卒業生からのメッセージ

文学部での学びが社会でどのように活かされているかを、卒業生からのメッセージを通じて紹介します。

2019

マスコミ

国内外の社会問題をエビデンスをもってWebで届けるために、取材に奔走

国際プログラム 2015年卒業

BuzzFeed Japan ニュースチーム 記者

3歳で通い始めた英会話教室をきかっけに海外に興味を持った

幼稚園の頃から英会話教室に通い始めたのですが、それをきっかけに海外に興味を持つようになりました。小・中学生の時に国連の平和活動を知り、いつか自分も海外と関わる国際関係の仕事がしたいと思うようになりました。

私は大阪府出身なのですが、中学・高校は立命館宇治中学校・高等学校(京都府宇治市)に進学しました。学びが深まるにつれて、海外への興味・関心が膨らみ、留学を意識するようになりました。そして、高校の先生と相談して1年間休学し、アメリカに留学しました。その後、大学進学を考えたときに、国際関係に加えて歴史、文化や社会問題などを広く学べる文学部国際プログラム(国際プログラムは募集停止。一部教学内容を変更し、現・国際コミュニケーション学域に継承)を志望しました。

国内外の社会問題に向き合った大学生活

在学中は、国内外の社会問題や移民、難民などの国際問題についての授業をとりました。授業を通し移民をめぐる問題に興味を持ったため、交換留学制度を利用して、メキシコ人移民やヒスパニックが多い米国・ニューメキシコ大学に留学しました。実際に留学してみると、日本では想像でしか無かった社会問題を目の当たりにしました。移民問題に関する授業もとっていたので、留学先の学生とディスカッションできたことはとても貴重な経験でした。

帰国後は米国の社会問題や歴史を学ぶ、小川真和子先生のゼミに入り、卒業論文は、留学の経験を活かし、メキシコ人が米国に移民した後、学校教育などを通し、どうやってアイデンティティを築いていくのかをテーマに執筆しました。

文学部に在籍しながらも、国際関係学部や政策科学部の、国際関係、社会や政治に関する授業をとり、学部を超えた学びができました。社会の広い事柄に興味関心がある私にとっては、さらに学びを深めることができたと思います。また、報道の仕事に興味があったので、産業社会学部のメディア専攻の授業をとったり、記者やカメラマン、元記者の方によるリレー講義、是枝裕和映画監督による授業なども受けたりすることができました。

記者になったきっかけは東日本大震災

報道に興味があることは前述しましたが、そのきっかけになったのは東日本大震災です。高校の卒業式の日に地震が発生しました。大学1回生のときに学内の友人たちとボランティア団体「インベスター」を立ち上げて東北にボランティアに行っていました。その際に写真撮影を担当しており、東北で撮った写真をきっかけに学内外の同年代の学生が被災地の現状を知ったり、ボランティアに足を運ぶきっかけとなり「伝える」ことの大切さを知りました。その経験があり、記者を志しました。

ジャカルタの新聞社に就職した先輩がいて、話を聞く中で自分も20代の間に発展途上国で記者をしたいという思いが強くなっていきました。英語が活かせる国がいいと思いフィリピンの邦字新聞「日刊まにら新聞」を見つけたのですが、求人はしておらず、ダメもとで履歴書をメールしたところ、面接してもらい、内定をもらえました。現地の社会問題を中心に取材していました。当時、ミンダナオ島のマラウィでは、イスラム過激派との5カ月にわたる戦闘があったので、現地にも取材に行きました。

BuzzFeed Japanに転職した理由は即時に写真や文章で伝えたいから

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約4年ほどマニラで働き、BuzzFeedに転職しました。BuzzFeedは「世の中にボジティブな影響を生み出す」という理念のもと、私の所属するニュース部門では写真や動画、イラストなどを使い、様々な形で日々ニュースを発信しています。私自身、以前から、もっと即時にLGBTQや外国人移民、難民申請者、経済的苦難に直面する人々などの声を届けたいと思っていたので、転職しました。

BuzzFeed Japanでは、引き続き記者として日々、ジェンダーや移民、難民、女性、貧困、防災など様々な社会問題について記事を書いています。日本ではフェイクニュースなども横行する中、きちんと取材してエビデンスのあるニュースをWebで届けるために、取材に奔走し記事を執筆しています。

今、若者世代の「ニュース離れ」が起こっている一方で、環境問題や移民との共生などは若者本人たちの未来にも関わることです。BuzzFeedは、自社のサイトだけでなく、人々が利用するSNSやニュースアプリ、LINEニュース、Yahoo!ニュースなどに記事を配信することで、現在人々の周りで実際に起こっている社会問題や出来事を届けています。

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