系統のいずれかを重点的に学べるプログラムを用意している。税法に関心を持つ大久保さんは、先端・企業法務に関わる科目を中心に履修した。また3年次には、生命保険会社で2週間のエクスターンシップに参加。企業で法がどのように活用されているかを垣間見たことは、視野を広げる好機となった。「法曹家にとって依頼者である企業の立場から法の運用を学べたことが良かったです。依頼者に法の専門家はどう映っているか、またどのようなニーズを持っているかを知る、貴重な機会となりました」

エクスターンシップ

最終学年に所属する学生が、弁護士事務所や企業法務部、地方公共団体などで実働2週間(平日10日間)程度、実地に仕事に触れる機会を提供しています。

法曹、研究者、教員
進路の選択肢が広がった。

法科大学院での3年間は、長いようで短い。司法試験に備えて膨大な知識を身につけ、さらにそれをアウトプットする力を磨くためには、できるだけ早期に自分に合った勉強法を見出すことが重要になる。大久保さんが取り組んだのは、「オリジナルのレジュメ」を作ることだった。授業で配られた資料や先生の解説を書き留めたノート、基本書やその他の教材を読んで重要だと思った内容を合わせ、自分なりにレジュメにまとめ直す。授業が終わるとパソコンに向かい、全科目のレジュメを作る毎日。その量は、瞬く間に数百枚に達した。「重視したのは、覚えることよりむしろ後々まで思考経路をたどれるようにすること。3年後に見直した時にもその日の授業をありありと思い出せるよう工夫しました。レジュメを作ることで、問題を整理し、論理を組み立てる力がつき、法律的な思考力が鍛えられました」

大久保さんが自身の学習到達度を測り、勉強法や進度を見直す目安としたのが、定期テストだ。「上位の成績を自分に課すことが、気持ちを奮い立たせ、長期にわたって集中力を維持するための格好の材料になっていました。また立命館大学法科大学院では、成績によって授業料が全額免除される制度が整っています。経済的な負担を減らすためにそれを獲得することも、成績を維持するモチベーションになりました」

法科大学院で学んだことで、裁判官や弁護士といった法曹への関心も膨らんできたという大久保さん。研究者や法科大学院の教員など、進路の選択肢はさらに広がった。ここを出発点に、これから新たな未来を切り開いていくことになる。

奨学金制度

入学試験成績優秀者を対象とした「立命館大学法科大学院奨励奨学金制度」など多様な奨学金制度を設け、数多くの支給実績があります。