立命館大学 法科大学院 司法試験合格者インタビュー

Ritsumeikan University School of Law: Special Interview Series

  • 授業が司法試験合格への近道。
    そう信じて予習・復習に徹した。

    長谷川 美裕さん

    京都大学法学部出身
    既修者コース修了(2015年)
    2015年度司法試験合格

奨学金制度が学びの
モチベーションに。

小学生の頃に見たテレビドラマの影響で、検察官を夢見るようになったという長谷川 美裕さん。成長するにつれ、いつしかそれは明確な目標になっていった。

最初は母校の法科大学院への進学を考えていた長谷川さんだったが、「サポートの手厚さを考えると、立命館大学法科大学院を選んで良かったと改めて思いました」と言う。とりわけ2年間勉強を続ける上で不可欠だったのが、奨学金だ。立命館大学法科大学院では、成績優秀者を対象に「奨励奨学金」制度を設けている。「入学試験の成績によって1年次の授業料の半額を免除されたことで、経済的な負担は大きく軽減しました。『2年次は成績を上げ、年間授業料全額免除を受けよう』と思ったことが、勉強する上でのモチベーションにもなりました」。長谷川さんは2年間にわたって学内成績上位を維持し、その言葉を現実のものにした。

とはいえ、法科大学院での学びは想像以上にハードなものだった。長谷川さんは「授業を一番大切にする」ことに徹して2年間を過ごした。「1年次は基礎知識を確かなものにすることに力を注ぎました。授業では、先生から矢継ぎ早に質問が飛んできます。どのような質問にも必ず答えられるよう、該当範囲を徹底的に予習しました」と振り返った。

「要件事実と事実認定」など具体的な事案を分析しながら考える授業は「まるでパズルのピースを埋めていくようでおもしろかった」という反面、訴訟法など手続きの流れが複雑な分野は苦戦した。理解が進んだのは、2年次に「模擬裁判(刑事法務演習)」を経験してからだ。「学生が検察役、弁護人役、裁判官役に分かれ、架空の訴訟記録をもとに、実際の裁判に則って模擬裁判を行います。教科書を読んだだけでは理解できなかった手続きの流れも、自分でやってみると腑に落ちます。体験を通じて知識が体に染みついていくのを実感できたのが、模擬裁判でした」

奨学金制度

入学試験成績優秀者を対象とした「立命館大学法科大学院奨励奨学金制度」など多様な奨学金制度を設け、数多くの支給実績があります。

授業と弁護士ゼミの両輪で
合格に必要な力をつけた。

授業で基礎力を身につける一方で実践力を磨く機会となったのが、現役の弁護士が司法試験の答案を添削・指導する「弁護士ゼミ」だった。長谷川さんは1年次から弁護士ゼミを受講したが、「後に『本当にひどかった』と弁護士の先生に言われるほど、最初はまったく答案を書くことができませんでした」と笑う。読む人を納得させる論理の組み立て方など、基本的な答案の書き方から厳しく指導された。その成果が表れ始めたのは、2年次を迎えた頃だ。「答案の書き方が分かっても、教科書に書いてある言葉を丸写ししたような解答に説得力はありません。1年間で基本の法律知識が定着したことで、論点とそれに対する自分の解釈、論理の道筋を明快な文章で伝えられるようになり、1年前と同じ問題を解いても、答案は見違えるほど変わりました」

教員の指導を有意義なものにできるか否かは、どれだけ充実した自習を行うかにかかっている。勉強時間を確保するために長谷川さんはストップウォッチを活用した。勉強のスタートと同時にカウントアップを始め、休憩時間や勉強終了時に止める。1日の実質の勉強時間を計測し、毎日記録することで、「今週は少なかったから来週はがんばろう」などと、自分の気を引き締める目安とした。

「必ず授業が司法試験につながると信じて毎回真摯に臨むこと」が司法試験合格の近道だと長谷川さん。授業で基礎知識を確かなものにし、「弁護士ゼミ」で実践力を磨く。一度始めたことは信じて続ける。それを貫いて、難関試験を突破した。

弁護士ゼミ

立命館大学には正課外で様々な資格取得をサポートするエクステンションセンターがあり、10名〜20名の弁護士が担当する弁護士ゼミや、模試の学内実施、大手事務所訪問会など多様なサポートを行っています。